今週末から、いよいよ開幕を迎える札幌競馬。今年は延期となった東京五輪、または熱中症対策の影響で、8月9日までの小倉競馬が中止。新潟との2場開催となることで、例年以上の激戦が期待される。
「札幌は好きな場所」
しかし、今年も主役の大本命はこの男だろう。『スポニチ』の取材に応じたC.ルメール騎手が「函館は前が有利だけど、札幌は僕に合っている(笑)」と、2年連続の札幌リーディング獲得に自信を見せている。
昨年は開催26勝を上げる、まさに“ルメール祭り”。8勝の2位に18勝差をつけ、開催最終日を待たずにリーディングを決めてしまった。
今年も初陣となる土曜1Rに、デビュー戦で圧倒的な支持を集めながらも2着に敗れたハープスターの全弟アークライトがスタンバイ。好スタートを決めて、今年の札幌も“ルメール色”に染めるつもりに違いない。
その一方、頑なに札幌へ参戦しない男がいる。ルメール騎手と同時にJRA騎手となったM.デムーロ騎手だ。
2人がJRA騎手となった2015年以降、「涼しいのが良い」と毎年夏は北海道へ参戦し2016、17、19年と3度の札幌開催リーディングを獲得しているルメール騎手。そんなフランス人騎手に対して、イタリア人のデムーロ騎手の北海道滞在は皆無……。
函館・札幌を合わせても通算わずか9勝と、ほぼ参戦していない。
「デムーロ騎手は今週も新潟で騎乗している通り、最近の夏は新潟がメイン。北海道には、重賞で有力馬に騎乗する場合や、札幌で開催されるワールドオールスタージョッキーズに参戦する場合以外で参戦することは、ほぼない印象です」(競馬記者)
やはり、自身がライバルと公言するルメール騎手が、これだけ幅を利かせている舞台は避けたいのだろうか。それともデムーロ騎手には、北海道に行きたくない特別な理由があるのだろうか。
記者からは「意外な話」が聞けた。
「本人は決して悪い印象を持っていないみたいですよ。以前、『netkeiba.com』のインタビューで『印象もすごくよかったし、食べ物が信じられないくらい美味しかった。あの感動は、今でも忘れられない』と函館を絶賛していました。
しかし、どうやら夏でも涼しい北海道の気候が、デムーロ騎手にとっては良くないようで……寒いのが苦手というよりは、汗をかき辛い環境で体重のコントロールが難しいんだとか。『食べ物が美味しくて、汗をかかないなんて最高に快適だけど……』と本人も苦笑いしていたそうです」(別の記者)
実際に、今年2月には岩田望来騎手が体重の調整ができずにJRAから10万円の過怠金処分。昨秋には義英真騎手が30日間の騎乗停止という非常に重い処分を受け、モチベーションの低下を理由にそのまま引退している。
デムーロ騎手自身も「毎年のように行きたい」と言いながらも、背に腹は代えられないということか……。一方のルメール騎手は「気をつけなければならないけど、お店もサポートしないとね」とコロナ禍の中、万全の注意を払いながら今年も札幌の夏を満喫するようだ。