JRA「重賞未勝利」ジョッキーに微笑むのは“勝利の女神”か!? ソングラインは軽視、関屋記念(G3)「◎」は“痛恨のハナ差”に雪辱チャンスのあの馬

 15日、新潟競馬場でサマーマイルシリーズ第3戦・関屋記念(G3)が行われる。

 3回新潟の開幕週は内有利な状態だったが、開催が進むごとに外差し馬場に変化。先週日曜の新潟芝1600m戦は3着までに入った殆どが直線外目を走った馬で、例年通りの新潟らしくなってきたといえるだろう。

 昨年の関屋記念は、最後方を進んだサトノアーサーが馬群の中を突く直線一気。ただ、2着に入ったのは逃げたトロワゼトワルで、過去10年を振り返っても逃げ・先行馬が優秀な数字を残しているのは覚えておきたい。

 さらに、週末は雨予報で切れ味が削がれる可能性もある。馬場状態によっては先行馬が直線で外目の進路を選択することも考えられ、昨年のサトノアーサーのような直線一気は難しいのではないかと感じる。

 また、枠番傾向は新潟らしく全体的に外有利な傾向。特に、7枠、8枠は好成績を収めており、外目をスムーズに追走できそうな馬に注意を払いたい。

 今回は、過去の対戦や以上の内容を考慮して予想を組み立てた。

「◎」は、8番アンドラステ

 小倉で開催された前走の中京記念(G3)は、内目の枠からロスなく立ち回って重賞初制覇。安定感のある走りで、1番人気に応え快勝した。

 陣営は「内で包まれた京成杯AH(G3)以外は全て4着以内に走っているし、馬場も問わないタイプだから大崩れはしないと思うよ」と好走を期待。4走前の大敗については、消化不良で能力を出し切れていないことをアピールする。

 昨年の関屋記念は3着に敗れたが、これも2枠3番とかなり内目の枠。外から次々と前に入られ、中団の最内で包まれたことが結果に響いた。

 今回は中枠を引き、外枠ではないものの包まれる心配も少なそう。これまでの対戦からも能力的には上位と見ており、スムーズに先行できれば上位争いが期待できそうだ。

「○」は、18番パクスアメリカーナ。

 骨折放牧明けで約2年4カ月ぶりの出走となるが、元々が後のG1馬とも接戦を繰り広げていた馬。久々の実戦がポイントとなるが、追い切りでは2週連続で調教師自らが跨り鋭い動きを見せている。

 陣営は「追い切りでは動いていますし、実戦に行ってのレース勘がどうかだけですね」と半信半疑だが、過去には春秋マイルG1を制覇したインディチャンプや、NHKマイルC(G1)勝ち馬のケイアイノーテックにも先着。能力的には最上位ともいえる存在だけに、大外枠での一発に期待したい。

「▲」は、15番ミラアイトーン。

 前走は15着と大きく敗れたが、出遅れが響いた印象。その前は3戦連続の3着と、勝ち切れないものの安定した成績を残している。

 昨年の関屋記念でも5着と健闘しているように、展開次第で一発は十分。外枠、先行脚質と条件は揃っていそうなだけに、巻き返しに期待したいところだ。

「☆」は、5番アトミックフォース。

 昨年のエプソムC(G3)では、アンドラステとも0.1秒差の5着と差のない競馬。今回、少し内目の枠となったが、先行力があり包まれる心配もそれほどないだろう。

 何と言っても今年のエプソムCが好内容で、完全な差し競馬をただ1頭前で粘り込んだ。今回もスムーズに先行できれば、勝機はあると見る。

「△」は、6番ロータスランド、11番ソングライン、13番カラテ、17番マイスタイルの4頭。

 ロータスランドは、陣営が「前走の中京記念は、小倉の硬い馬場を気にしていたみたい……。少し重たい血統ですし、時計が速くなるのは良くなさそうですね。今回は週中から雨予報ですが、むしろこの馬にとってプラスだと思いますよ」と道悪馬場を歓迎。

 ソングラインは断然の1番人気になりそうだが、斤量が51kgといえ古馬とは未対戦。道悪の経験も新馬戦の2着のみと乏しく押さえまでとした。

 カラテは外枠、先行馬と魅力も、陣営が「連勝時と比べると物足りないね。爪を痛めたことで休ませたので、完調になるのはもう何戦か使った後かもしれません」と状態面での不安。

 マイスタイルは陣営が「前走は、返し馬から抑えが利かない感じで……。マイルに短縮するのはいいですし、気分良く運べれば」と気性面の不安を指摘しており、距離短縮でゆったり運べるようなら可能性は感じられる。

 なお、人気しそうなところでは3番シャドウディーヴァを「消し」とした。

 前走のマーメイドS(G3)は、3着好走もシャムロックヒルが逃げ切ったレース。シャドウディーヴァにしても、最内2列目で直線に向く恵まれた展開だった。

 今回はスタートしてからの距離も長く、枠も3番とかなり内目。外枠の馬も出してくるであろうことから後方追走となりそうで、ある程度の人気が見込まれるここはバッサリと切る。

 以上を踏まえ、印は以下の通り。

◎8番アンドラステ
○18番パクスアメリカーナ
▲15番ミラアイトーン
☆5番アトミックフォース
△6番ロータスランド
△11番ソングライン
△13番カラテ
△17番マイスタイル

 馬券は三連複で勝負。保険としてワイドも押さえておく。

三連複 フォーメーション
◎-○▲☆-○▲☆△△△△ 15点

ワイド 流し
◎-○▲☆ 3点

 今回はフルゲート18頭の競馬で、軸を1頭に絞った。

 アンドラステがそれなりの人気になりそうなことから、2列目は人気が落ち着きそうなパクスアメリカーナ、ミラアイトーン、アトミックフォースの3頭。断然人気が予想されるソングラインはさすがに切れないが、飛べば配当も期待できそうだ。

 アンドラステに騎乗する岩田望来騎手は、リーディング10位と若手の有望株。昨年のターコイズS(G3)でも同馬に騎乗したが、「痛恨のハナ差」2着と惜しくも敗れている。

 重賞での勝利が未だない岩田望騎手だけに、ここは気合の入る一戦。“勝利の女神”の名を持ったアンドラステとともに、チャンスを掴み取ってほしいところだ。

(文=宍戸ハレ)

<著者プロフィール>
 競馬好きというよりは予想好き。知的推理ゲームをこよなく愛する馬券狂である。券種は基本的に三連複とワイドだが、的中率より回収率重視で軸は殆ど人気薄という生粋の穴党。馬券が当たると異様にテンションが上がるも、年に数回だけという悲しい現実と向き合っている。