25日、京都競馬場で菊花賞(G1)が開催される。先週の秋華賞(G1)ではデアリングタクトが無敗の3冠牝馬に輝き、今週末はコントレイルが無敗の3冠を達成できるか注目が集まる。
大本命のコントレイルは前哨戦の神戸新聞杯(G2)を快勝し、万全の臨戦過程で本番に挑むことになりそうだ。だが、3歳馬にとって3000mという距離は初体験となるため、長距離適性を持った馬の逆転もあるかもしれない。
そこで注目したいのがブラックホール(牡3歳、美浦・相沢郁厩舎)だ。
父に8年前の菊花賞馬ゴールドシップを持つブラックホール。昨夏の札幌2歳S(G3)以来、1年以上も勝利から遠ざかっているが、侮れない1頭だ。
詳細については本サイトをご確認いただきたいのだが、石川裕紀人騎手は『netkeiba.com』のインタビューコラム『今週のFace』にて、ブラックホールの菊花賞について可能性を感じていると語っている。
取材は札幌記念(G2)の前に行われたもので、石川騎手は「間違いなくクラシック三冠では1番合っている舞台だと思いますから。京都の3000mならば、あのコントレイルにも一矢報いることができるんじゃないかな」と自信を滲ませた。それだけブラックホールに長距離適性を感じているということだろう。
「だから菊花賞まではブラックホールの背中から下ろされないようにしたいです」
このコメントからも、石川騎手のブラックホールへの想いが伝わってくるはずだ。
しかし、4番人気に支持された札幌記念でブラックホールは9着に惨敗。石川騎手の願いはむなしく、菊花賞の鞍上は藤岡佑介騎手へ乗り替わりとなった。
「石川騎手としては無念の乗り替わりとなってしまいましたね。ただ、追い切りで跨った藤岡佑騎手へブラックホールの特徴をアドバイスして援護をしています。これをバネに更なる飛躍を願いたいところです」(競馬記者)
藤岡佑騎手は菊花賞の勝ち鞍こそないものの、08年に15番人気フローテーション、17年に10番人気クリンチャーで2着と、人気薄で馬券に絡む活躍をしている。淀の長丁場では頼りになる鞍上と言えそうだ。
だが、藤岡佑騎手への乗り替わりが、今年に限ってはマイナスになるかもしれない。
現在、藤岡佑騎手は2週連続で勝利がないという大不振。先週は14鞍に騎乗して、2着6回と勝ちきれないレースが続いている。その中でも、1番人気馬に騎乗した2レースとも、勝ち馬とタイム差なしの2着に敗れているのは、いい傾向とは呼べないだろう。
この不振の始まりと思われるのが、今年のスプリンターズS(G1)だ。
1鞍入魂で挑んだ大舞台だったが、騎乗馬のビアンフェがゲート入りを嫌がり発走時間は6分遅延。同馬は10月5日から11月3日まで出走停止、発走調教再審査となった。さらにレースはハナを主張するモズスーパーフレアに競りかけたことで、前半3ハロンが32秒8のハイペースを演出。その結果、モズスーパーフレアは10着、ビアンフェは15着と、共倒れに終わった。
当初から逃げ宣言をしていたモズスーパーフレアにわざわざ絡んでいった藤岡佑騎手の騎乗に対して、ファンの間では賛否の声が分かれることになった。
さらに、このレースから「30連敗」を記録しており、現在は31連敗中。今年、藤岡佑騎手の最多連敗記録は8月に記録した32連敗のため、ワースト記録更新目前となっている。
その一方、石川騎手は先週のオクトーバーS(L)を8番人気テリトーリアルで勝利、先々週の秋風S(3勝クラス)を7番人気インターミッションで制するなど、絶好調……。
ブラックホールと挑む菊花賞の前に、藤岡佑騎手の調子が上がることを願うばかりだ。
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