JRA 武豊がCM大ヒット『ウマ娘』に『ダビスタ最新作』完全敗北!? 満を持しての「ドン詰まり解消」神アプデも、反響が乏しい「理由」とは

 25日、名作競馬ゲーム『ダービースタリオン』(Nintendo Switch版、ゲームアディクト)が【Ver1.0.3】となるアップデートを行った。

 昨年、12月に約6年ぶりの新シリーズ発売となり、多くの競馬ファンからの注目を集めた「ダビスタ」ことダービースタリオン。人気だった調教の醍醐味や、奥深い配合理論などがオールドファンを中心にユーザーに刺さり、発売当初はTwitterでトレンド入りすることもしばしば……。数多くの攻略動画がアップされるなど、大ヒットを予感させるものがあった。

 そんな中で今回行われたアップデートの目玉は、以前よりユーザーから疑問視されていた「ドン詰まり現象」の緩和だ。

 最後の直線などで馬群に詰まってしまい、本来の力を発揮できずに終わってしまうレースがあまりに多かったため、作戦指示のセオリーが「逃げ」の一択になってしまうなど、何かと問題視されていたドン詰まり現象。

 今回はアップデートの項目に「最終コーナーで馬群が広がるようにして、差しや追い込みが決まりやすくなるようレースバランスを調整しました」(公式サイトより)と記載されている通り、状況が大きく改善。Twitterなどでは、早くも「神アプデ」と称賛する声も上がっている。

 しかし、そう褒め称えたのは発売時から比較すれば、本当にごく一部のユーザーだけだったようだ。最大の問題にメスを入れた今回の「神アプデ」だが、想像以上に反響が小さいのは何故なのだろうか。

「一言で言うと『遅過ぎた』印象です。この直線で馬群に詰まってしまう現象は、昨年12月の発売当初から多くのユーザーが問題視しており、開発を担当したランド・ホーの公式Twitterには数多くの状況改善の声が寄せられていました。

それも今回のダービースタリオンはオンライン化されており、状況に応じた早期アップデートが期待されていたからです。しかし、実際に問題が改善を迎えたのは、発売から3カ月以上も経った今月下旬……残念ですが、そりゃファンも離れてしまいますよ」(競馬誌ライター)

 ライターが指摘した通り、実際にネット上のSNSや掲示板でも「今頃か」「もう全然やってないわ」「遅過ぎ」という批判的な声もあった。

 ただ、ゲームの肝となるレース環境を大きく修正することは、普通に考えても容易なことではない。発売から3カ月後の改善は確かに遅かった感はあるが、それにしてもここまで反響が乏しくなったことには「他の要因」もあるようだ。

「2月下旬にCygamesから配信されたゲームアプリ『ウマ娘 プリティーダービー』の大ヒットが少なからず影響していると思います。こちらは発売までほとんど大きな宣伝がなかったダービースタリオンとは異なり、サービス開始前からCMに武豊騎手が登場し、アニメ放送やグッズ展開も積極的に仕掛けるなど、満を持してのスタートとなりました。

実在の競走馬がアイドルに擬人化するなど、競馬の王道ダービースタリオンとは一線を画したゲーム内容ですが、特定の馬(ウマ娘)を鍛えてレースに出走させるという流れは同じ。サービス開始当初から頻繁なアップデートを繰り返していますし、新コンテンツを組み込みやすいアプリの強みを最大限に活かしたことで、異例の大ヒットを記録しています。

無駄なストレスなく遊べる競馬ゲームを求めて、ダビスタからウマ娘に移ったユーザーは決して少なくないと思いますよ」(同)

 昨今のゲーム業界はアプリを中心に、非常に速いサイクルでユーザーに刺激を提供し続けられるゲームが生き残っている。逆に言えば、大ヒットシリーズのダービースタリオンを以てしても、ユーザーの要求にスピーディに応えられないようでは埋もれてしまうということなのだろうか。

 試しに筆者が、今回アップデートされたダビスタをさっそくプレイしてみたが、安田記念(G1)では追い込み馬のアーモンドアイが馬群を縫うようにして快勝していた。これは以前のダビスタでは、なかなかお目に掛かれなかった結果であり、ようやくフェアなレースが楽しめそうな印象だ。

 ただ、その一方で最近どっぷりハマっているウマ娘をやめようとは思わなかった。あくまでゲーム機であるNintendo Switchと、普段から触ることの多いスマホというハードの差もあるのかもしれない。

 果たして、待望の神アップデートを終えたダビスタは、再び陽の目を見るのだろうか。ただ、今や競馬ゲームの枠を超える大ヒット作となったウマ娘を逆転するのは、極めて困難なミッションと言えそうだ。