昨年のコントレイル、デアリングタクトに続く2年連続の無敗三冠馬誕生が期待された今年の春クラシック。
白毛のアイドル・ソダシが桜花賞(G1)、エフフォーリアも皐月賞(G1)を制したことで、夢は膨らんだがいずれも単勝1倍台の圧倒的人気を背負ったオークス(G1)、日本ダービー(G1)で敗れ、快挙達成とはならなかった。
そして、東京オリンピックの影響による開催変更もあった中、8月の開催を終えて夏競馬も終了。今週末からは舞台を中山、中京へと移し、本格的に秋競馬が始まろうとしている。
振り返れば今年もはや8カ月が過ぎ、残すは4カ月。ここまでの馬券収支で黒字のファンはどれくらいいるだろうか。
そんな中、残念ながら赤字収支のファンにとって頼りになる存在が、某フライドチキンのCMで有名な女優の高畑充希だ。
高畑はJRAのプロモーションキャラクターを務める4名の俳優陣の1人。JRAのCMでは、競馬初心者やライトファン向けの演出で新規ファンの獲得に貢献している。
そして、JRAが主催する「HOT HOLIDAYS!ONLINE」のコンテンツのひとつである「推し馬チャレンジ」が、ファンの間で大きな注目を集めている。
「推し馬チャレンジ」とは、レースの前に推し馬を1頭選び、選択した馬が対象レースで3着以内に入ると推し馬ガチャ券が配布され、当たりが出るとAmazonギフト券がプレゼントされるというもの。年間で全13回の機会があり、先週の新潟記念(G3)が9回目。残りは、10月24日の菊花賞(G1)から12月26日の有馬記念(G1)まで4回が対象となっている。
この中で驚異的な好成績を残していたのが高畑。彼女はなんと桜花賞からはじまって札幌記念(G2)までの8回すべてで指名した馬が3着以内に入るという“神予想” を披露していたのだ。
競馬ファンならこれがどれほどの偉業であるかはすぐに想像できるだろう。TVや新聞で予想を公開している競馬評論家や専門紙の記者やトラックマンでも、ここまでの好成績を残すことは至難の業。8戦全勝の成績は、まさにプロ顔負けといったところだ。
■高畑充希の指名馬、着順、人気、複勝
桜花賞(G1)ソダシ、1着、2番人気、140円
皐月賞(G1)ステラヴェローチェ、3着、6番人気、380円
オークス(G1)ユーバーレーベン、1着、3番人気、250円
日本ダービー(G1)エフフォーリア、2着、1番人気、120円
七夕賞(G3)トーラスジェミニ、1着、2番人気、280円
函館記念(G3)トーセンスーリヤ、1着、2番人気、180円
小倉記念(G3)スーパーフェザー、3着、8番人気、480円
札幌記念(G2)ソダシ、1着、2番人気、150円
高畑の予想の凄さは大本命馬から穴馬まで手広くフォローしていることだ。人気馬ばかリ選択していれば、運が良ければハマる可能性もあるが、穴馬も含めてとなると、なかなかそうはいかない。
「3着以内」という条件は複勝馬券と同じであり、もしここまで全レースを複勝コロガシしていれば……、一体いくら儲かったのだろうか。新潟記念でも高畑の指名馬が、どの馬になるのかをいまかいまかと待ち構えていたファンも多かったに違いない。
9連勝の懸かった注目のレースで、高畑が指名したのは5番人気ラインベックだったが、直線半ばで先頭に躍り出る勢いを見せるも、ゴール前で力尽きて5着。残念ながら9連勝達成とはならなかった。
だが、敗れたとはいえ、ラインベックは外枠の差し馬が台頭したレースで、2番手につける積極的な競馬で見せ場十分の走り。後方から大外を伸びた12番人気の伏兵マイネルファンロンが大穴を開けた結果から、展開は向かなかったなりに力のあるところを見せている。
連勝こそ止まってしまったが、センスの光った指名馬だったといえそうだ。
次回の推し馬チャレンジは10月24日の菊花賞。高畑の快進撃がまた続くのか、それとも今回のハズレは神通力に陰りが見える予兆なのか。注目の次回である。
(文=高城陽)
<著者プロフィール>
大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。