JRA「令和の人情親子」に大物馬主も感激! エプソムC(G3)アトミックフォース得意の左回りで1年ぶりの親子Vなるか!?

 10日、川崎競馬場で交流重賞・関東オークス(G2)が行われ、JRA所属のレーヌブランシュが直線で抜け出し、2着に1馬身半差をつけて優勝した。

 レース後、松山弘平騎手は「小回りなので前で運びたいと思い、積極的に行った」とコメントしているように、作戦通りの騎乗で見事に勝利を飾った。今年のオークス(G1)をデアリングタクトで制している松山騎手は、中央、地方のオークスW制覇という珍しい記録達成となった。

 実は昨年の関東オークスでも、親子制覇というドラマが生まれていた。

 勝利したラインカリーナを管理するのは、美浦所属の武藤善則調教師。そして鞍上はその息子・武藤雅騎手だった。なんと武藤騎手は重賞初制覇が「親子タッグ」となったのだ。

 レース後、父は「自分の管理馬で雅が初重賞を挙げられ感無量です」とコメント。息子は「今までたくさん乗せていただいていたので、やっと父に恩返しができたかなと思います。中央の重賞でも結果を出していけるように頑張りたいと思います」と今後の飛躍を誓った。

 それから1年……。14日に東京競馬場で行われるエプソムC(G3)に武藤親子コンビがアトミックフォース(牡4歳、美浦・武藤善則厩舎)で挑む。

 武藤騎手は昨年の関東オークス後、重賞に16回挑戦するも未勝利に終わっている。だが、その中でも最も勝利に近づいたのが、初めて親子タッグでJRA重賞に挑んだアトミックフォースの前走の新潟大賞典(G3)の2着だった。今回こそはリベンジといきたいところだろう。

「武藤騎手はJRA競馬学校を受験した際、一度は落ちてしまっています。しかし、1年後に再受験し合格した苦労人です。昨年はジョディーとのコンビでベルモントオークス(G1)を経験するなど、いま伸び盛りの期待の若手騎手です。

また、父である武藤善則調教師には人情味溢れるエピソードがあります。昨年のアーリントンC(G3)で息子がニシノカツナリ(水野貴広厩舎)に騎乗したのですが、直線で前が空かず、最後は追い込むもタイム差なしの4着に敗れてしまいました。その結果、3着以内に与えられるNHKマイルC(G1)の優先出走権を逃してしまいました。

この時、西山茂行オーナーに真っ先に『申し訳ありません』と連絡したのが、父の武藤善則調教師だったのです。この親子愛には西山オーナーも感激だったとか。是非ともエプソムCを親子制覇して欲しいものです」(競馬記者)

 アトミックフォースが挙げている4勝はすべて左回りコース。前走は重賞で2着に入っていることからも成長が感じられる。得意の東京コースで初の重賞制覇があってもおかしくないだろう。

 武藤騎手がアトミックフォースの能力を最大限に引き出して、人馬ともにJRA重賞制覇を成し遂げて父への1年ぶりの恩返しとなることを期待したい。