JRA注目の「刺客」はチュウワウィザードより話題を呼んだ「良血馬」!? サウジカップデーに「欧州芝G1馬」が興味津々

 20日、サウジアラビアのキングアブドゥルアジーズ競馬場でサウジカップデーが開催される。

 昨年、世界最高賞金を謳い文句に始まったサウジC(G1)をメインレースに位置づけ、アンダーカードとしても高額賞金レースが1日で複数行われる。マキシマムセキュリティの薬物問題が解決していないということを除けば、世界中の有力馬が集結した第1回開催は成功に終わったと言えるだろう。

 今年はサウジダービーの総賞金が150万ドル(約1億5000万円)に増額されるなど、1日の総賞金額は3000万ドル(約30億円)を突破。世界中のホースマンがビッグマネーを狙っている。

 サウジCが行われるのはダートコース。昨年1位入線したマキシマムセキュリティはダートが盛んな米国馬である。日本から参戦する馬も、サウジCにチュウワウィザード、リヤドダートスプリントにコパノキッキング、ジャスティンとダートで活躍している馬が出走を予定している。

 だが、意外なことに欧州の芝G1馬がサウジカップデーに熱い視線を注いでいる。

 昨年のジュライC(G1・芝1200m)を制したオクステッドは、芝1351mの1351ターフスプリントではなく、ダート1200mのリヤドダートスプリントに出走する可能性が高いという。管理するR.ティール調教師は「トレーニングはオールウェザーでやっているし、期待している」と話しており、馬場は気にしていない様子だ。

 さらに、J.ゴスデン調教師も昨年の仏ダービー馬であるミシュリフをサウジCに参戦させることに前向きである。こちらは「私はミシュリフを10ハロンが得意な馬とみている」と距離に重きを置いているようだ。

 これにはミシュリフが昨年、ダートのサウジダービーで2着に好走していることが背景にあるだろう。

 当時、芝の未勝利戦を勝ち上がったばかりのミシュリフは初のダートで好走。芝よりもダート適性があったのではないかと思われたが、その後は芝のレースで仏ダービーを含む3連勝を飾った。つまり、キングアブドゥルアジーズ競馬場のダートコースは芝を主戦場としている馬にとってもチャンスがありそうなのだ。

 まだ創設されて2年目ということではっきりとした傾向はわからない。だが、R.ティール調教師の「サウジのダートトラックは素晴らしいと聞いている」というコメントも、欧州馬にとってちょうどいい馬場ということに期待しているように感じられる。

 そんなサウジカップデーに日本から唯一、ダート未経験で出走するのがピンクカメハメハ(牡3歳、栗東・森秀行厩舎)だ。

 名牝スイープトウショウの17歳年下の半弟、キングカメハメハ産駒と思われがちな名前だが、リオンディーズ産駒という意外性で注目を集めたピンクカメハメハ。4馬身差の圧勝で衝撃的なデビューを飾るも、札幌2歳S(G3)を13着に敗れると5戦連続で馬券圏外の凡走を続けている。

 札幌2歳Sは惨敗だったが、新馬戦を勝った函館競馬場は力を要する洋芝。欧州馬に通じる点がないわけではない。今回はダート1600mで行われるサウジダービーに出走を予定しており、異国のダートで新たな一面を見せることに期待がかかる。

 果たして、ピンクカメハメハは意外な激走でビッグマネーを獲得することができるだろうか。