JRA 若手騎手たちの「騎乗停止」が止まらない!? 新人騎手にも手痛い洗礼、最も悪目立ちしてしまったのは噂の彼女

 3月も終わりが近づき、4月も目前。競馬ファンが待ちわびた春競馬がスタートする矢先の先週の競馬では、奇しくも騎乗停止が相次いだ。

 まずは先々週の土日で11勝を挙げるなど、今をときめく松山弘平騎手。しかし27日(土)中山メインの日経賞(G2)で、手痛い騎乗停止処分を食らってしまった。

 カレンブーケドールに騎乗した松山騎手は、2周目の第3コーナーで内側に斜行。ラチ沿いを走るウインキートスの進路を塞ぐ格好となった。その反動でラチにぶつかった同馬は、弾かれるように外側に飛び出てしまい、ゴーフォザサミットの進路も妨害する「玉突き事故」となり、この制裁で松山騎手は4月10日から19日まで9日間の騎乗停止が決定。11日の桜花賞と18日の皐月賞(ともにG1)に騎乗できなくなるなど、その代償はあまりにも痛いものだった。

 さらに先週の競馬では、残念ながら若手騎手たちの“暴走”ぶりも目立った。

 翌日、高松宮記念(G1)が開催された中京競馬場では、G1レースに出走するトップジョッキーと若手騎手が一緒に出走するレースが多かった。

 14頭立てで行われた第7レースには、同日の高松宮記念を制した川田将雅騎手や、和田竜二騎手らのリーディング上位騎手に混じってデビュー間もない騎手たちも参戦。事件は最後の直線で起こった。

 決勝線手前で、古川奈穂騎手のタイセイモンストルが外側に斜行。さらに外側を走っていた秋山稔樹騎手のシトラスクーラーが内側に斜行。ウインエアフォルクとダノンレガーロを挟むかたちになり、2頭の進路を妨害してしまったのだ。これにより、13番の馬に騎乗していたデビュー2年目の秋山稔騎手は3着に入線も、4月10・11日と2日間の騎乗停止の制裁が下った。

 そこで被害馬のダノンレガーロに騎乗していたのが川田騎手。パトロールビデオを見ると、不利を受けた直後は馬上で立ち上がらんばかりの仕草をみせるなど、若手騎手たちの粗相(そそう)に怒りを隠せないような素振りをみせていた。

 さらに続く8レース。こちらはやや少頭数の11頭立てながら、またしても危険な騎乗が散見された。ルーラーザクイーンの永島まなみ騎手は,最後の直線コースで内側に斜行したことについて戒告を受け、山田敬士騎手は最終4コーナーを回った後、道中後方を走っていたユウヒノプリンスで内側に斜行。ディーププリモに接触して、騎乗していた古川奈騎手を落馬させてしまったのだ。

 これで4月10〜18日の9日間の騎乗停止処分が下った山田騎手。新人時代に「ゴール間違え」の距離誤認事件を犯した同騎手も、もうデビュー4年目。迎えた今年は、3月を終えても未勝利のままだ。

 そして偶然か必然か。この日に起きた一連のレースの加害者でもあり、被害者でもあったのが新人女性騎手として注目を浴びる古川奈騎手だ。

 秋山稔騎手が制裁を受けた第7レースでは、内側に斜行した加害馬に騎乗していた古川奈騎手。1着入線となったが、同時に戒告も受けている。ビデオを見ればわかるが、最後の直線だけでなく、向こう正面でも馬を真っ直ぐ走らせることに戸惑い、周囲の騎手を困惑させている様子がわかる。

 また、8レースで山田騎手が接触した被害馬に騎乗していたのも古川奈騎手だ。ビデオを見ると、最終4コーナーを回った山田騎手の馬の後ろでフラフラしていた古川奈騎手の馬の前脚が触れた様子。もちろん内側に切れ込んだ山田騎手も不注意だが、スパートをかけたかった古川奈騎手も、上手くムチを打つ余裕がなく、チグハグな騎乗だったようにも見える。

 3月を終えてルーキー最多の4勝を挙げた古川奈騎手。もちろん立派な成績であり、称賛に値する記録だが、やはり新人騎手だけに、技術不足は否めない。

 勝利した4勝は、1番人気が2頭、3・5番人気が1頭ずつと、馬質が高いことも理由に挙げられるだろう。しかし、その馬のポテンシャルを引き出すことも、相応の技術が必要だ。プレッシャーもあるなかで、経験が浅い今の時期から人気馬や実力馬に跨ることは大変な「試練」でもある。

 いずれにせよ、今回紹介したジョッキーたちに大きなケガがなかったことがなにより。落馬負傷の憂き目にあわないように、トップジョッキーも若手騎手も「安全第一」の騎乗が大事になりそうだ。