JRA C.ルメール騎乗サトノレイナスが日本ダービー(G1)視野!? ウオッカVSダイワスカーレット「2007年」牝馬クラシック彷彿のメンバーに歴史的名牝の可能性

 14年ぶり、歴史的名牝の誕生か――。

 11日、阪神競馬場で行われた桜花賞(G1)は、白毛馬のソダシが優勝。勝ち時計の1分31秒1は、従来の記録を0秒8も更新する、阪神芝1600mのコースレコードとなった。

「すごいですね、信じられない。この時計、レコードですよ。ビックリしました。早めに抜け出した時はハラハラしましたよ」

 レース後、そのように語ったのは、ソダシのオーナーである金子真人氏。次走について尋ねられると「たぶん、オークスでいいと思います」と牝馬クラシック王道路線を明言した。

 一方、クビ差の2着と敗れたサトノレイナス(牝3歳、美浦・国枝栄厩舎)を管理する国枝栄調教師は「しまいはシッカリ走った」と健闘した同馬を労い、次走に関しては「東京競馬場で行われるレース」と明言を避けている。

 主戦のC.ルメール騎手が桜花賞直後に「オークスに行きましょう」と話しており、牝馬である以上、オークスが基本線であるものの、サトノレイナスは陣営が「本質的にマイルは忙しい」と話している馬。サフラン賞(1勝クラス)の際も「マイルがどうかだが、ルメールが何とかしてくれるでしょう」とジョッキー頼みの部分があった。

 次走1600mのNHKマイルC(G1)の選択肢は、これまでの発言からも考えづらい。同厩舎で4着だったアカイトリノムスメについては「オークスに行くよ」と明言していることからも、同じ「東京競馬場で行われるレース」でも、牡馬相手の日本ダービー(G1)も視野に入っているということではないだろうか。

 これで思い出されるのが、2007年の牝馬クラシック戦線だ。

 先行して粘り込む競馬を得意とし、桜花賞を制したソダシがダイワスカーレット、直線で鋭い決め手を持つサトノレイナスがウオッカ。武豊騎手が主戦で、アストンマーチャンのようにかかり癖があるメイケイエールがいるところまでそっくり。今年の状況と、馬のキャラクターが非常によく似ているのだ。

 2007年の桜花賞では、中団に控えたアストンマーチャンがレース途中から我慢しきれずに押し上げるも直線で失速。ダイワスカーレットが残り300m過ぎで先頭に立つと、ウオッカの追撃を凌ぎ切り押し切った。

 その後、ダイワスカーレットはオークスに進むことが決定し、ウオッカ陣営は牝馬ながらに日本ダービーへ挑戦することを明言。ダイワスカーレットは感冒によりオークスを回避することとなったが、ウオッカは牝馬として64年ぶりに日本ダービーを制している。牝馬での日本ダービー制覇は、史上3頭目の快挙だった。

 今年の桜花賞は、まさにそんな2007年を彷彿とさせるレース。途中から先頭に立ったメイケイエールが直線で失速して、ソダシがサトノレイナスの追撃を凌ぎ切っている。

「サトノレイナスの日本ダービー挑戦は期待するファンも多いでしょうが、やはり問題は鞍上でしょうね。現在のところ、ルメール騎手が日本ダービーで騎乗する可能性がありそうなのは、皐月賞で騎乗予定も回避となったオーソクレース、毎日杯(G3)で2着と敗れたグレートマジシャン、皐月賞でM.デムーロ騎手に乗り替わりとなるグラティアスあたりでしょうか。

皐月賞で騎乗予定だったオーソクレースにしても、ホープフルS(G1)で2着と敗れているように、どれも伏兵の域はでない感じがします。皐月賞の結果次第では他馬への乗り替わりもあるかもしれませんし何ともいえませんが、ルメール騎手が確保できるようならサトノレイナスの出走はあり得ると思いますよ」(競馬記者)

 14年ぶり4頭目の快挙へ――。日本ダービー出走となれば、サトノレイナスにも十分チャンスはあるのかもしれない。

(文=北野なるはや)

<著者プロフィール>
 某競走馬育成牧場で働いた後、様々なジャンルの仕事で競馬関連会社を転々とする。その後、好きが高じて趣味でプログラミングを学習。馬券には一切のロマンを挟まないデータ派であるが、POG(ペーパーオーナーゲーム)では馬体派という奇妙な一面も持つ。