パチスロ「基板暴走で永久連チャン!?」~3号機名機伝説『デートライン銀河Ⅱ』編~【アニマルかつみの回胴青春時代Vol.49】


 山佐の『パルサー』シリーズや『プラネット』シリーズと並んで、1号機の時代から緻密なテーブル式リール制御による大量リーチ目が大きなセールスポイントとなっていたのが、興進産業の『デートライン』シリーズである。

 1991年秋、シリーズ最新作として登場した3-1号機『デートライン銀河Ⅱ』も、オーソドックスなAタイプ仕様に大量リーチ目を搭載する、同社の伝統を受け継いだマシンだった。


 しかし当時は、あらゆるパチスロ機が裏モノ化によって爆裂連チャン機へと変貌していた狂乱の時代。注目を集めたのは伝統の大量リーチ目でなく、常軌を逸した連チャン性だった。

「開店から出っぱなしになり100連チャン以上した」
「某店には『75連チャン・2万枚で打ち止めとさせていただきます』という貼り紙があった」

 そんな、耳を疑うような噂が、あちらこちらで飛び交ったのである。

 その真偽のほどについては後述するとして、裏バージョンのシステムについて触れておくとしよう。

 当時、市場に設置されていた『銀河Ⅱ』の裏バージョンの大半は、『ワイルドキャッツ』や『セブンボンバー』に端を発する、フラグ貯金をベースとしたもの。

 内部でビッグが成立すると所定の割合で貯金され、特定の条件をクリアするとまとめて放出すなわち連チャン発生となるのだが、放出抽選に「ゲーム数吸い込みテーブル」を用いていたのが大きな特徴。

 吸い込みテーブルはNo.1~6の6通りがあり、それぞれに天井となるゲーム数が何通りか記されていて、その中から都度、ランダムに選択される仕組み。

 最も浅い天井は各テーブルいずれも250ゲーム。一方、最も深い天井はテーブルNo.5の5800ゲームで、不幸にもこれが選択されてしまうと、ほぼ終日にわたって貯金されることになるのである。

 ちなみに、この吸い込みテーブルは所定の手順によってホールが任意で選択・設定することが可能。

 すなわち、通常の6段階設定と6つの吸い込みテーブルを掛けた36通りの設定を自在に使い分けることができたのである。

 しかし、この裏設定を仕込むための手順に、問題があった。設定キーと設定ボタン、電源のオン・オフ操作だけの通常設定と違い、とにかく操作が難解かつ煩雑。

 そして、ひとつでも操作を誤ってしまうとプログラムが暴走。結果、貯金の有無や個数とは関係なく、超高確率で延々とビッグを放出し続けてしまうというのである。

 つまり、冒頭で触れた「開店から100連チャン以上した」というのは、裏設定をミスってしまった結果だったのだ。

 そんな使い勝手の悪さもあって、多機能ではあるが頻繁に裏設定を変更するホールはあまりなかったようで、特定の吸い込みテーブルに固定しておき、通常の6段階設定で割を調整する、という使い方が一般的だったらしい。

 残念ながら自分は当時、噂の「出っぱなし」を経験したこともなければ目撃したことも皆無だが、山佐のマシンとはちょっとニュアンスの異なるリーチ目が好きで、見かければちょいちょい打ってはいた。

 が、少しでもハマり始めると、やはり最大天井の「5800」という数字が頭に浮かんで怖くなり、決して深追いはできなかった。

 実際、最大天井5800ゲームが選択されると、放出時にはどれくらいの連チャンが期待できるのだろうか。

 実機をお持ちの方、こんど一緒に実験しませんか? まぁ、「誰が5800ゲーム打ち込むんや?」って話だけど。

(文=アニマルかつみ)