昨年9月に発声障害などを理由に芸能活動を休止すると発表していた歌手のGACKTは今月16日、年内にも活動を再開すると発表したが、治療を担当する医療機関がGACKTの病状を報告するプレスリリースを出すという異例の対応をみせ、驚きが広まっている。
GACKTといえばここ数年、何かと世間を騒がす出来事が続いていた。
まず18年、自ら広告塔を務めて“GACKTコイン”とも呼ばれた仮想通貨「SPINDLE(スピンドル)」をめぐり、多額の損失を抱える投資家が多数出た一方で、自身は上場直後に数千万円を売り抜けたと「週刊文春」(文藝春秋)が報道。「文春」によれば、GACKTは17年に行われた商談会で、参加者たちに対して
「ちょっと今までとは考えられない儲け方なので」
「1000万円を入れたのが2億とかなっているんですよ」
などと語り、出資を迫っていたという。
「GACKTはスピンドルで一番儲けたと思います。恐らく、数億から10億円ほどの金額が懐に入ったものと推察しています。それは広告塔や創業者利益よりも、代理店収入でしょう。本人がスピンドルを売って得た収入ではなく、契約上ではスピンドルを他人に売ったら、いくらかがGACKTに入るという契約は結んでいました。
今回の報道で、GACKTが『代理店になったほうがいいと思います。仮想通貨の販売手数料(コミッション)は異常で25%入るんです』とセミナーで語っていたことが明らかになりましたが、GACKTにとって代理店収入は美味しかったと想像できます。スピンドルは、プロ野球選手、ミュージシャン、資産家などから100億円を集めたと言われています。そのうち、GACKTも相当がんばってセミナーを開催し、会社経営などに携わっている出資者候補に対して熱心に勧誘し、集めたでしょう」(ジャーナリスト・伊藤博敏氏/19年3月29日付当サイト記事より)
「(GACKTはブラックスターの)創業者メンバーです。『意思決定メンバーのファウンダー(創業者)報酬等』と題されたエクセル表には、宇田修一ブラックスター前CEO 5%、平井政光現CEO 3.5%など14人の名前が並び、GACKT 2.0%、ふみさん 0.5%となっていた。この『ふみさん』が野田文信氏であり、野田聖子前総務相の夫です」(同)
「世界的な仕掛けがありますよね」
20年には「女性を“一流”にするためのブランド」というコンセプトを掲げ、カリスマホストのROLAND、実業家の門りょう氏と共同でプロジェクト「G&R」立ち上げたが、同ブランドのドレスの一部が他ブランドのデザインと酷似しているとの指摘が続出。「G&R」運営元のdazzyは12月、商品の販売中止と回収に追い込まれ、GACKTも釈明に追い込まれた。
翌21年2月には、YouTubeチャンネル上で「GACKTが愛犬を里子に出しました」という動画を投稿し、5カ月間飼っていた愛犬を知人に譲渡したと報告したが、その行為に対してペットの飼育に詳しい人々から批判が続出する“愛犬譲渡騒動”が発生。
同年5月には「17LIVE(イチナナ)」上で行ったライブ動画配信で新型コロナウイルス感染症について以下のように発言し、物議をかもす事態も起きていた。
<日本は変異種みたいなふうに言ってますけど、まあまあまあ、みなさん、コロナよくないっすか? あんまり神経質になること、やめないですか? コロナ、コロナって言ってますけどね、もう風邪ですよ、これ。風邪、はい、例年ね、風邪でなくなる方もいっぱいいるわけですから、風邪ですよ、風邪>
<医療従事者の方たちが、もうなんか『病院では対応が無理になってきた』とか言ってるじゃないですか。ところが日本の病院の多くが今、潰れ始めているんですよね。なんでか、わかりますか? はい、これ皆さん知らないと思うんでね。ちょっと知っておいてください>
