パチンコ店員「ゴト師を成敗」!? 「ホールの平和」を守る“術”とは…


 近年、パチンコ・パチスロは映像技術の進化やメーカーの頑張りによって非常に美麗な液晶で演出が展開され、打ち手を楽しまる仕様となっており、中には3D映像によって画面から飛び出んばかりの臨場感を味わえる機種もございます。

 それこそ、ひと昔前の機種と比較するとまさに別世界…例えるならばファミリーコンピューターのドット液晶からプレイステーション4の美麗液晶くらいの進化を遂げたと申し上げても過言ではございません。

 今では完全に液晶の付いたデジタル機が完全に主流となっておりますが、そういった中でも役物を主役とした「アナログ機」は度々登場し、ファンを賑わせているのも事実です。

 最近ではA-gonから『Pビッグポップコーン』というアナログ機が登場すると発表されましたが、本機は通常時は、ヘソ入賞の小当り確率1/69でドット図柄が揃いアタッカーが開放し、アタッカーに入賞した玉で役物のV入賞を狙う流れ。

 アタッカーに玉が入れば「ポップコーンチャレンジ」が発動して玉がアタッカー内でポップコーンのようにはねてV扉にあるV穴を通過するか、もしくは制限時間(120秒)を耐え抜いてのV扉オープンでのV入賞を狙うというアナログ機です。

 役物と玉の動きで大当りまでの過程を楽しめるアナログ機によってもたらされる手に汗握るアツい展開は、デジタル機では決して味わう事のできないパチンコ本来の楽しさを演出してくれます。

 ただ、そういう玉の動きを楽しむアナログ機の特性は、時に悪知恵を持った人間によって悪用されるという事も残念ながらあるのです。

 私がパチンコ店員だった頃、いつものようにホール内にて巡回と接客を行っていた際に「ある事件」が起きました。

 ホールスタッフは接客やトラブル対応などをインカムを使って行っておりますが、インカムには、他のスタッフの音声を聞き取る機能の他にも様々な機能がございます。

 遊技台のトラブルや、飲み物などのお使いでお客様がスタッフ呼び出しボタンを押せば、何番台でお客様が呼んでいるかアナウンスが流れますし、メダルを流してほしい場合にはジェットカウンターで呼び出された事がすぐに分かるようなシステムとなっております。

 ホールで遊技されている皆様なら上記のようなシステムは理解されているかと思いますが、実はセキュリティ上の問題があった際も、インカムにてCPUからアナウンスされる事があるのです。

 パチンコ台がいつも以上にヘソに入ってスタート回転数が多い場合もそうですし、逆にスタート回転数が少なすぎてもアナウンスされる事もございます。

 こういったアナウンスは、遊技台が予期せぬ状態になっている可能性があるというサインであり、ホールスタッフは何故そうなっているのかを確認する必要があるのです。

 スタート回転数が多い理由の大体は、盤面のヘソ周辺に玉が掛かってブドウ状になり、ヘソに玉が入りやすくなっているのが原因であり、スタート回転数が少ない際は、ご老人の方が打ち方を分からずに通常時右打ちしてしまってヘソに全然入っていないなどが原因として考えられます。

 上記のような状態はお客様が故意に行ったものではないため、スタッフが対応して終了なのですが、何よりも気を付けなければならないのが「ゴト行為」に他なりません。

 アナログ要素のある機種に対して、盤面を叩いたり、油、糸などを使って出玉を獲得できるように故意的に行われる行為…それこそが「ゴト行為」であり、これは犯罪です。

 私が店員時代にあった「ある事件」とは、まさに勤務先でゴト行為が行われた事に他なりません。いつものようにホールを回っていると、唐突にインカムから「スタート回転数の異常」を示すアナウンスが流れました。

「盤面のトラブルかな」と思いつつ、問題のある遊技台にいくとスーツ姿の二人組が隣同士で仲良く打っておりました。

 盤面に問題もなく、はたから見ると仕事帰りのサラリーマンがパチンコを楽しんでいるようにも見えるため「たまたま多く回った可能性もあるな」と思いつつも、カメラでチェックする事にしたのです。

 すると…スーツ姿の二人組の一人が壁役となり、問題の台ではもう一人が盤面をどついて意図的にスタート回転数を上げている映像がはっきりと映し出されておりました。

 スタート回転数も通常の何倍もの異常な数値を叩き出しており、映像も含めて証拠は十分という事で、私はスーツ姿の二人の元へ問い詰めに行ったのですが、その二人は全てを察したかのようにあっという間に逃げて行ったのです。

 アナログ機や特殊なスペックの機種は、デジタル機と違った面白さがありファンの間では根強い人気がある事は事実ですが、こういった悪さをする輩がいる事によってアナログ機が衰退していってしまう可能性も否定できません…。

 アナログ機は当たりそうで当たらない展開が続く事もあり、台を叩きたくなる気持ちも分からなくはないですが、マナーを守って楽しんでいただければ幸いです。

「ゴト行為」がこの世からなくなり、健全にパチンコを楽しめるような日々が送れる事を切に願っております。


(文=ミリオン銀次)