朝の人気ワイドショー『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系、以下『モーニングショー』)の視聴率に、やや陰りが見られるという。これまで世帯視聴率10.0%は当たり前、個人視聴率でも5%は超えていたのだが、現在は? さらに、その異変の理由とは?
「たとえば、昨年8月12日の『モーニングショー』は世帯12.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)、個人6.9%と、他局を大きく引き離していました。もちろん、今はやたらと“コア視聴率”と叫ばれていますが、若者の視聴者が少ないとされる朝の時間帯にまでコア層の訴求を……というのは、いささか暴論すぎる。朝は朝の視聴者層がいるわけですから、F3(女性50歳以上)、M3(男性50歳以上)の支持が圧倒的であることは誇ってもいいのではないでしょうか」(芸能ライター)
いずれにしても、同番組は羽鳥慎一アナのさわやかで優しい語り口と、テレ朝局員でレギュラーコメンテーターの玉川徹氏、石原良純、長嶋一茂といった猛者との掛け合いが人気を呼んでいたが、6月17日放送回の視聴率は世帯8.8%、個人4.9%と、若干ではあるが心もとない。
対して、同日の裏番組の視聴率を見てみると、NHKの連続テレビ小説『ちむどんどん』が世帯16.5%、個人9.2%と、スタート以来不評が続く作品とは思えないほどの安定したアベレージを残している。また、『あさイチ』(NHK)の第1部(8時15分~9時)は世帯8.8%、個人4.6%、第2部(9時5分~54分)は世帯4.6%、個人2.4%となっている。
さらに、『スッキリ』(日本テレビ系)第1部(8時~9時30分)が世帯4.3%、個人2.2%、2部(9時30分~10時25分)が世帯3.7%、個人1.7%。『ラヴィット!』(TBS系)は世帯2.7%、個人1.4%、『めざまし8』(フジテレビ系)が世帯4.7%、個人2.5%となっている。
「つまり、他の番組もそこまでの増加が見られない中で、『モーニングショー』だけが数字を落としているということになります。この微減傾向は、今年に入ってから徐々に見られるようになりました。男女ともに50歳以上の年齢別視聴率が毎日10%以上だったこともあり、それが世帯にも個人にも好影響をもたらしていたのですが、最近は男性視聴率が9%台の日も増えているのです」(同)
他番組の年齢別視聴率を見てみても、50歳以上が特に上がっているかというと、そうではない。この要因には、いったい何が考えられるのだろうか。
「『モーニングショー』の認知度がこれだけ上がったのは、コロナ禍における政府との対決姿勢が大きかったのではないでしょうか。また、それは毎日出演している玉川氏の舌鋒によるところが大きい。とりわけ菅義偉前政権のコロナ対策については連日、怒りの論陣を張り、声を荒らげていました。それが正しいか間違っているかは別にして、他国に比べて遅れをとるワクチン接種や緩い入国制限などを厳しく喝破してくれる同氏に、視聴者は喝采を送っていたのではないでしょうか」(テレビ業界関係者)
だが、コロナ禍も丸2年が経ち、明るい兆しも見えつつあることで、一定数の視聴者が離れたとも考えられる。
“コロナバブル”がついに終了?
「ちなみに、まだ新型コロナが世界に蔓延する前の2019年6月20日の『モーニングショー』の視聴率は世帯8.5%でした。つまり、以前と同じ数字に戻りつつあるということなのかもしれません」(前出の芸能ライター)
決して玉川氏の発言に陰りが見られるというわけではないだろうが、『モーニングショー』は反権力を鮮明にすればするほど輝いていたことは確かだろう。
「6月17日の放送では腸内細菌と便秘の関係について取り上げるなど、以前より政治以外の情報にも時間を割くようになりました。ネタがないのか、バランスを取るためなのかはわかりませんが、これまでの視聴者にとっては物足りない部分もあるのかもしれません」(同)
朝のワイドショーを牽引する『モーニングショー』の今後はどうなるのか。さらに注視していく必要があるだろう。