パチンコ店は長時間にわたって見ず知らずの人と同じ空間を共有する特殊なサービスです。
数十~数百人もの人々が同じ空間にいますので、個性あふれる方と出会う事も稀にございます。無論、ほとんどの方がマナーを守って遊技をされておりますが、時に「クセの強い方」に遭遇してしまう事もあるでしょう。
その中には、周りのお客様に「不快な思い」をさせる迷惑行為を平然とやってのける方。常識から外れた「理解不能」の行為を行う方など、私たちの記憶に強烈に残るような方々もいらっしゃいます。
私もパチンコ屋に通い始めて10年以上が経ちますが、これまで数多くの「クセ者」を目撃して参りました。今回は自分が客として遊びに行った際に目撃した「クセの強いお客」をご紹介いたしましょう。
【下皿パンパン】
パチンコ台には上皿と下皿に分かれている機種が数多くございます。上皿が玉で一杯になった際に、溢れた玉が下皿へと流れる仕組みなのはみなさんご存じでしょう。
下皿が玉で一杯になった場合、下皿のレバーを引いてドル箱や各台計数機へ玉を流すのが一般的なのですが…。
中にはどれだけ玉が増えようとも頑なに下皿に貯め続ける方もいらっしゃいます。ホールには「玉を抜いてください」というアナウンスが延々となり続け、周りのお客様の中には迷惑そうな表情をしている方もいらっしゃいました。
無論、雀の涙ほどの出玉でしたら下皿に貯めておく事もあるでしょう。しかし、この方は大当りで2000発出ようが10連させようがお構いなし。断固として下皿から玉を抜かない方だったのです。
体感では1時間ほど「玉を抜いてください」というアナウンスを聞き続けていたと思います。「勘弁してくれ」と思いながらも、「いつ玉を抜くんだろう」という興味が湧いておりました。
結局、下皿の玉を計数機へ流したのは連チャンが終わってからでした。1万発を超える出玉が一気に払い出される事となり、数分にわたって出てくる玉を嬉しそうに眺めていたのを今でも覚えております。
【潔癖症の方】
パチンコ屋には使い捨てのおしぼりを設置している親切なお店がございます。メダルや玉を触った手をキレイにできるのは非常に有難いですが…。
中にはたくさんのおしぼりを持ち去って、これでもかと手や遊技台を拭く方がいらっしゃいます。
無論、遊技台や手が汚れてしまった場合は私もおしぼりを使いますが、その方に関しては約5分に1回はおしぼりを使っていたのです。短いスパンで台と手を清める様は、さながら「何かの儀式なのでは」とさえ思うほどでした。
私が床に落としたメダルをかがんで拾おうとした際、その方の衣類に触れそうになりました。すると「触るな」と言わんばかりのオーバーリアクションで席を立って避けたのです。
「自分はそんなに汚くないぞ」と正直イラっとしたのは言うまでもございません。直ぐに席を立って別の台を打ちました。
【ボタン強打のやりすぎ】
熱くなって「ボタン強打」する人を見かけるのは、パチンコ店でお馴染みの光景だと思います。私もこれまで何人もの強者を目の当たりにしてきましたが、その中でも強烈にクセの強い方がいらっしゃいました。
熱い演出にヒートアップしてチャンスボタンを連打するのはまだ分かりますが…。
この方は毎ゲーム何かしらの演出や予告音が鳴るたびに「遊技台が壊れるのでは」と思うくらいに激しくボタンを強打&連打していたのです。しかも、あまりの凄まじさで「貸玉ボタン」も一緒に押して上皿に玉が溢れかえっておりました。
その姿はまさにボタンを叩いて暴れている怪獣。「鬱陶しい」と思わずにはいられませんでした。堪りかねた私は「台を叩くのを止めていただきませんか」と一声掛けたのです。気の難しい方で「怒鳴られたらどうしよう」などの不安があったのですが…。
意外にも「ごめんごめん!気を付けるよ!」と素直に謝罪してきたので、拍子抜けしてしまいました。
ともかく「これで落ち着いて遊技できる」と一安心したのも束の間。5分後には強烈なボタン強打が復活してしまったのです。困惑した顔をしていた私に気づいたのか「ああ!またやっちゃった!ごめんね!」と言ってきたのですが…。
結局、我を忘れて「ボタン強打」をしてしまうクセが最後まで直る事はなく、私はそっと席を離れたのでした。
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個性的な事は素敵ですし「クセの強い人」も見ていて面白いですが、あまりにクセが強すぎると他人に迷惑がかかってしまいます。マナーを守って節度のある遊技を心がけてほしいですね。
(文=ミリオン銀次)