28日、トウカイテイオー最後の産駒キセキノテイオー(牡7歳、門別・岡島玉一厩舎)が能力検査に合格。乗用馬から晴れて競走馬へ仲間入りを果たした。この後は、7月末のデビューへ向けて調整を進めるとのこと。「ウマ娘」人気キャラのトウカイテイオー産駒だけに目が離せない。
そして、帝王といえばやはり、30日に大井競馬場で開催される帝王賞(G1)から目が離せない。
先日の宝塚記念(G1)では、一攫千金で「夏のボーナス」を狙ったが、残念ながら大ハズレ。と言っても、3年連続で不的中の宝塚記念は相性がよくないレースだっただけに、仕方がないと諦める。
宝塚記念がJRA上半期の総決算なら帝王賞は地方競馬のグランプリのようなもの。メンタル的には満身創痍だが、ここで何とか一発逆転を狙いたい。
「◎」にしたのは4番テーオーケインズ(牡4歳、栗東・高柳大輔厩舎)だ。出走馬の近走レース映像を何度も見返し、調教や脚質を加味した結果の結論である。
同馬は3走前に東京大賞典(G1)へ出走。直線半ばまで進路がなかったシーンがありながら0秒2差の6着。G1初挑戦ながら大健闘だった。加えて、その時は中8日の強行軍で栗東から大井への輸送もあった。状態面に不安が残るなか不利さえなければ、掲示板間違いなしの走りは評価したい。
そして、この馬の強さが際立ったのが、2頭が雁行状態で飛ばすハイペースの展開を好位で運んだ名古屋城S(OP)。馬なりのまま4コーナーで早めに先頭に踊り出ると、直線でも後続を寄せ付けない圧巻の内容だった。直線に入っても、鞍上のステッキはほとんど入らなかった。着差以上の完勝だった。
4歳と若く、半年前からの伸び代を加味すれば優勝してもおかしくない存在。“てーおー”賞だけに“テーオー”に勝ってもらいたいものだ。
「○」は、大井2000mオール連対の実績を見過ごすわけにはいかないオメガパフューム(牡6歳、栗東・安田翔伍厩舎)。
当該舞台ではクリソベリルとルヴァンスレーヴ以外に先着を許したことがない得意コースだが、2走前の東京大賞典では、単勝1.3倍の支持を受けたにも関わらず辛勝。走破時計も当該舞台を走ったなかで1番遅い時計だった。
安田師は「冬場より状態はいいですよ」とデキの良さをアピールしている。しかし、同馬が最後に馬券外になった19年チャンピオンズCで「状態良好」とコメントした同師を信じ痛い目を見た。それだけに、完全に信用することはできない…。年齢的な衰えが懸念されているのは、気になる材料だ。
「▲」には好調な10番のオーヴェルニュ(牡5歳、栗東・西村真幸厩舎)を狙いたい。
OP昇級後しばらくは「壁」に当たっていたが、5走前の福島民友C(L)勝利を皮切りに軌道に乗った。前走の平安Sは初めて背負った58㌔をものともせずレコードV。
私の競馬理論に「2勝クラスと3勝クラスを連勝した馬は強い」というものがある。オーヴェルニュはそれに該当していたため、OP昇級後3戦は買い続けていたが全て掲示板止まり。
ところが、私が買うのをやめた途端にOPクラスのレースを快勝という相性の悪さ。今度こそは期待に応えて欲しいところ。
「△」は、5番のカジノフォンテン(牡5歳、船橋・山下貴之厩舎)。
交流G1連勝中であるため、当然無視はできないが、近走は上手くいきすぎているのが引っかかる。川崎記念(G1)では単騎で楽に逃げ切り勝ち。その後も調整やローテーション、結果など何もかもがうまくいっている。
今回も変わらず順調だが、世の中そうは甘くない。そろそろ、連勝がストップする頃合いだろう。右回りのパフォーマンスも過去の戦績から左回りより落ちるため、頭の可能性は低いと判断。押さえの評価だ。
チュウワウィザード(牡6歳、栗東・大久保龍志厩舎)についての結論は、「消し」である。
前走は、強い海外ダート馬相手に2着と素晴らしい内容。そのため、相手が日本馬なら勝ち負け必至と考えるのは当然といえる。
ただ、海外遠征明けという点がどうしても引っ掛かる。「ドバイWC→帝王賞」というローテーションは昨年と同じ(昨年はコロナでドバイWCが直前で中止)。一度経験しているのだから不安はないように見える。
しかし、昨年と異なり今年はサウジ・ドバイと海外で「2戦」消化。帰国後も着地検疫などで満足な調整ができなかった。世界レベルの馬ではあるが状態面に不安が残る今回、惨敗するシーンも想像に難くない。
買い目は、馬連で「◎=〇▲△」の3点で勝負。
加えて、帝王賞ということで冒頭に触れたトウカイテイオーにちなんだ馬券も購入予定。それは、アニメ「ウマ娘 Season2」の作中においてトウカイテイオーが歌う「はちみーのうた」になぞらえた「3=8」の馬連と枠連は100円ずつ押さえる。
本音を言えばとにかく当たってくれたらなんでもいい(笑)。美味しい配当が見込めるテーオーケインズ-オーヴェルニュで決着なら歓喜のテイオーステップでお祝いといきたい。
(文=寺沢アリマ)
<著者プロフィール>
大手スポーツ新聞社勤務を経て、編集部所属のライターへ。サラ系・ばん馬のどちらも嗜む二刀流で「競馬界の大谷翔平」を目指すも収支はマイナス。好きな競走馬はホクショウマサル。目指すは馬券的中31連勝だが、自己ベストは6連勝と道は険しい…。