2020年5月、パチンコ漫画「連ちゃんパパ」がSNSを中心に大きな話題となっている。
同漫画は1994年〜 1997年にかけて「パチプロ7(綜合図書)」にて連載されていた作品。2018年には秋水社により電子書籍として配信されている。
パチンコ漫画雑誌の連載作品だが、内容はイメージの真逆であり、反パチンコ的な展開は読者に強烈なインパクトを残す。
序盤、真面目で人柄の良い高校教師「日之本進」は、パチンコとは無縁の生活を送っていた。しかし、彼の妻「雅子」はパチンコ依存症であり、ある日300万円の借金を残し家出をする。
雅子を探すため、息子と一緒に関西へ旅に出るが、旅費を稼ぐためにパチンコに手を出してしまう。これを機にパチンコ依存者の道を歩き始め、結果的に周りの人間を不幸にしてゆく。
特に話題に上がる内容として、教師である「日之本進」が、「パチンコを辞める」ことを条件に、教え子たちから現金を受け取るシーンがある。日之本は、その足でパチンコ店に直行してしまう。
この物語は非常に印象的だが、連載より23年以上が経過。しかも、単行本すら発行されていない。そのようなマイナーといえる作品が、なぜ現在に至ってブームとなり得たのだろうか。
これは緊急事態宣言による自粛状態により、時間に余裕ができ、自宅で漫画を読む機会が増加したことが大きいだろう。
同漫画についての投稿が爆発的に増加したのが5月12日の出来事。5月11日に確認できた投稿は1件のみであった。
実は、ブーム以前より、月に1〜2度程度であるが、投稿がある。4月や3月にも、強烈な内容に感嘆する声は確かに存在した。
この時期は営業を続けたパチンコ店がメディアで報道され、国民的な「アンチパチンコ」の風潮が大きくなっていた時期とも重なる。
つまり、ステイホームによる余暇時間の増加と強烈な内容、さらにパチンコ批判の空気が重なった結果、まるで種火に引火する爆弾のように広がっていったのではないだろうか。
作者の「ありま猛」氏はJ-CASTの取材に、「突然のことに困惑している。パチンコ以外にも依存症はある。この漫画は、依存への“取り扱い注意啓発本”として読んでほしい」という旨のコメントを残している。
本作品は「マンガ図書Z」にて7月31日まで全話無料公開中。気になった方は、これを機に一読してみてはいかがだろうか。
(文= 大松)