加藤浩次が“弱音”を吐いたのは、3月26日放送の『スッキリ』(日本テレビ系)のエンディングのことだった。この日をもって、サブMCとして活躍してきたハリセンボン・近藤春菜が卒業。新たな門出を迎える近藤に“はなむけ”の言葉を贈っていた加藤は、あろうことか、最後にこんなお願いをする。「春菜の番組ができたりしたら、ちょっと呼んで」と――。
吉本興業への反骨心を見せるなど、ストロングスタイルを貫き通してきた孤高の男が見せた、気弱な一面。それは、単なる思い違いなのだろうか?
重要だった近藤春菜の役割
「ワイドショーで特に多いケースが、卒業するコメンテーターが『この曜日、空いたので別の番組に呼んでください』と業界人に冗談交じりでお願いするというもの。これは冗談のように見えて本気。ワイドショーのギャラは意外に高いし、生放送だから稼ぐには効率がいいんです。しかし、今回の加藤のように去りゆく者に『番組に呼んで』と言う人は、あまり見たことがない。一瞬、加藤の“小ボケ”かなとも思ったのですが、妙に切実に言っていたのが気になりました」(テレビ局関係者)
さらに、加藤は近藤の『スッキリ』での存在の大きさについて、こんなふうに力説していた。
「僕が春菜を守ってやってきたと思ってたけど、いろいろ考えていたら、相当、春菜に守られてたなと思って。何か俺が言ったことに関して全部コメントで返してくれて、わかりづらい言葉、言葉が足りないこととか、俺が言ったことに関してフォローしてくれたりとか、本当に助かってた」
近藤は、そこまで『スッキリ』において重要な役割を果たしていたのだろうか?
「そうですね。まず、加藤に対して鋭くツッコミを入れて笑いに変えることができたのは、直属の後輩だった春菜だけです。さらに、彼女は加藤の発言だけでなく、他のコメンテーターの話やVTRに出てきたことなどもうまく拾いつつ、コメントしていました。
誰も先行きが見通せないコロナ禍では、『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)のコメンテーターで局員の玉川徹氏のように『~するべきだ』という言い方のほうが、反発はありますが、支持もされる。しかし、そんな中にあっても、春菜は黒か白かという極端な物言いではなく、こう思っているけど、一方でこう考えてしまうという“迷い”も正直に吐露するスタイルでした。さらに、何よりコメントに弱者への優しさがありました」(同)
確かに、加藤から信頼されていたからか、『スッキリ』で近藤は「春菜、どう思う?」と意見を求められることが多かった。
そんな2人のやり取りは、2019年夏の闇営業騒動のときも話題となった。
「『大崎会長と岡本社長が辞めないなら僕は辞める』と加藤が退社覚悟で経営陣の刷新を訴えれば、春菜も『加藤さんであったり、直接の先輩方が、こんな、こんな究極の話をメディアでさせてるんだということを会社の方は感じてください』と涙ながらに変革を求めていました」(芸能ライター)
つまり、何に対しても真正直にコメントする加藤の“ムキ出しの本気”を受け止められたのは、近藤だけだったということだ。しかし、そんな“相方”であった近藤が去り、加えて水卜麻美アナウンサーも『ZIP!』の総合司会に就くために『スッキリ』を卒業してしまった。
後任として岩田絵里奈アナが投入され、同番組に10年関わっている森圭介アナは残っているものの、今後の『スッキリ』内での加藤の立ち位置は注目に値するだろう。
生放送で進行を無視する“暴挙”に
また、加藤は最近、妙な態度を取ることがあったという。
3月22日の『スッキリ』のオープニングで、「マジック桜」というアイテムが紹介された。これは、木の幹の形をした台紙に酢酸ナトリウムの水溶液をかけると、モコモコ開いて桜の花びらのように満開になるという、不思議なおもちゃだ。
番組では実際に枝を切り目に沿って広げながら、自分なりの木をつくることに。そこで、加藤は「時間かけてもいいですか?」と切り出すと、唐突に「生放送って、みんな焦るじゃない。でも生放送で焦る必要なんてないんだよね、考えてみたら。時間の中にみんな入れようとしてさ、焦るじゃん、生って。それって考えてみたらおかしくない?」などと話し出したのだ。
近藤が「でも時間の中に入れなかったらマズくないですか?」と聞くと、加藤は「入らなかったら入んないで、 いいんじゃない」と投げやりな返答。近藤は「10年以上、生放送やられてくるとそういうふうに行き着くんですね」とうまくフォローした。
しかし、加藤のまったく慌てない素振りにスタジオのフロアがザワザワし始めると、近藤もさすがに「けっこう、焦ってるよ、みんな。フロアは焦ってるよ」と急かし始めた。それでも、加藤は「なんだろうなー。俺はもう、尺に管理されたくないんだよ。自由にやりたいんだ」と訴えていた。
「これは特に笑いを取るふうでもなく、すべてをあきらめてしまったかのように思える発言でした。さすがに加藤のメンタルを心配してしまいますが、今の加藤が置かれた立場を考えれば、当然という気もしてきます」(同)
周知の通り、加藤はエージェント契約を結んでいた吉本興業から「更新しない」と言われ、3月いっぱいで契約終了となる。そして、それに伴う独立を余儀なくされた状況だ。
「この動きには、彼と契約を交わした大崎洋会長が多分に関わっていると見ていいでしょう。実際、大崎会長は加藤と社内で会うたびに『いつ辞めるんだ?』と冗談交じりに言っていたそうですからね。そういえば、今田耕司がその昔に『吉本は、された恨みをいつまでも覚えて引きずる』と言っていたことを思い出します」(同)
3月29日から、『スッキリ』の裏番組が大きくリニューアルした。TBS系では麒麟・川島明ら吉本芸人が総出演する『ラヴィット!』(TBS系)が、そしてフジテレビ系では谷原章介&永島優美アナによる『めざまし8』がスタート。また、30日からはNHK『あさイチ』に3代目MCとして鈴木奈穂子アナが登場する。果たして、加藤はこの新たな波にどう立ち向かっていくのだろうか。
(文=編集部)