来週には宝塚記念(G1)を控える中央競馬だが、将来のダートG1馬を探すという意味では今週の競馬も見逃せない。ユニコーンS(G3)は数少ない3歳ダート重賞ながら、近年の勝ち馬の殆どが、その後のG1で活躍する出世レースだ。
昨年は2戦2勝と負けなしだったカフェファラオが、断然の1番人気に応え優勝。貫禄の横綱相撲で2番手から押し切ったわけだが、先行する他の人気馬がつぶされた結果、3着には11番人気で単勝162.5倍のケンシンコウが入った。
今年は昨年と違い、どの馬も勝ったり負けたりという成績で難解な一戦。波乱が期待できるメンバーだけに、今週はこのユニコーンSで的中を目指したい。
昨年はカフェファラオが5馬身差の圧勝を飾り、前述のとおり先行馬が崩れて2、3着は差し馬同士の決着。逆に接戦となった一昨年はワイドファラオが逃げ切っており、2、3着にもある程度前で運んだ馬が粘り込む結果となった。
近5年を振り返ると、勝ち馬が2着を大きく突き放したレースは差し決着。一昨年のように接戦となったレースは比較的前目での決着となっており、今回は抜けた馬がいないと見て前残りを想定する。
また、東京のダート1600mは、芝スタートで外枠の方が芝を長く走れる特殊なコース。近年の傾向からも、外枠有利という傾向はチェックしておきたい。
今回のメンバーで前走3番手以内の先行を見せたのは以下の6頭で、ゲンパチフォルツァ、ローウェル、カレンロマチェンコの3頭は勝利を飾っている。
ゲンパチフォルツァ
イグナイター
プロバーティオ
ローウェル
ピンクカメハメハ
カレンロマチェンコ
中でも今回人気が予想されるゲンパチフォルツァは、前走同コースで勝利。ただ、前走は大外枠と恵まれたことも勝因に繋がったのではないだろうか。
しかも勝利したとはいえ、これまで少し物足りなかった馬が上位を独占したレース。今回は不運にも最内枠に入り、人気ほどの信頼はおけないだろうという結論に至った。
「◎」は、14番カレンロマチェンコだ。
前走は、ダート1400mの昇竜S(OP)を勝利。今回1番人気が予想されるルーチェドーロが4着に敗れたレースで、メンバーレベルも高かったといえそうだ。
陣営は「スピードが身上の馬だから、今の時計が速い東京は合っていると思います」と今の馬場状態を歓迎。一貫して1400mを使われてきた馬だけに距離は若干長いかもしれないが、週末は雨予報もありダートが締まれば押し切りもあるのではと考えた。
これまでの3勝は全て逃げ切り勝ちだが、外からなら逃げなくてもマイペースで運べそう。現在2連勝中のカレンロマチェンコだが、近走の内容からはマイルでも侮れず、ルーチェドーロを退けた粘り腰に期待したい。
「○」は、16番ルーチェドーロ。
こちらは上記でも触れたように人気となりそうな1頭。陣営は「前走(端午S・OP)は芝スタートでモタつきましたが、終いはいい脚を使ってくれました。今回も芝スタートですし、差し脚に期待ですね」と今回も末脚勝負に徹するようだ。
前走は上手く外に持ち出しスムーズな競馬となったが、今回は大外枠。前走以上にスムーズな競馬が期待できそうである。
距離が前走から200m延びるが、ゴール前の脚色からは距離延長も歓迎だろう。追走も楽になりそうで、確実に上位争いに加わってくると見た。
「▲」は、12番ローウェル。
こちらはカレンロマチェンコと同じく、先行で結果を出してきた馬。2走前に3着と敗れている。だが、自らハイペースを作り出し、勝ち馬フルヴォートから1馬身半差に粘ったしぶとさは侮れない。
このレースに騎乗した団野大成騎手は、レース後「ちょっとペースを速くし過ぎました」とオーバーペースであったことに言及。団野騎手の「このクラスでもやれます」との言葉通り、北村友一騎手に乗り替わった前走は、ハイペースながらも2番手から押し切った。
近2走は良馬場で持ち時計こそ速いとはいえないが、字面以上に能力を感じる馬。今回、2走前の敗戦以降再び手綱を執る団野騎手も気合が入っているはずだ。
「△」は、6番クリーンスレイト、7番ケイアイロベージ、8番サンライズウルス、11番ヴィゴーレ、13番ピンクカメハメハの5頭をピックアップ。
クリーンスレイトとケイアイロベージは後方からの競馬を強いられそうだが、ともに前走のレース内容から能力は高そう。
クリーンスレイトは陣営が「札幌でノーザンの馬を任されているので騎乗できませんが、(前走騎乗した)武史も継続して乗りたかったみたい」と話しており、横山武史騎手のお墨付き。ケイアイロベージにしても、陣営が「抜けた馬がいない今年のメンバーならチャンスはありそうだけどね」と色気を持つ。
サンライズウルスは少し足りない気もするが、距離延長がプラスに働かないか。陣営も「砂を被るとフワフワしたり、追い出しても真剣にハミを取らなかったりとまだまだ子供。遊びがある分、距離は保つと思います」と、そのポテンシャルに期待を寄せる。
ヴィゴーレは初ダートも、母がダート短距離で活躍したヴァイセフラウ。ピンクカメハメハもサウジダービーを勝利していることから、侮れない1頭だ。
なお、人気しそうな馬では、1番ゲンパチフォルツァと4番ラペルーズを「消し」とする。
ゲンパチフォルツァは冒頭でも述べた通り、前走のメンバーレベルと最内枠に不安。ラペルーズに関しては勝利してきた中央でのダート2戦がともにミドルペースで、速くなった前走で惨敗した辺り、これまでが恵まれ過ぎたと見てバッサリと切った。
以上を踏まえ、印は以下の通り。
◎14番カレンロマチェンコ
○16番ルーチェドーロ
▲12番ローウェル
△6番クリーンスレイト
△7番ケイアイロベージ
△8番サンライズウルス
△11番ヴィゴーレ
△13番ピンクカメハメハ
馬券は三連複で勝負。保険としてワイドも押さえておく。
三連複 フォーメーション
◎○▲-◎○▲-◎○▲△△△△△ 16点
ワイド ボックス
◎○▲ 3点
今回は外枠からの先行馬を中心に、馬券を組み立てた。
カレンロマチェンコ、ローウェル辺りが粘るなら高配当も期待できそうで、逆にルーチェドーロが突き抜けるなら、クリーンスレイト、ケイアイロベージ辺りが脅威だが、その時はカレンロマチェンコ、ローウェルともに馬群に沈んでいるかもしれない。
そういえば、先週は格闘技イベントである「RIZIN.28」が行なわれ、YouTuberとしてもお馴染みの朝倉未来選手が失神KOでリングに沈むというニュースがメディアで大きく取り上げられた。
今週、来週と今度はボクシングで井上尚弥選手、中谷正義選手の注目試合が行われるが、中谷選手の対戦相手がワシル・ロマチェンコ選手。カレンロマチェンコにとって、これは何かのサインになるのだろうか……。(文=宍戸ハレ)
<著者プロフィール>
競馬好きというよりは予想好き。知的推理ゲームをこよなく愛する馬券狂である。券種は基本的に三連複とワイドだが、的中率より回収率重視で軸は殆ど人気薄という生粋の穴党。馬券が当たると異様にテンションが上がるも、年に数回だけという悲しい現実と向き合っている。