20日、東京競馬場で行われる芝3400mの長距離戦。ダイヤモンドS(G3)を予想する。
昨年は最低人気のミライヘノツバサが勝利し、大波乱となったレース。単勝でJRA重賞史上3位となる高額配当「325.5倍」を記録した。
とはいえ、このレース最大の特徴といえば、なんといっても距離だろう。「芝3400m」という距離設定は、中山競馬場で行われるステイヤーズS(芝3600m・G2)に次ぐ長さ。もちろん、東京競馬場で行われるレースとしては最長距離である。
その特徴は血統にも強く影響。過去10年の内、父ハーツクライの4勝を筆頭に、キングマンボ系が3勝、ステイゴールド系が2勝と大きく偏っている印象だ。
昨年の勝ち馬ミライヘノツバサは、父ドリームジャーニーでステイゴールド系。やはり、上記3頭の血を引く馬が有利だと思われるだけに、それらを積極的に狙っていきたい。
「◎」は、4番ヒュミドール(セン5歳、美浦・小手川準厩舎)。
父はステイゴールド系のオルフェーヴルで、母父はフランス生産馬のチチカステナンゴという血統だ。
前走のステイヤーズS(G2)では5着に敗れているが、これはレース中盤が大きく緩んで前残りとなったレース。陣営も「態勢は整いましたし、前走は初めての重賞ですからね。掲示板なら合格点でしょう」と胸を張る。
今回のレースにも出走を予定する3着ポンデザールとは、僅か「0.3秒差」。差し脚が活きる流れなら十分に逆転は可能だろう。
「○」は、1番人気が予想される3番オーソリティ(牡4歳、美浦・木村哲也厩舎)。
父はヒュミドールと同じくオルフェーヴルで、こちらもスタミナは十分である。
「これまで安定した競馬を続けていましたが、前から気性的に危うい面も持ち合わせていました。有馬記念に関しては、ずっと手前を替えないままで走っていましたしね。調教では、以前よりもコントロールが利くようになっていますよ」(厩舎関係者)
前走の有馬記念(G1)では惨敗を喫しているが、これは手前を替えなかったことが敗因。決してあれが実力ではないとのことで、これまでの実績からは本命候補の一頭だろう。青葉賞(G2)やアルゼンチン共和国杯(G2)を見ても左回りでのパフォーマンスは高く、折り合いさえスムーズなら距離も大丈夫だろう。
「▲」は、C.ルメール騎手が騎乗する13番ポンデザール(牝6歳、美浦・堀宣行厩舎)。
こちらはハーツクライ産駒で、前走のステイヤーズSでも3着と健闘。
「勝負所の手応えが悪かったのは馬場状態が響きましたね。決して距離が長かったわけではないですよ。東京競馬場の良馬場であれば、この距離でも反応できると思いますよ。状態は上向いていますし、今からレースが楽しみです」(厩舎関係者)
前走からはハンデも据え置きで、リーディングトップを走るルメール騎手が鞍上。良馬場での巻き返しに期待したいところだ。
その他「△」は、穴馬含む以下の3頭を挙げておく。
5番サトノガーネット(牝6歳、栗東・矢作芳人厩舎)は、これが引退レース。今回は薄いブリンカーをつけてレースに挑むようだ。
「ここが引退レースということもあり調教師も『目いっぱい仕上げる』と気合が入っているみたいですね。ズブさは相変わらずのようですし、以前からこういう距離を使ってみたかったようです。主戦の坂井瑠星騎手がサウジアラビア遠征のため岩田望来騎手へ乗り変わりとなりますが、若い力で変わり身を引き出してほしいですね」(競馬記者)
折り合いがつく馬なだけに、あとは展開次第。大幅な距離延長となる今回は、ポジショニングにも注目したい。
10番グロンディオーズ(牡6歳、美浦・田村康仁厩舎)は、今回唯一のキングマンボ系で、父はルーラーシップ。抽選で出走が決定したという、運も持ち合わせている。
「前走(2000m)は、この馬に短かったですね。その後は京都記念を視野に入れていましたが、長距離を求めてこのレースに変更しました。最終追い切りは素晴らしい動きでしたし、馬体も絞れて仕上がっています。前走より増えると思いますが、適性体重だと思いますよ。脚元の状態も落ち着いていますし、仕上がりも良好です」(厩舎関係者)
近2走で騎乗していたルメール騎手がポンデザールに騎乗するため、今回は三浦皇成騎手へと乗り替わり。ただ、距離延長はプラスとなりそうで、馬券圏内の好走は十分に見込めそうだ。
15番パフォーマプロミス(牡9歳、栗東・藤原英昭厩舎)は、父ステイゴールド。昨年勝利したミライヘノツバサの父ドリームジャーニーと同系統だ。
「予定していた戸崎騎手はサウジアラビア遠征で乗り替わりとなりましたが、ミルコでも重賞を勝っていますからね。年齢的に落ち着いていますし、天皇賞・春(G1)での3着があるように長い距離に適性も感じます」(厩舎関係者)
今年で9歳となったパフォーマプロミスだが、これまでの長距離実績を考えれば押さえておいた方がいいだろう。
以上を踏まえ、印は以下の通り。
◎4番ヒュミドール
○3番オーソリティ
▲13番ポンデザール
△5番サトノガーネット
△10番グロンディオーズ
△15番パフォーマプロミス
馬券は三連複で勝負。保険としてワイドも抑えておく。
三連複 フォーメーション
◎-○▲-○▲△△△ 7点
ワイド 流し
◎-○▲ 2点
さすがに昨年のミライヘノツバサのような穴は狙えないが、あとはヒュミドールの人気が落ち着いてくれることを祈るのみ。オーソリティ、ポンデザールが相手でも、それなりの配当になることを期待したい。
(文=宍戸ハレ)