中途半端にコント…鎌倉殿の13人、賛否両論が真っ二つ、『いだてん』の悪夢の懸念も

 今年2022年のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の第1話「大いなる小競り合い」が9日、放送され(NHK総合:20時、BS4K・BSプレミアム:18時)、早くも賛否両論が巻き起こっている。

 北条義時を主役として激動の平安時代末期から鎌倉時代初期を描く『鎌倉殿』。脚本は、過去に『新選組!』(2004年)と『真田丸』(16年)でも大河の経験がある三谷幸喜。キャストは義時を演じる小栗旬に加え、義時の兄・宗時を片岡愛之助、姉・政子を小池栄子、義時の義兄で鎌倉幕府初代将軍の源頼朝を大泉洋、頼朝の妻・八重を新垣結衣、政敵である頼朝を流罪に処した平清盛を松平健が演じるなど、豪華キャストが集結。さらにナレーションには長澤まさみが据えられた。

 第1話では、流罪人の身である源頼朝が、時の権力者・平清盛から頼朝の監視を任されていた伊東祐親の娘・八重と結婚し、男児が生まれる。これに怒った祐親は、姿をくらませた頼朝を討つことになり、さらに伊豆に居を構えていた義時、宗時、政子ら北条家にも捜索命令が下る。これにより、栄華を極めた平家の時代に大きな変化が訪れ始めるところまでが放送された。

 大河ドラマには珍しくコメディ色が随所に散りばめられ“三谷色”の強くなった今作。放送終了後からTwitter上では以下のように高評価の声が上がっている。

<面白かった。三谷節は好き嫌い分かれるだろうけど、舞台を観てるみたいな展開とかテンポ良くて一気に観終わったな。初回で1番ふざけそうな大泉洋を抑え気味にしたのも正解だったかも。これからはどう変わっていくのかも楽しみ>(原文ママ、以下同)

<大泉さん登場で笑ってしまった、ごめんなさいw やっぱり三谷さんの色がすごくでてるからみやすいし、言葉も難しくないしちょっと笑いもあるし?笑役者さんがなんだか可愛いw そして大泉さんと小池さんの絡みはなれててすごくみてて楽しいなwほんと共演長いだけあるよね>

<あっという間の一時間。BSの早殿を録画していたので追っかけ再生。基本的には笑い多めだったけど、ゾクっとするような場面もあったりして第一話から期待以上。登場人物が多いのにそれぞれの人物がどんな人か分かる脚本はさすが>

<巻き込まれ主人公義時の終始困り顔から始まり 癖ありキャラ描写、対比構造、そして、動乱の幕開けと三谷脚本安定の面白さ!>

<色々と凄かった>

<ドラマとしても、ドキュメンタリーとしても素晴らしかった。セリフも良い>

<話に引き込まれて、義時に感情移入して、あっという間に一時間たったなぁ 平家の世に特に不満を感じてない義時がどんな風に源氏について行くのか気になる>

<もう一回最初から見たくなるなこれ>

“視聴者に分かりやすく”というのを意識

 一方、以下のようにマイナスの感想もあがっている。

<枯れたなー。全然面白くない。中途半端にコントしようとしてるのが裏目でしかない。長澤まさみももっとはっきり喋ってくれないと。アナウンサーじゃないんだから雰囲気重視じゃ聞き取りにくい>

小栗旬がいまいちつまらなかったなぁ 若さがないよ?>

<好き嫌い分かれると思う>

<「言葉が崩しすぎじゃない?」「錚々たるメンバーで誰がメインか分かんない」>

<微妙だなぁ~。囁きナレーション、何とかなりませんか?聞き取りずらいです>

<感覚としては真田丸に比べて「若干ギャグ多すぎないか?」という印象。ここは嫌いな人には受け付けない部分かもね>

 第1話を見たテレビ局関係者はいう。

「ネット上での反応を見てもわかるように、賛否両論がかなり分かれるだろうなあというのが第一の感想。セリフ回しやカット割り、テンポなど全体的なトーンが、昨年の『青天を衝け』と比べても“大河っぽくない”感じで、“普通のテレビドラマっぽさ”の度合いが強い。さらに、かなり“視聴者に分かりやすく”というのを意識してつくられているのが伝わってきて、より広い視聴者層に受け入れられることを狙っているのではないか。

 その試みが良いほうに転べばよいが、同じような試みをして視聴率的にも評判的にもイマイチだった『いだてん〜東京オリムピック噺〜』(19年)の二の舞になってしまわないかが心配。『いだてん』では、大河の主要な視聴者層で、それこそ何年も大河を見続けてきた固定ファンが“斬新さ”を嫌って離れてしまい、それが視聴率にも如実に出てしまった。大河の場合、そういうリスクがあるのに加え、普段大河を見ない層をいくら意識してつくったところで“大河を見ない”という人たちの習慣を変えることは難しく、新規視聴者の取り込みにはつながりにくい。

 1年通じてどういう結果になるのかは、興味深いところ。全話平均世帯視聴率で昨年の『青天を衝け』(14.1%/ビデオリサーチ調べ、関東地区)、そして一昨年の『麒麟がくる』(同14.4%)を超えられるかが、まずは目安になるだろう。もっとも、三谷作品はファンが多いのは事実だが、ハマらない人にはまったくハマらないという面もあり、全話平均で大河ワーストを記録してしてしまった『いだてん』(同8.2%)の悪夢が再来してしまう可能性も少なからず懸念される」

鎌倉殿の13人』のヒットに期待したい。

(文=編集部)