映画『国宝』では描かれなかった、梨園という「小さな水槽」で生きる歌舞伎役者たちの悲惨な末路 – ニュースな本

「歌舞伎役者の家系に生まれれば一生安泰」。そう思われがちだが、現実はまったく逆だ。梨園という閉ざされた世界では、舞台に立ち続ける以外の生き方を選べず、生活に困窮した挙句、身を持ち崩していく役者も少なくない。華やかに見える梨園とは、一度入ったら抜け出せない「小さな水槽」なのだ。映画『国宝』で描かれなかった、歌舞伎役者たちの行く末を追う。※本稿は、批評家の酒井信『吉田修一と『国宝』の世界』(朝日新聞出版)の一部を抜粋・編集したものです。