JRA C.ルメールお手馬「消失」も順風満帆!? アーモンドアイら引退ラッシュも充実の「ラインアップ」豪華布陣に昨年以上の可能性も

 今年もルメール旋風が巻き起こるのだろうか……。

 昨年は年間204勝を挙げ全国リーディングに輝いたルメール騎手。G1でも自身の過去最多タイとなる8勝を挙げ、今年もリーディング奪取に向け順風満帆かと思いきや、そうはいかないかもしれない。

 昨年は、次代を担う3歳馬の限定G1で未勝利。桜花賞(G1)、オークス(G1)はサンクテュエールが掲示板にも載れず、秋華賞(G1)ではその時点で3戦全勝だったレイパパレの騎乗チャンスが回ってくるも、抽選漏れで同馬には騎乗することができなかった。

 その結果、牝馬三冠は全てでサンクテュエールに騎乗。6着、13着、16着とリーディングジョッキーらしからぬ、敗北を喫している。

 牡馬では皐月賞(G1)でサトノフラッグに騎乗するも5着。日本ダービー(G1)はワーケアに騎乗したが、こちらも8着と惨敗している。三冠レース最後となる菊花賞(G1)では、アリストテレスが2着に好走。コントレイルにクビ差まで迫ったものの、やはり勝利には至らなかった。

 3歳限定G1で最もチャンスがあったのが、NHKマイルC(G1)だったのかもしれない。武豊騎手からの乗り替わりとなったレシステンシアは1番人気。レースでは得意とする逃げの形に持ち込んだものの、ラウダシオンの切れに屈して1馬身半差の2着に屈している。

 さらに、昨年末から今年の頭にかけ、G1勝利に導いた有力馬が次々と引退。アーモンドアイ、フィエールマン、ラッキーライラック、モズアスコットらがターフを去り、昨年G1を制したパートナーで残ったのは、グランアレグリアただ1頭となった。

 ただ、それでも今年は昨年以上の活躍が期待できるかもしれない。

 牝馬クラシック戦線では、阪神JF(G1)でソダシにハナ差の2着まで迫ったサトノレイナスに、フェアリーS(G3)を勝利したファインルージュ、さらにはアルテミスS(G3)でソダシに迫ったククナなどお手馬多数。牡馬でもホープフルS(G1)でダノンザキッドに迫ったオーソクレースに、京成杯(G3)を2馬身半差で完勝したグラティアスも控えている。

 グラティアスは現在2戦全勝と負けなしで、京成杯のタイムは【2.03.1】と、ホープフルSでオーソクレースが記録した【2.03.0】にも劣らない。馬場状態やペースの違いはあれど、同じ中山の芝2000mで遜色のないタイムを出したのだから期待されるのも当然だろう。

 さらには、グランアレグリアの路線変更がルメール騎手の活躍を後押しする可能性もある。

 ルメール騎手が「乗りやすくなっているし、距離は延ばしても大丈夫」といえば、同馬を管理する藤沢和雄調教師も「1200mは向いてなかった。1600mを上手に走っているし、距離はもう少し延ばしてもいい」と距離延長を示唆。ルメール騎手が毎日王冠(G2)で勝利に導いたサリオスとの住み分けができれば、前走マイルCS(G1)で手綱を執ったM.デムーロ騎手から再び手綱が戻る可能性は高い。

 現在、考えられそうなルメール騎手の騎乗馬は路線別で以下の通り(五十音順)。

3歳牡馬
オーソクレース、グラティアス

3歳牝馬
サトノレイナス、ファインルージュ

3歳マイル・短距離
キングストンボーイ、シュネルマイスター、ソングライン、モントライゼ

古馬・芝長距離
アリストテレス

古馬・芝中距離
グランアレグリア

古馬・マイル・短距離
サリオス

古馬・ダート
アメリカンシード、カフェファラオ、タイムフライヤー

 3歳馬の充実により、「お手馬選択」という贅沢な悩みも抱えそうな豪華ラインアップ。昨年以上も考えられる布陣になったといえるのではないだろうか。

 そんなルメール騎手は、先週の開催で6勝の固め打ちに成功。土曜日にメインレースの初富士S(3勝クラス)を含む4勝を挙げると、日曜日にはメインレースAJCC(G2)を1番人気のアリストテレスで優勝し、早くもリーディングトップに躍り出ている。

 数たる名馬の騎乗機会を失ったルメール騎手だが、そんな心配も杞憂に終わりそう。今年も競馬界はこのジョッキーを中心に回りそうだ。