18日、中山競馬場で開催される皐月賞(G1)は、今回で第81回の歴史を誇る。
逆に言えば、これまで毎年のように同じ年に生まれた数千頭の馬たちが81回も世代の覇権を競ってきたわけだが、果たして「最強世代」となると、どの世代が相応しいのだろうか。
「最強世代」と言われて多くの識者や競馬ファンが真っ先に挙げるのが、1998年のクラシックを戦った98年世代、そして2001年のクラシックを戦った01年世代だろう。
現在、大ヒットしている競馬ゲーム『ウマ娘 プリティーダービー』(Cygames)にも数多く登場するなど、タレント揃いの98年世代と01年世代。果たして、どちらが強いのか――。もし競馬ファン同士で議論するなら、徹夜も覚悟しなければならない難題だ。
そこで今回は、各カテゴリーに分けた「対戦形式」で98年世代と01年世代を比較してみた。
それぞれ代表馬が1頭出走し(重複なし)、先着した方が勝ちという仮想ルールだ。なお、レースの舞台と代表馬の選出は、筆者の独断と偏見で行ったので悪しからず。
◆1R 新潟・芝1000m(直線)
98年世代アグネスワールドVSカルストンライトオ01年世代
開幕戦にこの舞台は欠かせない。日本競馬唯一の直線レースであることも然ることながら、両世代にスペシャリストが存在しているからだ。
アイビスサマーダッシュをレコードで勝利し、さらに連連覇したカルストンライトオに対して、アグネスワールドはフランスのアベイユドロンシャン賞を勝った世界のスプリンターだ。高速馬場なら前者、時計が掛かるなら後者に分があるか。
◆2R 中京・芝1200m
98年世代キングヘイローVSビリーヴ01年世代
1200mといえば、スプリンターズSが行われる中山1200mが歴史と伝統を兼ね備えているが、ビリーヴが勝った年は新潟開催なので、あえて高松宮記念(G1)の舞台とした。
もし中山1200mが舞台であれば、98年世代からは当時の最強短距離馬タイキシャトルを破ったマイネルラヴが選出されていたことだろう。いずれにせよ、女王ビリーヴの安定感には一日の長がありそうだ。
◆3R 東京・芝1600m
98年世代エアジハードVSツルマルボーイ01年世代
01年世代の苦戦が予想されるのが、このマイル戦だ。安田記念とマイルCSを制し、春秋マイル王に君臨したエアジハードが相手では、苦労人のイメージがあるツルマルボーイではやや厳しいか。あえてツルマルボーイが勝った安田記念の舞台を選んだが、ここは素直にエアジハードが優勢と見るべきだろう。
◆4R 中京・ダート1800m
98年世代ウイングアローVSクロフネ01年世代
両馬が勝利したジャパンCダートの東京2100mではなく、あえて現在のチャンピオンズCの舞台を設定したのは、マイル色の強いウイングアローを慮ってのことだ。というのも、相手のクロフネは歴代最強ダート馬にも名が挙がるほどの存在。主戦の武豊騎手も「ドバイワールドC制覇に最も近づいた馬」として、本馬の名を挙げている。残念ながら、一方的な決着も予想される組み合わせだ。
◆5R 中山・芝2000m
98年世代エルコンドルパサーVSアグネスタキオン01年世代
皐月賞と同じ中山2000mであれば、本来なら98年世代からは皐月賞馬のセイウンスカイが選ばれるべきだが、彼には菊花賞と同じ京都3000mに回ってもらった。
メンバー的な理由もあるが、それ以上に相手のアグネスタキオンにこの舞台で太刀打ちできるのは、超ハイレベルな98年世代でも「最強」といわれるエルコンドルパサーを置いて他にいないと考えたからだ。実際に本馬が中山2000mに出走したことはないが、日欧舞台を選ばないオールラウンダーぶりに懸けた。
◆6R 阪神・芝2200m
98年世代グラスワンダーVSダンツフレーム01年世代
有馬記念の中山2500mではなく、あえて宝塚記念の舞台を設定したのは、やはりダンツフレームを慮ってのこと。正直、これでも苦戦が予想されるが、中山2500mになるといよいよ一方的になってしまう。だが、それでもグランプリ3連覇を誇るグラスワンダーの牙城は揺るがないだろう。
◆7R 東京・芝2400m
98年世代スペシャルウィークVSジャングルポケット01年世代
日本競馬の頂点を決めるこの舞台に登場するのは、両世代のダービー馬だ。それも両馬ともジャパンCまで勝利しているスペシャリスト。極めてハイレベルな戦いが予想されることは言うまでもないだろう。負けたくないのは、ここで無敗のジャングルポケットの方か。
◆8R 京都・芝3000m
98年世代セイウンスカイVSマンハッタンカフェ01年世代
最後も菊花賞馬同士の激突となる。当時の世界レコードで駆け抜けたセイウンスカイのスピードは驚異だが、天皇賞・春も勝ったマンハッタンカフェにはスタミナ面の優位性がある。ちなみに後者が勝った菊花賞は、ゴール前まで逃げ粘ったマイネルデスポットを捉えての戴冠だった。果たして、今回は……。
(文=銀シャリ松岡)
<著者プロフィール>
天下一品と唐揚げ好きのこってりアラフォー世代。ジェニュインの皐月賞を見てから競馬にのめり込むという、ごく少数からの共感しか得られない地味な経歴を持つ。福山雅治と誕生日が同じというネタで、合コンで滑ったこと多数。良い物は良い、ダメなものはダメと切り込むGJに共感。まれに自分の記事で泣く。