パチンコ・パチスロ機の「中古価格」に異変が起きている。
ホールの稼働率は人気を図る指標の1つ。台に投入された「玉・メダル数」を元にその機種の稼働率を算出する、シンプルでかつ最も分かりやすい「データ」だ。
また、稼働率とは別に「中古実機価格」も人気のバロメーターとして挙げることができる。パチンコ店の需要に対する機種の供給数から値段を計算。導入直後の値段から一気に暴落する機種もあれば、10倍以上の値段で取引されることもある。
そんな「中古機相場」で近年、アツイ視線を浴びた機種といえば5.5号機の成功者『聖闘士星矢 海皇覚醒』(SANYO)だろう。
導入当初はあまり注目されていなかった本機。しかし、一撃万枚をも可能にした「驚異の出玉性能」でじわじわと稼働を伸ばしていき、それに伴い需要も増加したのである。中古機価格は一気に跳ね上がることとなり、先月2日の時点でなんと「約442万円」を記録。パチスロ史上「最高値」かもしれない。
だが、10月中旬から中古価格は大暴落。価格推移は以下の通りである。
「中古機相場.com」より
■10月初旬
・約442万円
■10月中旬
・約422万円
■10月下旬
・約350万円
■11月8日現在
・約270万円
わずか1カ月の間で値下り幅は「マイナス150万円以上」。果たしてその原因は何にあるのだろうか。
「大暴落を招いた原因の1つに『6号機版・聖闘士星矢』のウワサが大きく関係しているかと思います。一部では、スペック面に関する情報が浮上しており、前作同様にRUSH期待値は1000枚を超える模様。早くも『期待の6号機』として注目を集めていますね。
また6号機であれば、今後も設置することが可能ですが、5号機はいずれ撤去しなければなりません。設置期限が短いほど、その機種の価値が下がるのは当然ですし、購入した値段以上の利益を回収しづらくなることでしょう。必然的に5号機の需要は減ってしまうかと」(記者)
一方、パチンコも低下傾向にある。異例の人気機種『CR冬のソナタ Remember』(京楽産業.)は、ここ2ヶ月で「半分以下」の価値となってしまった。
「中古機相場.com」より
■9月初旬
・約117万円
■10月中旬
・約68万円
■11月8日現在
・約57万円
比率でみれば、先述のパチスロ『聖闘士星矢』以上の暴落っぷり。ただ、ある意味「これが適正価格」と見る向きも多く、単に「正常な価格」に戻っただけかもしれない。それに、現在の価格でも未だに「トップ」に君臨しているのだから、間違いなくホールからの需要は高いはずだ。
新時代開幕とともに大きな変動を見せる「中古機市場」。すでにリリースされている6号機初AT『HEY!鏡』(大都技研)は、中古価格「約65万円(8日現在)」と安定した価格で推移している。6号機への期待は高まりつつある印象だ。
いずれ入れ替わるであろう「中古機王者」がどの機種になるのか。今後も注目していきたい。
(文=PS分析班)