<日本ではですね、このコロナといわれるものが指定感染症と呼ばれる、まあ危険度の高いウイルスに指定されちゃったわけですよ。インフルエンザでも、指定感染症になってないんですよ? で、死者の数で考えたら、インフルエンザのほうが圧倒的に危険なんですよ。にもかかわらず、コロナのほうが指定感染症に指定されてるんですよね。これが、まず、おかしいんですよ。2類っていわれる指定感染症に入ってます。これ、かなりおかしな話なんですよ。だいだいこのレベルのウイルスで2類に入ること自体、おかしな話なんですけどね>
<つまり、これ、闇です闇。本当に。意図あるんでしょうね、世界的な仕掛けがありますよね。“誰が得してんのか?”っていう話なんですけどね。どなたかが儲かるんでしょう。考えてみてください。どの国が儲かっているんでしょうか? ちなみにね、この10年間赤字だったアメリカを支える製薬会社ファイザーは、今年3兆円の黒字化に成功しましたと。闇深いですねー>
そして昨年11月には、GACKTが活動休止中にもかかわらず一般の既婚女性を自宅に宿泊させるなどして不倫関係にあったと「週刊文春」がスクープし、世間を騒がせた。
「GACKT様の全般的な治療を担当している事をご報告致します」
GACKTは昨年9月に芸能活動を無期限休止すると発表した際、その理由について、キプロスから帰国後に体調を崩し神経系疾患と発声障害を患ったためだと説明。「必ず帰ってきます。もっと強くなって。もっとすごいGACKTになって」とコメントしていたが、週刊誌記者はいう。
「仮想通貨や不倫報道の件についてGACKTサイドは、明確なコメントを出しておらず、それだけに、活動休止をめぐってはさまざまな見方が出ていたことは事実。今回の活動再開発表に際し、治療を担当した医療機関がGACKTの病状を説明するプレスリリースを発表するという対応をとったのも、そうした世間からの疑いの目を払拭するためではないかという穿った声もある」
今月16日に「九州再生医療センター 医療法人香華会 朱セルクリニック」は、「現在長期芸能活動休止中であるアーティストGACKT様の全般的な治療を担当している事をご報告致します」とするプレスリリースを発表。GACKTの病状と治療方法などについて説明した上で、
「これまでもGACKT様の所属事務所の方には、マスコミ各社からご本人の体調について数多くのお問い合わせなどがあったようですが、その中には事実とは異なる報道も多数ございました」
「ご本人、所属事務所様の承諾も得て、現在までの病状についての公表を本件担当医療機関である当施設よりお伝えさせていただく運びになりました」
と綴っている。タレントの治療を担当する医療機関からプレスリリースが出されるという、異例ともいえる対応について、都内の医療機関に勤務する医師は次のように語る。
「医師には患者の情報に関する守秘義務があるため、本人の承諾なしに病状や治療、さらには通院しているという事実について第三者に伝えることはない。今回、この医療機関は広く情報を公表しているので、GACKT本人の承諾を得た上でのことだと思われる。
有名芸能人や政治家などの公人が入院している病院が、記者会見などを開いて病状を説明することは珍しくない。今回、GACKTサイドのほうから医療機関側にプレスリリースを出してくれるよう依頼したのか、逆に医療機関側からGACKTサイドに情報を公表したいと申し入れをしたのか、どのような経緯で発表に至ったのかはわからないが、この医療機関の公式サイトをみると、これまでにも自院がメディアで取り上げられたことなどを積極的に発信しているので、医療機関側の宣伝の意図と、GACKTサイドのなんらかの意図が一致した可能性はゼロではないかもしれない。
医療機関の生き残り競争が厳しい今、病院が積極的に宣伝活動を行うことは健全な経営努力として正しい。病院の経営が悪化すれば、必要な人材や設備を確保できずに患者に質の高い医療を提供できなくなるし、もし破綻すれば周辺地域の医療を支える担い手が失われ、そこに通う多くの患者にも支障が生じる。質の高い病院経営なくして質の高い医療はあり得ず、医療機関が自身の実績や優れた治療技術などを積極的に発信していくことは重要だと考えられる」
(文=Business Journal編集部)