元セクシー女優・上原亜衣の“投機的アフィリエイト”に賛否両論…アダルト業界と暗号資産

 価格の乱高下がしばしば報じられている、仮想通貨のビットコイン

 直近の大きな下落としては、テスラCEOのイーロン・マスク氏による“イーロン砲”がきっかけとなったものだろう。ビットコインはこの数カ月、1ビットコイン5万ドル前後で推移していたのだが、5月12日にマスク氏が突如、テスラ社の電気自動車のビットコインを用いての購入を一時的に停止するとツイート。これによりビットコインは一気に下落局面に入り、5月末現在、4万ドルを割り込むあたりまで下がっている。

 かように、相変わらず“投機的商品”とのイメージも根強い仮想通貨だが、ビットコインをはじめとするこうした暗号資産についてのニュースがこの5月、思わぬところから飛び出してきた。2人の有名セクシー女優(といってもひとりは現役、ひとりは元なのだが)が、暗号資産に関する「投資事案」に関与していることが明らかとなり、日本の一部投資家筋の間で話題となったのだ。

 何があったのか?

【前編「開始7分で1億6千万円超?セクシー女優・波多野結衣の“暗号資産”に殺到した中華圏富裕層」はこちら】

投資関連のZoom配信を視聴するためには、海外仮想通貨取引所へのアフィリエイトを踏むことが必要

【前編】で取り上げた現役の有名セクシー女優、波多野結衣がNFT販売で話題をさらったのは5月6日。一方、その前日に、波多野の件とはまったくの別件で注目を集めたのが、元有名セクシー女優の上原亜衣である。しかしこちらは、アフィリエイトにからむ古典的ケースともいえるものであった。

 公称1992年生まれで現在28歳とされる上原亜衣は、2011年にセクシー女優としてデビュー後、その美貌から多くの人気を獲得。2015年にはセクシー系アイドルグループ「恵比寿★マスカッツ」のメンバーになるなどしたのち、2016年に引退。現在はYouTuberなどとして活躍している。

 近年は投資にも興味を持っているようで、2019年には「日刊SPA!」上で、“秒速で1億円稼ぐ男”として知られる投資家・与沢翼と対談したこともある。

 そんな上原は5月5日、自身のTwitterアカウントで、以下のような告知を行った。

「ネオニートじろう先生を講師にお招きしての配信、日時決まりました」

 ネオニートじろうとは、トレーダー系YouTuberとして知られる人物。彼をゲストに、上原自身が主催する投資関連の配信をZoom上で翌6日に行うというのだが、それには“ある条件”が設定されていたのだ。

 この配信への参加については、投資初心者向けのLINE上のオープンチャット「上原亜衣のクリプト学園」の“生徒”が優先されるというのだが、このグループチャットへの加入は承認制で、その承認においては、さらに以下のような条件が設定されていたのである。

「こちらは承認制で、アフィリリンクを踏んでくれた方が入学できます!」

 ここで挙げられていたのは、「Bybit」「FTX」「Binance」の3サイト。それぞれシンガポール、アンティグア・バーブーダ(中南米・カリブ海の小国)、中国を拠点としている仮想通貨の取引所であり、つまり上原の掲げるこの3サイトへのリンクをクリックし、いずれかの取引所で口座を開設した者だけが、彼女のLINEグループチャットに加入できる……ということ。要は、自身のファンや投資に興味がある者に対し、自身のグループチャットへの参加や配信への優先参加をダシとして、海外の仮想通貨取引所への登録を勧めた……というわけである。

上原亜衣の“アフィリエイト商法”は、法的にはまったく問題のない行為

【前編】で述べた波多野結衣の一件もあり、この上原亜衣の件についても、SNS上ではさまざまな声が上がっていく。

「元セクシー女優に投資を教わるとか、怪しすぎではないか」
「こんな露骨なアフィリエイトってあるのか?」
「セクシー女優をやめたあと、投資にハマっているとは聞いていたけど、これは……」
「おれが好きだった上原亜衣はもういないのか!」

