どうも、“X”という小さな芸能プロダクションでタレントのマネージャーをしている芸能吉之助と申します。
前回の記事【有吉弘行&夏目三久“結婚報道”全真相…芸能界のドンが日刊スポーツに流した“ある情報”】からだいぶご無沙汰してしまいましたが、芸能ゴシップ的にとんでもない事態が起きているので、筆を執った次第です。そう、ガーシーこと東谷義和氏によるYouTubeチャンネル「東谷義和のガーシーch【芸能界の裏側】」の件です。
1951年生まれで現在50歳、アパレル会社の元社長でもあるとされる東谷氏は、2020年5月に文春オンラインで報じられた、山田孝之さんと新田真剣佑さんのコロナ禍沖縄旅行にも同行していたという人物。そんな彼が、今年2月にYouTubeチャンネルを開設し、これまで交流を重ねてきた芸能人や著名人の暴露話を次々と投稿し始めました。
たとえば、3月19日に公開された「【激震】城〇優が赤〇仁をファンに・・・」というタイトルの動画では、「元KAT-TUNの赤西仁に会いたいファンの女性に対し、俳優の城田優くんが面会の機会を作つくってあげて、その仲介料として200万円を受け取った」というエピソードを披露。最近では、新田真剣佑がこれまでに関係を持った複数の女性タレントの実名をLINEのスクリーンショットとともに公開するなど、いままで噂にもなっていなかったような新情報を次々に投下しています。
突如として芸能ゴシップ界に現れたこの“ニュースター”の存在は話題を集め、チャンネル開設からわずか2カ月あまりで登録者数122万人(5月20日現在)を突破。さらなる暴露に、いまも注目が集まっています。
一体、ガーシーとは何者なのでしょうか? そして、彼の登場は芸能界的にどのような意味を持つのか? これまでに本人が語ったことや芸能プロダクション周辺で耳にした情報をもとに、私なりに分析をしていきたいと思います。
東谷義和の周辺に当初集ったのは、175RやUVERworldなど大物ミュージシャン関係者
YouTubeチャンネルで自らが語っていたように、過去にはクルマ屋の経営もしていたそうですが、「ガーシー」という存在につながっていく彼の出自をひも解いていくと、「バーの経営者」ということになると思います。知名度の高い俳優たちのスキャンダルの暴露が目立ちますが、彼の芸能人脈の始まりには、ロックバンド・175RのSHOGOやUVERworldのTAKUYA∞といった大物ミュージシャンたちが深くかかわっているようです。というのも彼は、六本木・MACCA、西麻布・マジェスティック プライブなど、東京、大阪、北海道で複数のバーを経営していた過去があり、多くのバンドマンたちがそこでライブの打ち上げを行っていたそうなんですね。
美味しい食事を提供することが第一目的の一般飲食店とは異なり、都心部にある隠れ家的なバーというのは、「人と人とをつなぐこと」で成り立っている業態です。バーには“遊び場”を求めて多くの人が集まってきますが、そのなかにはもちろん、若い女の子たちもいます。東谷氏が行ってきたという「アテンド」という行為には、性的な関係を結ぶことを前提に、そうした女の子を有名タレントに対して“供給”するようなイメージがあるかもしれませんが、東谷氏本人からすれば、本当に純粋に、ただただ場を盛り上げるために「友だちを呼んでいただけ」という感覚だったんじゃないかと思います。
いや、少なくともバーの開業当初は本当にそんなレベルの話だったものが、徐々に“プロ彼女”のようなセミプロ女性も入り混じりながらぐちゃぐちゃになり、結果、東谷氏は「秘密を厳守しつつ、“いい感じの女の子”を集めてくれる人物」と評判になって、より多くの男性タレントが彼のもとに群がってきた……というような構図が生まれていったのではないでしょうか。
「打ち上げの仕切り」という、コンサートイベンターの“重要な仕事”
実は、東谷氏のような手合いの人は全国に複数いて、各芸能プロダクションが“注意”を払っています。プロダクションのあずかり知らぬところで、ヤバめのお盛んな連中とどんどんつながっていくわけですから、スキャンダル管理が行き届かなくなり、プロダクションとしては非常にイヤなわけですね。
では、なぜミュージシャンや男性俳優などは、そのようなリスクを犯してまでそうしたバーに集うのかというと……まあ、秘密を守りつつ“ヤラせてくれる”女性と出会えるということも大きいのでしょうが、その背景のひとつとして、ライブ・コンサート事業における「イベンター」の存在があります。どいういうことか?
