JRA馬主佐々木主浩氏「シュヴァルグラン引退撤回」チラつく「種牡馬価値」と「海外志向」?

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 ジャパンカップ(G1)で4着入線を果たしたシュヴァルグラン(牡6歳、栗東・友道康夫厩舎)。先日、今年いっぱいでの引退を発表していたが、ここに来て一転。2019年も現役を続行する意向があると「スポーツ報知」が報じた。

 取材に応じた友道調教師は現役続行を明言し、「来年は海外遠征を視野に入れています」と話す。7歳になるが「そんなに多く使っていないから、まだまだやれると思います」とコメント。今後は有馬記念への出走を予定しているという。

 昨年、ジャパンカップでキタサンブラックに先着を果たし優勝、さらなる飛躍が期待されていたシュヴァルグラン。だが、今年は始動戦となる大阪杯(G1)で三浦皇成騎手を背に13着と惨敗。本番の天皇賞・春(G1)ではH.ボウマン騎手で2着と意地を見せたものの、前々走の京都大賞典(G2)では1番人気に支持されるも4着と期待を裏切る結果に終わり、ジャパンカップでも4着と、秋は馬券圏内に入る走りを見せられないでいた。

「前走は主戦であるH.ボウマン騎手に騎乗停止処分が下ったため、C.デムーロ騎手に乗り替わり。これまでG1競走で3回コンビを結成し、いずれも馬券圏内に入っている『相棒』の不在は大きかったはずです。

 また、シュヴァルグランの過去実績は主に長距離に偏っています。近年の重宝される種牡馬は主にスピード重視。失敗には終わりましたが、今年大阪杯に向かったのも、中距離での実績をつけて種牡馬価値を上げる思惑もあったのでしょう」(競馬記者)

 さまざまな思惑により、現役延長という判断が下されたと思われるシュヴァルグラン。となると気になるのは有馬記念後、来年の動向だ。

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 半妹のヴィブロスはドバイターフで17年1着、18年2着と活躍していたが、シュヴァルグランはこれまで国内に専念、海外での出走経験はない。

「昨年の3月には米国のブリーダーズCターフか、豪州のメルボルンCへ向かうプランがあることが伝えられていました。

 結局向かいませんでしたが、これはオーナーである佐々木主浩氏が『海外で走らせたい』と考えていたためだと言われています。海外志向はもともと強いのかもしれません」(競馬誌ライター)

 来年以降もターフを駆け抜けることになったシュヴァルグラン。引退を撤回したからには、昨年のジャパンカップで見せた力強い走りを今一度披露してもらいたい。