JRA アイビスSD(G3)モントライゼは余裕の「消し」!?  8枠有利も狙うのは「あの枠」サンデーサイレンス系<ミスプロ系で大荒れの予感

 今週は中央競馬で唯一の千直重賞、アイビスサマーダッシュ(G3)が新潟競馬場で行われる。

 近10年で8枠が4勝と、過去を振り返っても外枠有利が顕著。5番人気以下で馬券に絡んだ馬は全て5枠より外の馬だった。

 また、直線1000mという特殊な条件ということもあり、好走馬の血統にも大きな特徴がある。

 中央競馬の芝レースで活躍が目立つ、サンデーサイレンス系。しかし、アイビスSDでは過去に1度も勝利していないのだ。

 2着と連対したのも2頭のみ。父はアドマイヤマックス、キンシャサノキセキと、どちらも高松宮記念(G1)を制覇した短距離適性の高い馬で、サンデーサイレンス系では王道と言えないタイプだろう。

 サンデーサイレンス系が苦戦を強いられている一方、近2年で好走しているライオンボスはバトルプラン産駒。2011年にはアフリート産駒のエーブダッチマン、アポロフェニックスが人気薄で激走したように、切れよりも力強い脚を持続する傾向が強いミスタープロスペクター系(以下、ミスプロ系)の活躍が目立つ。軽い芝よりもダート適性に近いものが重要になってくるといえそうだ。

 今回は主に、以上の内容を考慮して予想を組み立てた。

「◎」は、14番オールアットワンス。

 7枠と外目の絶好枠を引き、51kgと斤量も軽い。3歳牝馬で1200mしか使ったことはないが、ダート適性の高いミスプロ系のマクフィ産駒というのも魅力的である。

 陣営も「これまでの内容からも、直線競馬は合うと思います。格上挑戦ですが、斤量も軽いですし楽しみですね。とにかく動きが良くて、仕上がりは申し分ありません」とデキの良さに太鼓判を押す。

 前走の葵S(重賞)では、今回のアイビスSDでも人気が予想されるモントライゼに先着。9番人気ながらG1での好走歴があるヨカヨカに次ぐ3着と、ここでも能力は足りそうだ。

 鞍上の石川裕紀人騎手は今年、小倉大賞典(G3)で11番人気のテリトーリアルで重賞を制すると、フローラS(G2)では14番人気のスライリーで2着と健闘。先月はユニコーンS(G3)のサヴァでも14番人気ながら2着と穴馬券を量産している。

 今回は上位人気となりそうだが、条件が揃ったここは再びの好騎乗に期待したいところだ。

「○」は、13番ビリーバー。

 昨年の同レースでは6枠12番からの出走で、初の千直ながらも3着と好走。昨年は上がり最速の32.0秒も勝ち馬に届かなかったが、今年も13番と再び好枠をゲットした。

 昨年のアイビスSD以降は馬券圏内の好走がなく、前走のパラダイスS(L)でも13着と大きく敗れたが、陣営は「前走は出遅れた上に、スローでしたからね。それでも上がりは最速でしたし、収穫の多い内容でしたよ。デキも上昇していますから、展開次第では上位も狙えると思います」と、昨年同様に一発を狙う。

 昨年のアイビスSD以降2度あった千直のレースでは、ともに内枠の不運。近走の着順からは今年も伏兵に留まりそうだが、条件的に不利だったことを考えれば、巻き返しても不思議はないといえるだろう。

 父はモンテロッソで、本命馬オールアットワンスの父・マクフィと同じシーキングザゴールド(ミスプロ系)の系統。馬場や流れが向けば、まとめて7枠の2頭が好走できると考えた。

「▲」は、10番アルミューテン。

 今回、父にミスプロ系を持つ馬が7頭出走するが、昨年の同レースで穴を開けたビリーバーと同じシーキングザゴールドの系統は、他にオールアットワンスとヒロイックアゲンの2頭のみ。ヒロイックアゲンは昨年の韋駄天S(OP)で勝ち馬ライオンボスの0.1秒差4着と好走しており、外枠なら重い印も考えられた馬だ。

 ただ、2枠3番と極端な内枠を引いたことでヒロイックアゲンは軽視。代わりではないが、これによりアルミューテンが浮上したともいえる。

 というのも、アルミューテンは昨年の千直レース・稲妻S(3勝クラス)でヒロイックアゲンの0.1秒差に好走。この一度だけなら展開のアヤなども考えられるが、続く北陸S(3勝クラス)でもタイム差なしに食い下がっているのだから、能力と適性に近いものがあるはずだ。

 3走前の同条件レース・韋駄天Sでは4着と敗れたが、これはスタートの出遅れが響いたもの。むしろ、前述の稲妻Sでは千直で逃げており、先行できれば好走の可能性も十分にあると見た。

「△」は、4番ジュランビル、7番グレイトゲイナー、11番ロードエース、12番ライオンボスの4頭。

 ジュランビル、グレイトゲイナー、ロードエースは、ある程度の先行力と、ダート適性のある血統に期待。ライオンボスは一昨年の覇者で昨年も2着と能力と適性が高いのは間違いないが、近2走が案外で引き続き人気もしそうなことから押さえまでとした。

 なお、人気しそうなところでは6番モントライゼ、8番タマモメイトウを「消し」とする。

 モントライゼは近2走を見てもポジションを取りに行けそうもなく、今回は3枠6番と内目の枠で外に持ち出せる可能性が低そう。1番人気が予想されるだけに妙味はなく、枠を見た一瞬で切った。

 タマモメイトウは韋駄天Sの勝ち馬だが、内目からの出走も道中があまりにもスムーズ過ぎた。上がりのかかる稍重馬場でもあったことから再現性はないと見て、こちらも買い目からは外す。

 以上を踏まえ、印は以下の通り。

◎14番オールアットワンス
○13番ビリーバー
▲10番アルミューテン
△4番ジュランビル
△7番グレイトゲイナー
△11番ロードエース
△12番ライオンボス

 馬券は三連複で勝負。保険としてワイドも押さえておく。

三連複 フォーメーション
◎○▲-◎○▲-◎○▲△△△△ 13点

ワイド ボックス
◎○▲ 3点

(文=宍戸ハレ)

<著者プロフィール>
 競馬好きというよりは予想好き。知的推理ゲームをこよなく愛する馬券狂である。券種は基本的に三連複とワイドだが、的中率より回収率重視で軸は殆ど人気薄という生粋の穴党。馬券が当たると異様にテンションが上がるも、年に数回だけという悲しい現実と向き合っている。