武豊「先週5勝」大爆発も「6月から」正念場!? 関東勝ち星「昨年11勝→すでに14勝」お決まりの"失速"がない理由

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 先週末は、武豊騎手が土日合わせて5勝と爆発。勝ち星を49勝まで積み上げ、リーディング2位のC.ルメール騎手と1勝差に迫っている。

 18日は京都競馬場で騎乗した武豊騎手。朝から3連続2着と惜しいレースが続いたが、その鬱憤を晴らしたのが4Rだ。

 騎乗馬のエクレアスピードを好位から運ぶと、最後の直線で逃げ馬を交わして先頭へ。そのまま後続を突き放して押し切った。1枠2番の好枠を活かした無駄のないレース運びで、この日の1勝目をもぎ取っている。

 さらに3番人気のヘルディンに騎乗した7Rでは発馬こそまずまずだったが、そこから押して押してハナを主張。すんなり先頭に立つと、そのままレースを支配した。最後の直線入り口でスッと後続を突き放すと、あとは独走。1番人気のパンサーバローズが懸命に追い上げたが、後続にほぼ何もさせない"完封劇"だった。

 これで勢いに乗った武豊騎手は、オークス(G1)が行われた翌日の東京競馬場でも存在感を発揮。2R、8R、9Rを勝ち、この週合計5勝を積み重ねている。

「武豊騎手にとって価値のある週末でしたね。これで2位のルメール騎手とは1勝差。特に今年の武豊騎手はG1開催などで関東に遠征しても、しっかり勝ち星を拾っている印象があります。そこがずっとコンスタントに勝てている最大の要因ではないでしょうか。

リーディングを独走している川田将雅騎手とはまだ差がありますが、このままいけば4年ぶりの年間100勝は十分に超えてくると思います」(競馬記者)

 実際に昨年の武豊騎手は、年間で76勝を上げたものの東京、中山といった関東圏でわずか11勝。G1開催などで関東に遠征すると苦戦する傾向にあった。

 しかし、今年はすでに半年間で14勝と、昨年の倍以上のペースで勝ち星を積み重ねている。先週の日曜日のように、G1開催でトップジョッキーが集った関東の競馬場でもコンスタントな活躍を見せているからだ。

「今年からエージェントが、関東の厩舎にも太いパイプを持つ豊沢信夫氏に替わったことが大きいと思います。実際に昨年215勝を上げて、武豊騎手の年間最多勝を更新したルメール騎手も、関東の方が勝ち星が多かったくらい。今年の武豊騎手もその"恩恵"を受けている結果ではないでしょうか。

ただ逆に、先週5勝の好調は豊沢氏にとって"ファーストチョイス"となるルメール騎手の騎乗停止が大きかったと思います」(別の記者)

 そのルメール騎手は、6月初週となる来週末から復帰。ここから武豊騎手が踏ん張れるかが、今年の勝ち星を占う上で大きなポイントになりそうだ。