イベンター、イベントプロモーターの業界大手といえば、読者の方もよくご存じなのはキョードーグループですかね。このキョードーグループであれば、東京、大阪、横浜、札幌、東北、北陸、東海、西日本などがあるわけですが、そうした各地のイベンターは、バンド側から依頼され、そのエリアで開催されるライブ・コンサートを仕切ります。みなさんもライブのポスターなんかをご覧いただければおわかりかと思いますが、ライブやコンサートの主催者って、バンドの所属事務所やレコード会社ではなく、そうしたイベント会社なんですね。要は、各地方のイベンターがそのエリアのライブハウスやホールを年間で押さえていて、その枠にアーティストをブッキングしていく……というのが、ライブ・コンサートの基本形だからなんです。会場との間にそうしたイベンターをはさむことによって、アーティスト側からすれば会場と直接交渉せずに済むし、チケットを売る作業もやってくれる。そして、興行というビジネスにつきもののさまざまなトラブル処理もしてくれる、というわけです。
で、そうした流れで生じてくるイベンターの仕事のひとつに、「打ち上げの仕切り」があります。ライブ・コンサートの終了後、移動手段を手配し、地元のいい店をスタッフの人数分だけきっちり押さえ、一般客にバレない配慮をし、適切に仕切る、というわけですね。
東谷義和氏とONE OK ROCK・Takaの間の危険な“共犯関係”
ところが、ミュージシャンもキャリアを積んで場数をこなしてくると、そのような決まりきった打ち上げになど、当然飽きてきます。もっとこぢんまりと、好きなメンツだけを呼んで、気楽に騒ぎたくなってくるわけですね。そしてそう、ここに、東谷氏のような人物の入り込むスキマが生じます。アーティスト側が、「今回は友達とご飯に行くんで大丈夫です〜」などとイベンター側に断りを入れ、東谷氏のような人物が仕切る打ち上げの場に足を運ぶ。その場を仕切る東谷氏の側も、アーティスト側にもっと喜んでもらえるよう、“いい感じの女性”を“アテンド”するようになる。アーティスト側からすれば、こぢんまりと気楽に、好きなメンツで騒げる。東谷氏のような人物の側からすれば、著名人と直接会い、そして知人に対して「〇〇くんに会えるよ」と紹介できる特権を手に入れることができる。そして、そうした特権に誘われてより多くの“いい感じの女性”が集まるようになり、さらにそうしたウワサを聞きつけて、当初のミュージシャンだけでなく、イケメン俳優やお笑い芸人など、より多くの男性芸能人が集うようになる……。
東谷氏の発言に、イケメン俳優だけでなく、ONE OK ROCKのTakaさんに代表されるようなミュージシャン、アーティスの名前がしばしば出てくるのには、こういった事情があるわけなんです。両者は、互いにとって都合のよいこうした“共犯関係”によって、がっちりと結びついているわけです。
東谷氏が、しばしば言及する“アテンド”という行為について、「仕事じゃないし、マージンも取ってなかった」と語るのには、こういった理由があるんだと思います。別にマージンなんか取らなくても、そうした特権によって十分いい思いはできているわけですから。ただ東谷氏周辺からのウワサを聞く限りでは、彼はかなりお金に困っていたようなので、お店や関係者から本当にいっさいマージンを受け取っていなかったかどうかは、ちょっとわかりませんが……。
まあとにかく、一方で東谷氏からすれば、「“アテンド”だなんだ、無償であそこまでやってあげたのに、なんでお前ら有名タレントたちはみな、裏切りやがったんだ」といったような主張になるのでしょうね。まあそもそものところをいえば、タレントの側が東谷氏のような人物とは付き合わず、それこそイベンターが仕切るようなきちんとした打ち上げにだけ顔を出していれば、今回のようなトラブルは生じなかった、ともいえるでしょうねえ。
さてさて次回は、そんな東谷氏の“今後の野望”について、考えていたいと思います。
【後編】へ続く
(構成=エリンギ)
●芸能吉之助(げいのう・きちのすけ)
弱小芸能プロダクション“X”の代表を務める、30代後半の芸能マネージャー。趣味は食べ歩きで、出没エリアは四谷・荒木町。座右の銘は「転がる石には苔が生えぬ」。