JRA新人騎手たちのマネー事情! 誘惑多く金銭感覚も狂う?若干18歳が1日で稼いだ驚きの金額とは?

 3月を迎え、新年度がスタートしたJRA。依然として先行きが見えないコロナ禍にも負けず、今年も例年通り、新人騎手たちがデビューを果たした。

 競馬学校を卒業して、栄えある「メイクデビュー」を経験した8人の若者たちは、同時に社会人デビューも果たしたことになる。

 2016年にデビューした藤田菜七子騎手以来、5年ぶりに誕生した女性騎手として話題の古川奈穂騎手は20歳。続く19歳の角田大和騎手のほか6名は18歳と、一般人でいえば、まだ何も知らない「社会人デビュー」したばかりの若者たちと同世代でもある。

 ところが、そこは特別過ぎる「騎手」という職業を選んだ若者たち。競馬学校を卒業して、社会人デビューを果たした彼らは初めて「仕事」をして、給料を貰ったことになる。今回はそんな視点で、新人騎手たちのデビューを振り返ってみたい。

 まずは騎手が手にする給料についておさらいしよう。

 JRAのレースは通常、5着以内に入ればレース毎に設定された賞金が貰える仕組みになっている。そのうち馬主には80%、調教師には約10%、残りの約10%を厩務員と騎手で分配するのが一般的だ。つまり騎手の取り分は、1〜5着までの賞金に対して約5%が懐に入る計算になる。

 そのほか、JRAが公式に発表している資料では、騎乗手当としてG1は64,500円、他重賞は44,500円、その他のレースでは27,500円が支払われる(障害戦は別金額)。また1回の騎乗につき16,000円の騎手奨励手当も交付されるなど、未勝利だったルーキーも無事に「初任給」を手にすることができた。

 たとえばデビュー2日間で9鞍に騎乗した古川騎手。未勝利戦など平場のレースの騎乗手当と騎手奨励手当あわせて43,500円×9鞍で総額391,500円をゲット。さらに4着1回を経験していることから、4着賞金77万円の5%にあたる38,500円も手に入れ、合計43万円もの「初任給」を得たことになる。

 デビュー2日間は未勝利ながら、3着1回の成績を残した角田騎手の場合、父・角田晃一調教師のサポートもあったのか、新人最多の13鞍に騎乗。3着に入った7日の阪神6レース(3歳1勝クラス)の3着賞金は180万円で、その5%の9万円をゲット。さらに13鞍の騎乗手当は合計565,500円で、賞金と合わせると655,500円也。もはや一般企業に務める同世代のボーナス程度の給料を、わずか2日で手にしてしまった。

 8人のなかで最も稼いだのは、若干18歳の小沢大仁騎手だ。

 デビュー戦となった6日の阪神1レースで、JRA史上47人目となる初騎乗初勝利を達成した。さらに同日の最終レースも、所属する松永昌博厩舎のドスハーツに騎乗して勝利。デビュー当日に2勝を挙げて、福永祐一、松山弘平らに次ぐ史上4人目の快挙をやってのけた。

 当然ながら、当日ゲットした「給料」もスゴかった。勝利した1レース(未勝利戦)の1着賞金は510万円、最終レース(4歳以上2勝クラス)は同1,100万円で、それぞれ5%で計算すると、255,000円と55万円に。さらに当日の2レースでも3着に入線した小沢騎手は、3着賞金130万円の5%にあたる65,000円もゲット。結果、2勝、3着1回で、賞金だけで1日87万円の「荒稼ぎ」を達成してしまった。

 最終的に、2日間で8鞍に騎乗した小沢騎手は、賞金のほかにも騎乗手当などで別途348,000円が支払われ、デビュー2日間だけで合計120万円以上の大金を手にした。

 ほかにも、所属厩舎から支払われる給料や、調教に乗った際に支払われる手当なども収入となるのが騎手という職業。もちろん税金などの関係で、記した金額そのままを手にすることは考えづらいが、同世代の一般人と比較して、明らかに破格の収入であることは間違いない。

「若干18歳の若者が、2日間で120万円以上稼ぐ……」という現実をみると、ジョッキーとは高収入で、夢のある職業といえるだろう。

 同時に、競馬界を激震させている持続化給付金の不正受給を例に挙げるまでもなく、当然ながらこうした大金を狙って、世間知らずの若者に「うまい話」を持ちかける輩もいることも予想される。

 競馬学校を卒業したばかりの若者が「こんな大金を手にしたら危険がいっぱい……」と、心配もしたくなるのが競馬ファンだ。

 いずれにせよ、20歳前後の若者たちにとって、みたこともない大金を手にする機会は、今後は益々増えていくはず。持続化給付金の不正受給に代表されるような、カネに汚い大人にならないようなジョッキー人生を歩んで欲しいと、切に願う。