台風の被害を受けた地元が心配な永浦百音(清原果耶)は、恋人の菅波光太朗(坂口健太郎)の後押しを受けて、助けに行くことを決意した。昔の後悔から抜け出し、新しいスタートを切った9月20日(月)~24日(金)のNHK連続テレビ小説『おかえりモネ』を振り返ろう。
台風被害を受けた地元が心配で島に戻る百音
百音の電話に、母の亜哉子(鈴木京香)は「心配することはない」とごまかしたが、百音の祖父・龍己(藤竜也)の牡蠣棚が被害を受けていた。
コインランドリーでうたた寝をしてしまった百音が目覚めると、目の前には菅波の姿があった。そして、神野マリアンナ莉子(今田美桜)の予言通り、プロポーズを受けた。
2人が今後について考えているとき、野村明日美(恒松祐里)から、龍己の牡蠣棚が被害を受けたと知らせが入った。電話がつながらず、焦るばかりの百音を見て、菅波は島に戻ることを提案。百音は会社の許可を得て、気仙沼に帰ることにした。
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会社で実家の事情を話すと、朝岡覚(西島秀俊)が「もう引き戻せなくなるかもしれない」とこぼした。以前、百音が提案した、人の顔が見える距離での仕事の実現に一歩近づいたが、やりがいがある分キツいこともあると伝えると、百音は「それが自分にできるのか、確かめて来る」と言い残して島へと急いだ。
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百音を見送った菅波が汐見湯で休憩していると、ボイラーの修理業者がやってきた。大家の井上菜津(マイコ)との会話から、その修理師は、かつて菅波の診断を信頼してプロの道をあきらめた、元ホルン奏者の宮田彰悟(石井正則)であることがわかった。
宮田はボイラー修理の仕事に就き、毎日を楽しんでいると伝え、「先生のことを恨んでました」と本音も打ち明けた。しかし、「命を助けてもらった。今、生きていることが大切なんだ」と感謝した。
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島に帰った百音の目に映ったのは、仲間たちが力を合わせて、被害を受けた牡蠣の出荷などに勤しむ姿だった。誰もが元気で笑顔で活気にあふれた楽しそうな様子を見て、震災のときの記憶が蘇り、自然と涙が出てくる。しかし、百音はそれを振り切って一歩を踏み出し、サポートを申し出た。
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商品にできない牡蠣でバーベキューを楽しんでいると、酔った後藤三生(前田航基)が「家を継ぐ!」と宣言。決意表明として、断髪式を行うことになった。幼なじみ連中と三生の父・秀水(千葉哲也)で髪を切り落とすと、三生は涙を浮かべながら、新しいスタートを誓った。
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翌朝、百音は龍己と台風や被害について話した。心配する百音に龍己は「たいしたことない」と優しく諭し、自分たちはしぶといんだと笑った。
力強く生きる島の仲間に感化され、百音は妹の未知(蒔田彩珠)に「こっちに戻ってきてもいいかな?」とたずねた。現在、会社に地域密着型の新事業を提案中であること、いまだに後ろめたい気持ちがあること、そして、突然やってくる災害からみんなを守りたいこと、などを打ち明けた。
未知は「いられなくしたのは私だ」と顔をしかめたが、百音はそれを否定して「もう一度やり直させてほしい」と真剣に伝えた。すると、未知は涙を浮かべながら「戻ってきなよ、いいに決まってる」と笑い、自分の部屋に戻ると思い切り泣いた。
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東京へ戻ると、菅波が汐見湯で百音の帰りを待っていた。そして、「合わせたい人がいる」と宮田を紹介した。宮田のサプライズ演奏を聞き、百音は中学のブラスバンド部時代を思い出した。一度は自分から手放したが、再び音楽の力に背中を押され、島に戻ることを決心した。
再び新規事業のプレゼン大会に参加した百音は、ブービー賞を獲得。ウェザーエキスパーツの地方営業所の社員1号となった。
最終章に山寺宏一と山口紗弥加が登場
今週は百音が地元へ戻り、地域に密着した活動を始めるというストーリーだ。まずは、市役所に就職した幼なじみの早坂悠人(高田彪我)を頼って、コミュニティFMで天気予報を担当することになる。
地元に帰ってきた百音がまず出会うのは、悠人の上司の遠藤克敏(山寺宏一)。地元に貢献しようとする百音にとって頼れる人物で、震災後に立ち上げた災害FMのパーソナリティーも務めている。
そんな遠藤を演じる山寺は、声優のほかにナレーターや司会業、俳優など幅広いジャンルで活躍している。声優デビューは1985年のアニメ『メガゾーン23』。その後は、アニメ、映画の吹き替え、子ども向けバラエティ番組のメイン司会者などにも挑戦し、現在では「七色の声を持つ男」という異名を持つまでになった。
プライベートの方では、今年の6月にラジオ番組で共演していたタレントの岡田ロビン翔子と3度目の結婚を果たした。
もう一人、百音が出会うのは、コミュニティFMを通じて知り合うことになる高橋美佳子(山口紗弥加)。元気でテキパキとした性格で、気仙沼で居酒屋を営む女性だ。闇を抱えている女性や悪女の役、また鬼気迫る演技に定評がある山口が、元気で明るい女性をどう演じるのかも見どころだろう。
また、今作の出演について山口は、過去に「自分にできることはないだろうか」と気仙沼を訪れていたことを明かしている。さらに、山口の朝ドラ出演は2004年後期の『わかば』以来となるが、同作は阪神・淡路大震災を経験したヒロインが造園家として街と人の心の再生をなしとげるというストーリー。どちらも震災をテーマにしていることから、何かのつながりを感じる。
新しいメンバーが仲間入りした最終章で、百音は地元のために活躍できるのだろうか? 懸命に地元を支える百音を最後まで見守ろう。
(文=安倍川モチ子/フリーライター)