パチンコ店「新台入替」を潰す緊急事態!? 支えてくれる「〇〇」がまさかの…

 先日、首都高速道路にて、トラックの荷台から数千発ものパチンコ玉が落下するというニュースが話題となっておりました。

 報道された情報によると、このトラックはパチンコ店から玉を回収してスクラップ工場へ運ぶ途中だったとのこと。色々な意味での安否が気になるところですが、こういった予期せぬトラブルというものは起こり得ることなのかもしれません。

 少し話は変わりますが、私がホール店員として働いていた頃も予期せぬトラブルは多々あり、その中には業者さんが関わっていた内容もありました。

 私が勤めていたホールは、実に多くの業者さんが営業をサポートしていた記憶がございます。お菓子や日用品などを届けてくれる運送屋さん、不法侵入などを24時間体制で監視するセキュリティ会社などは必要不可欠な存在です。

 また、営業時間外にホール清掃を手伝ってくれるクリーンスタッフさんもそうですし、定期的に空調設備をメンテナンスしにくる方など、数え上げたらキリがありません。

 今回は、そんなホール運営に欠かせない業者さんに関連するエピソードをご紹介しましょう。

 普段から支えてもらっているホールが、逆に業者さんによって「強烈なピンチ」が訪れてしまった…。そのような内容となっております。

 今回の舞台となるのは新台入替の当日。過去のコラムでもご紹介させていただきましたが、私の勤め先のホールでは店休日というものがございませんでした。したがって新装初日の前日の閉店後から、翌日の開店前までに新台の入替作業が行われていたのです。

 非常に限られた時間での作業ということもあり、トラブルによる延長戦などが許される猶予などございません。時間に追われながら、過酷な作業を強いられることも少なくなかったのです。

 このような状況で求められるのが、効率よくスムーズに作業を完了すること。入替作業に関しては工程表を作成し、スタッフ間と話し合いながら綿密なスケジュールが練られていたのです。

 無論、新台などを設置する“だけ”であれば、作業自体は単純で早めに終えることもできます。ただ、お客様が遊技できる状態へ持っていくためには、それだけでは不十分。配線の取り付けや動作確認、傾斜調整などの作業や確認事項が盛り沢山となっているのです。

 入替に必要となる作業時間を計算し、それをもとに新台運搬の業者さんへ納品時間を指定。ホールへ新台が届いたら、スケジュールに沿って入替作業を行うというのがオーソドックスな流れでございます。

 運搬業者さんがキチンと指定した時間に新台納品を行ってくれる。これが作業をつつがなく完了させるための最重要事項ともいえるわけですが…。

 先ほど紹介したニュースのように、何らかのトラブルによって納品が遅れるということもあるのです。過去には予定時間を大幅にオーバーして「開店時間に間に合わない!?」という緊急事態へと発展したこともありました。

 業者さんに新台を届けてもらうのは、基本的に営業時間が終了した後の午前0時から1時。東北から関東地方へ運搬していただいていたので、道路状況によって到着時間は1時間ほどズレが生じることも多かったです。

 ある日、いつものように入替作業を行っていると、業者さんから「道路が渋滞しているので到着が遅れる」との連絡が入りました。どうやら事故による交通規制がかかっていたようです。

 我々スタッフは、撤去台などを外して、新台の取り付けのみの状態で業者さんの到着を待ちました。「流石に2時ころには届くだろう」と考えていたのですが…。

 2時、3時と、いつまで経っても業者さんが到着する様子はありませんでした。

「開店時間に間に合わないんじゃ…」という不安が頭をよぎっておりました。新台が10台程度の規模なら問題ないですが、この日の納品数は30台オーバー。深夜勤務は私含めて2人のみなので、これ以上到着が遅れると朝9時の開店に間に合わないのです。

 これ以上の遅れは致命的な展開になることは間違いありません。2人で手分けして、店長への連絡など、様々な対応を行おうとしたのですが…。その刹那、ようやく業者さんが到着したのでした。

 その姿を見て心から安堵したのを覚えておりますが、先輩スタッフの怒りは爆発してしまいました。「どうしてくれるんだ!」「開店に間に合わんぞ!」と声を荒げていたのです。

 しかしながら、理由を聞けば「しょうがなかった」と納得せざるを得ませんでした。交通規制の影響で下道を通ってここまで来たとのことで、経路を間違えて大幅な遠回りをしてしまったということだったのです。 

 業者さんも「本当にすみません!私も手伝いますんで!」と何度も謝罪してきました。しかし、流石に手伝ってもらうわけにはいかないと思ったので、そのままお帰りいただいたのでした。

 そこからは全力で作業を開始。初めに納品された新台の製品番号のチェックと取り付け先の台番を確認し、更にそれから台の移動を行う必要があります。これを急ピッチで終わらせ、そこから取り付け作業にとりかかりました。

 取り付け時間は1台あたり約3分。これを2人で30台ですので、90分はかかります。この時点で朝7時は過ぎるので、そこから配線の取り付けや傾斜調整、動作確認の試し打ちを行ったとして、朝9時に間に合うかどうか…。

 私もかなり焦っていました。一緒にいた先輩スタッフも「ヤバい…ヤバい」を連呼するほどに追い込まれていたのです。正直に申し上げれば、この状態で作業を進めてもトラブルなく開店を迎えることは不可能な状況でした。

「詰み状態」を悟った私は、店長へ連絡を入れて応援を要請。それによって複数のスタッフが手伝いに駆けつけてくれることとなり、なんとか開店までに作業を終えることができたのです。

 ギリギリ間に合ったので本当に良かったですが、この時のスリルは今思い出しても冷や汗が出てまいります。そんなエピソードでございました。

(文=ミリオン銀次)

<著者プロフィール>
 ホール店員・雀荘店員といった職種を経験。それらを活かし、ライターとして活動中。特に力を入れているのはパチンコ・パチスロ分野で、自身の遊技体験やホール店員時代のエピソードを中心にしたコラムを執筆している。パチンコ・パチスロ歴は10年以上で「打ちたい台をトコトン打つ」がモットー。結果として、目も当てられない大敗を多く経験。「悲惨なエピソードも明るく紹介したい」といった拘りを持つ。

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