26日、菊花賞トライアルの神戸新聞杯(G2)が中京競馬場で行われる。昨年はコントレイルが単勝1.1倍の人気に応え完勝。史上3頭目となる無敗三冠馬を予感させる勝利を挙げた。
今年のダービー馬も秋の始動戦を中京2200mで迎える。
シャフリヤール(牡3歳、栗東・藤原英昭厩舎)は、デビュー2戦目の共同通信杯(G3)で3着に敗れたあと、毎日杯(G3)を制覇。皐月賞(G1)をパスして、照準をダービー一本に絞ると、デビュー4戦目で見事結果を出した。
そのダービーは、道中は終始馬群の中を追走。最後の直線では狭いところに閉じ込められる厳しい展開。それでも残り200m地点で前が空くと、一気に加速、大本命エフフォーリアをゴール前ハナ差で差し切った。
福永祐一騎手は「決してスムーズな騎乗ではありませんでしたが、馬の力に助けられた勝利」と謙遜したが、結果オーライ。1985年から続いた「乗り替わりではダービーを勝てない」というジンクスも覆した。
しかし、シャフリヤールには新たなジンクスが待ち受けている。1986年以降、キャリア4戦以下で神戸新聞杯を走った馬は12頭に上るが、その成績は「0-0-4-8」と連対した馬さえいない。もちろん、12頭の中にシャフリヤールのような実績馬はいないが、キャリアが浅いという点では気になるデータだ。
1週前には、栗東CWで6ハロン85秒5-ラスト11秒2をマーク。軽快なフットワークで僚馬に先着を果たした。陣営は菊花賞(G1)出走を明言していないが、順調にいけば2冠を獲りにいくだろう。そのためにも、前哨戦でしっかりダービー馬の威厳を見せておく必要がある。
ダービーでシャフリヤールの3着に追い込んだのがステラヴェローチェ(牡3歳、栗東・須貝尚介厩舎)だ。凱旋門賞(G1)にも登録していたほど陣営からの評価は高い。
皐月賞では6番人気ながらも3着に好走。ダービーではさらに評価を下げ、9番人気で迎えた。しかし、皐月賞からマイナス12kgという究極の仕上げで臨んだ一戦で、上位2頭から0秒2差の3着。大激戦となったグレートマジシャンとサトノレイナスによる3着争いを制した勝負強さが光った。
レース後には吉田隼人騎手も「展開次第でダービー馬になるチャンスのあった馬」と想定外のスローペースに悔しさを吐露。今回も展開待ちの面はあるが、末脚は確実なだけに仕掛けどころがカギを握りそうだ。
ダービー後はノーザンファームしがらきに放牧に出されていたが、8月11日に栗東に帰厩。坂路を中心にじっくり乗り込まれ、調教本数は十分。内容次第で菊花賞に向かうかどうか決めるという一戦で、無様な姿を見せるわけにはいかないだろう。
重賞2勝の実績馬ワンダフルタウン(牡3歳、栗東・高橋義忠厩舎)もダービー以来となる実戦を迎える。
2歳秋にラジオNIKKEI杯京都2歳S(G3)、それ以来となった5月の青葉賞(G2)を連勝。ダービーでは5番人気の支持を受けたが、「時計が速すぎて対応しきれなかった」という和田竜二騎手の言葉通り、速い時計の出る馬場に泣き、10着に敗れた。
切れ味勝負になれば分は悪いが、パワーとスタミナが問われる展開になれば、2頭の間に割って入る可能性も十分あるだろう。
陣営は「春先に比べると精神的な面での成長が一番大きい」とひと夏を越えての成長に自信を見せている。デビューから手綱を取る和田竜騎手との黄金コンビで重賞3勝目はなるか。
そのワンダフルタウンと青葉賞でハナ差の接戦を演じたのがキングストンボーイ(牡3歳、美浦・藤沢和雄厩舎)だ。
ダービーの切符を手にしたものの、陣営は将来を見据えて大一番を自重。馬第一主義の藤沢和雄流を貫いたことが秋の舞台で結果につながるかどうか。引き続きC.ルメール騎手の騎乗も心強い。
この他には、京都新聞杯(G2)を制したレッドジェネシス(牡3歳、栗東・友道康夫厩舎)、格上挑戦で臨んだ前走・白百合S(L)で4馬身差の完勝を収めたセファーラジエル(牡3歳、栗東・高柳大輔厩舎)などがスタンバイ。18頭立てだった昨年からは一転、10頭前後の少頭数が予想されるが、その中身は昨年と遜色ない濃さとなりそう。
3着までの馬に菊花賞の優先出走権が与えられる注目の一戦は、26日15時35分に発走を予定している。