先日、パチスロ新台『鬼浜爆走紅蓮隊 狂闘旅情編』が5月に導入されるとベルコさんから告知がありましたね。シリーズの正統後継機は『鬼浜爆走紅蓮隊 愛』以来、実に4年ぶりです。
昭和のツッパリを思わせる『鬼浜爆走紅蓮隊』シリーズは、私も好きでよく打ち込みました。特に初代となる4号機『鬼浜爆走紅蓮隊』は、自身の人生を大きく変えたマシンと申し上げても過言ではございません。
私が1日の最高負け額を叩き出したマシンであり、「設定6=勝てる」という概念が覆されたのが本機なのです。
以前のコラムでご紹介させていただきましたが、私は以前リーゼントヘアで来店すれば抽選で“全台設定6”状態の『鬼浜爆走紅蓮隊』を打てるというイベントに参加しました。ただ、並みいるリーゼントのライバルに打ち勝ち、見事抽選をパスした私に待ち受けていたのは天国ではなく地獄だったのです。
ハマってはバケを繰り返す目も当てられない展開となり、結果的に13人もの諭吉が財布から旅立つという悲惨な結果に…。長いことパチスロを打っておりますが、吐き気とめまいを伴ったのは後にも先にも、この一件だけでございます。
設定6で13万円も負ける自分の不運を呪いましたし、「私以上のヒキ弱なんていない」とさえ信じざるを得ない“事件”でした。
ですが、そんな私さえも思わず目を覆ってしまうような”悲劇”に見舞われた人物が現れたのです。
設定6が招いた大惨事…私の13万負けなど、笑い話になるようなヒキ弱に絶句したエピソードをご紹介いたしましょう。これは私がホール店員として働いていた頃のお話です。ホールを巡回していると、店長がインカムを使って衝撃的な指示を出してきました。
「番長3が1台空いてるでしょ?あれ設定6だから。それとなく案内してください」
設定6をインカムで知らせるなんて本来はあり得ない事です。しかし、当時の店長は破天荒かつ豪快な人柄で、時折このような大胆な指示を出してくる事も少なくありませんでした。
『押忍!番長3』の設定6と言えば、機械割119%を超えるエクストラ仕様。抜群の安定感で終日打ち切れば5000枚はおろか万枚も夢ではありません。「あの台6なのか」「自分が打ちたい」とスタッフ達もざわついておりました。
無論、お客様に「この台6ですよ」なんてダイレクトにご案内する訳にもいきません。館内マイクで「番長3に1台限りでございますが空き台をご用意しております」とご案内したのです。
すると、それを聞いた常連様がすぐさま台をキープ。このお客様は私によく話しかけてくださるのですが「番長3をマイク案内するなんて珍しいじゃない。ちょっと期待しちゃうよ」と仰って遊技を開始しました。
よく遊びに来てくださる方なので「設定6です」と教えたい気持ちがありましたが、公平なホール運営から逸脱した行為ですので、それはできません。「頑張ってください」とお答えしてその場を離れました。
しかしその後、このお客様は打っている台が設定6だと認識する事に。ART開始画面でヒロイン「操」が登場し、設定6が確定したのです。「おいおい6じゃねーか!とんでもない台掴んだ!」と嬉しそうに報告してきてくださったのでした。
スタッフ達も「うちの店優良店じゃん」「店員辞めて客として来たい」などとインカムで盛り上がっておりました。当然でしょう。機械割119%を超える天下の設定6が打てるんですから。
私も羨ましくて仕方がありませんでした。「一体何枚出すんだろう」と気にしながらホールを巡回しておりましたね。最初は「これぞ設定6」といった感じで、コンスタントにARTに突入していたのですが…。
その後はハマっては単発を繰り返す事となり、怒涛の追加投資が始まったのでした。
設定6を確信した時の常連様の笑顔はすでになく、表情も次第に険しくなっておりました。「すでに5万使ってるんだけど…」と私に話しかけてきた際の目には、怒りの炎が燃え盛っていたのです。
適当に励ましの言葉を入れ、逃げるようにその場を後にしましたが、その後も追加投資が止まりません。公開処刑を見ている感覚にさえ陥り、私は常連様の姿を直視できなくなっておりました。
数時間後には常連様の背中から哀愁さえ漂っていた印象。覇気のない表情で「自分はパチスロに向いてないね…」と弱音を漏らしておりました。
その姿は、まるで『鬼浜爆走紅蓮隊』の設定6でコテンパンにやられた、かつての自分を見ているようでした。「私も設定6で13万円負けた事があるので、お気持ちはよく分かります」と慰めの言葉を投げかけたのですが…。
「コッチはもう13万以上使ってるよ…」「もう帰る…」と言い残してホールを去っていったのでした。まさに絶句。投げかける言葉も見つからなかったです。
勝利を掴み取る最高の条件である設定6。それを打ったうえで勝てないのですから、精神的ショックは半端なものではございません。確率のイタズラで鳴かず飛ばずの展開となる事は十分にあり得るのです。
皆さんも同じような状況になる事もあるかもしれません。その際は深追いせずに引き際を見極めていただければと思います。
(文=ミリオン銀次)
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