JRA【オールカマー(G2)展望】レイパパレ再び”連勝街道”へ!1週前追い”失敗”も鞍上魅力グローリーヴェイズ、横山親子の「競演」にも注目

 26日、中山競馬場では秋の中長距離路線を占う重要なレース、オールカマー(G2)が行われる。

 主役はもちろんレイパパレ(牝4歳、栗東・高野友和厩舎)だろう。これまでの戦績は7戦6勝。唯一の敗戦は7連勝を懸けて臨んだ前走の宝塚記念(G1)だった。

 まず2走前の大阪杯(G1)から振り返ると、当時はG1初挑戦ながら「無敗馬」という看板を背負い、G1馬3頭(コントレイル、グランアレグリア、サリオス)に次ぐ4番人気に支持された。人気ではやや水をあけられていたが、重馬場に苦しんだ“3強”を尻目に圧巻の4馬身差逃げ切り勝ちを収めた。

 前走の宝塚記念はクロノジェネシスに次ぐ2番人気。牝馬のワンツー決着を期待されたが、 7戦目で初黒星を喫する3着。クロノジェネシスに完敗しただけでなく、最後の直線でいったん交わしたかに見えたユニコーンライオンにも差し返された。

 連勝が止まったことで、陣営は登録していた凱旋門賞(G1)の回避を早々と決定。秋の大目標をエリザベス女王杯(G1)に定め、同距離2200mのオールカマーで始動する。

 中山は今回が初参戦。長距離輸送も3歳時の新潟が1度のみ。馬体維持に課題を残す小柄な牝馬だけに、当日の馬体重とパドックでの状態はしっかり見極めたい。

 この夏は放牧先のノーザンファームしがらきで疲れをしっかり癒やし、今月上旬に栗東トレセンに帰厩。1週前追い切りでまずまず速い時計を計時し、状態も上向いている。ここを勝って再び連勝街道を歩めるか。

 出走を予定しているG1馬はもう1頭。19年香港ヴァーズ覇者のグローリーヴェイズ(牡6歳、美浦・尾関知人厩舎)だ。

 昨年は宝塚記念で17着に大敗したが、秋に京都大賞典(G2)を制し、ジャパンC(G1)でも5着と奮闘した。今年は3月の金鯱賞(G2)で4着に敗れたあと、香港QE2世C(G1)に挑戦。日本馬4頭が上位独占を果たす中、ラヴズオンリーユーの2着に好走した。

 5か月ぶりの実戦はデビュー戦以来となる中山での競馬。6歳秋を迎え、衰えも気になるところだが、キャリアはまだ15戦で、使い減りしておらず、馬もまだ若い。

 1週前追い切り後には、尾関調教師も「調教を進めるごとに良くなっている感じ」と期待を口にする。ただし、この追い切りでは併せた僚馬がついてこられず、グローリーヴェイズの全体時計は85秒0。「実質半マイルみたいな追い切りになった」と師が話したように、思ったほどの負荷をかけられなかったようだ。最終追い切りで帳尻を合わすことはできるか。

 鞍上は、「3-1-0-1」と手が合うM.デムーロ騎手と約2年ぶりのタッグを組む。レイパパレとのG1馬対決を制し、重賞4勝目を飾って秋初戦を終えたい。

 春のヴィクトリアマイル(G1)で2着に好走したランブリングアレー(牝5歳、栗東・友道康夫厩舎)もレイパパレと同じく秋の大目標をエリザベス女王杯に定めている。

 前走から一気に600mの距離延長、さらにこれまで2000mまでしか経験はないが、母父シンボリクリスエスの組み合わせは母父シンボリクリスエスの組み合わせは、芝2500mのアルゼンチン共和国杯(G2)を勝ったオーソリティがいる。大きな割引とはならなさそうだ。

 今年3月の中山牝馬S(G3)で重賞初制覇を飾った遅咲き5歳牝馬がG1馬2頭に挑む。

 横山親子3人の競演もこのレースの盛り上げに一役買うだろう。

 父・典弘騎手が騎乗するのはキングオブコージ(牡5歳、栗東・安田翔伍厩舎)。昨年1月から5月にかけて怒濤の4連勝で目黒記念(G2)を制覇したが、秋初戦の京都大賞典で3着に敗れると、骨折が判明。約1年ぶりの復帰戦で今後につながる走りを見せたい。

 長男・和生騎手はステイフーリッシュ(牡6歳、栗東・矢作芳人厩舎)に騎乗予定。前走の札幌記念(G2)は、心房細動で競走を中止したが、状態が万全ならいつもの堅実さを見せてくれるだろう。

 三男・武史騎手は昨年のオークス2着馬ウインマリリン(牝4歳、美浦・手塚貴久厩舎)で参戦する。今春は日経賞(G2)を制覇し、天皇賞・春(G1)でも5着と牡馬に混じって地力の高さを見せた。得意の中山で一発を狙う。

 この他には、先行力を武器とするロザムール(牝5歳、美浦・上原博之厩舎)とウインキートス(牝4歳、美浦・宗像義忠厩舎)の牝馬2騎も侮れない。

 勝ち馬には天皇賞・秋への優先出走権が与えられる。秋の中長距離G1路線を占う重要な一戦を制するのは果たしてどの馬か。発走は26日15時45分を予定している。