 怪しさという意味においては、【前編】の波多野結衣に勝るとも劣らぬものが感じられる上原亜衣の行為。【前編】同様、ITジャーナリストとして活躍する三上洋氏にご解説を願うこととした。

「これは波多野結衣さんの件と違い、扱うものが暗号資産というだけであって、以前からあるアフィリエイトですよね。ブロガーやYouTuberらが行っているものと同じです。

 おそらく上原さんは、3社とアフィリエイト契約を結び、投稿したリンクからサイトを訪れた人がそのサービスに登録して取引を行った場合、その取引手数料を一定の割合でもらえる……といった形になっているのではないでしょうか。正規のアフィリエイトですし、だますわけでもなんでもなく、そのことを明示しているわけですから、法的に見ても、問題はないと考えられます」

法的にはシロだが、大損をこうむる可能性もあるという意味で、モラル的な問題はあるのではないか

 しかし、法的には“シロ”であれど、上原亜衣のこちらの件について三上氏は、道義上の問題はあり得るのではないか……との懸念を示す。

「上原さんがアフィリエイトリンクを貼った3社は、いずれも国外の取引所。日本国内の仮想通貨取引所については、2020年春に金融庁が出した通達によって、暗号資産を用いた証拠金取引【註:証拠金を預けることで、実際の額よりも大きな金額での取引を行うことが可能となる金融取引の一種。この証拠金に対する取引金額の倍率のことを「レバレッジ倍率」という】の倍率上限が2倍までに規制されています。

 ところがこうした海外の取引所ではいまだに、100倍などの非常に投機的な取引をすることが可能なんです。オープンチャットに入りたいファンの皆さんを、こうした投機的取引が可能な取引所へと誘導する行為は、モラル的な懸念はあるのかな……とは思いますね。

 もちろん、金融取引や暗号資産に詳しい方が、リスクを承知の上でこうした取引所を利用すること自体は構わないと思います。しかし、知識がないにもかかわらず『なんか儲かるらしい』『好きな有名人がやっているらしい』などといった動機で始めるには、こうした投機的なレバレッジを効かせてまで手を出すのは非常に危うい。もともと仮想通貨や暗号資産は価格の変動が激しいわけですから、大儲けすることがある一方で、資産のすべてを失うような大損をこうむる可能性もあるわけです。そうした点は、常に意識しておくべきでしょうね」

上原亜衣もまた、自身のアート制作物をNFTでオークション販売し、900万円で売却

 ちなみに上原亜衣は、【前編】で報じた波多野結衣と同様、NFTでのデジタル資産販売も手がけている。今年3月22日、自身が制作したアートを、NFT専門のマーケットである「ラリブル」で販売した経験を持つのだ。このラリブルは、NFT資産をオークション形式で売買するためのプラットフォームで、その決済には仮想通貨イーサリアムが使われるという。

 5月25日に公開された「日刊SPA!」でのインタビュー記事「元セクシー女優・上原亜衣の画像に計900万円。本人が語る『NFT』の実力とは」において彼女は、このように語っている。

「今後の値上がりを期待する転売目的の需要が高いのか、今の価格で3枚で900万円くらいになりました。さらに、NFTが画期的なのは、私の作品を購入した人がそれを転売しても、転売益の10%が作成者に支払われるんです。作品が売買されるたび、永遠に私にもマージンが入ってくるってすごくないですか!」

 VHS機器からDVD、ブルーレイ、そして昨今話題のVR技術まで、「最新テクノロジーの普及を牽引するのは、いつの時代もアダルト商材である」とは、巷間しばしばささやかれる言だ。

 それは、まさに今、一般への普及が緒に就きつつある暗号資産の最新技術、NFTにおいても同じなのであろうか?

(文=編集部)

【前編「開始7分で1億6千万円超?セクシー女優・波多野結衣の“暗号資産”に殺到した中華圏富裕層」はこちら】