5人組YouTuberのコムドットが17日、グループ初のテレビCM出演が決定したことを発表した。絶大な人気を背景に地上波CMに進出する格好となり、YouTubeとテレビの垣根を壊す存在となりそうだ。
西東京市を拠点に活動するコムドットは、2018年10月に「地元ノリを全国へ」をスローガンに幼なじみ5人で結成。原宿で道行く人にチャンネル登録を懇願するなどの“底辺時代”を経て、結成から約3年の昨年12月にチャンネル登録者数300万人を達成するなど大ブレイクを果たした。
女性人気が非常に高いことで知られ、昨年12月に発売した初の写真集『TRACE』(講談社)は累計発行部数32万部を突破し、男性写真集の歴代1位に。若者世代のカリスマという側面もあり、リーダー・やまとが昨年発売したエッセイ本『聖域』(KADOKAWA)は40万部のベストセラーとなった。
コムドットは17日に投稿した「【革命】コムドットから過去最大級の発表があります」と題する動画で、初テレビCMが決定したとファンに報告。彼らが出演するのはUHA味覚糖「水グミ 巨峰味」のCMで、ひと足早くYouTube上でCM本編やメイキング映像が公開された。
CM起用に伴って18日にブランドサイトもオープンし、彼らの若者人気を当て込んだ企業側からの期待の高さをうかがわせている。
コムドットが広告業界にも「革命」起こす?
近年はYouTuberのテレビ進出が目立っているが、CM起用となると登録者数1000万人超を誇るヒカキン&はじめしゃちょー、女性層からの認知度が抜群の宅トレ系YouTuber・竹脇まりななど、ごく一部に限られていた。
これまでは広告業界の定説として、YouTuberはネット上で人気があっても一般的な知名度が低いケースが多々あり、炎上のリスクもあることから敬遠されやすい傾向があったと指摘されている。
実際、コムドットも昨年9月に「深夜のコンビニの駐車場で大騒ぎして近所に迷惑をかけた」などと週刊誌に報じられ、大炎上したことがあった。
しかし、彼らの場合は人気の拡大が炎上騒動による痛手を大きく上回った。昨年12月に発表された「Z世代が選ぶ下半期トレンドランキング」(Z総研調べ)では、コムドットが「流行ったYouTuber」「流行ったInstagram」「流行ったTwitter」など各部門のランキングを席巻した。
また、今年4月に発表された「2022年高校生の将来就きたい職業に関するトレンド調査」(アイ・エヌ・ジー調べ)では、「高校生が選ぶ同世代で憧れているまたは、目指している人は?」というアンケートで、やまとが人気女優の芦田愛菜と並んで1位に選出。グループでも3位にランクインした。
各企業や広告代理店は若者世代へのアピールに注力し、SNSやYouTubeを積極的にマーケティングに活用しているが、なかなかうまくいかずに苦戦しているのが実情だ。
Z世代から圧倒的に支持されているコムドットのCM起用による効果が大きければ、これまでネット広告がメインだったYouTuberのテレビCM起用が増加し、広告業界に大きな変化をもたらす可能性がありそうだ。
(文=佐藤勇馬)
佐藤勇馬(さとう・ゆうま)
SNSや動画サイト、芸能、時事問題、事件など幅広いジャンルを手がけるフリーライター。雑誌へのレギュラー執筆から始まり、活動歴は15年以上にわたる。