松本人志、強まる芸能界引退説、本人も示唆…テレビ界に強い「行き詰まり感」か

 2月24日放送のトークバラエティ番組『人志松本の酒のツマミになる話』(フジテレビ系)で、ダウンタウン・松本人志が「早ければもう2年」で芸能界を引退する可能性に言及。2月19日放送の『ワイドナショー』(同)を欠席し、同23日には「FRIDAYデジタル」が松本が同番組を3月をもって降板するとも報じており、松本はこれまでにも自身の引退時期についてたびたび口にしているだけに、その動向に注目が集まっている――。

 松本は『ツマミになる話』内で「どこかで僕は幕を引かなきゃいけないので。たぶん、自分で辞めると思うんです」と述べたほか、「そんなに長くはもうないのよ」「早ければもう2年や。遅くても5年かな」と、具体的な数字も出していた。

 現在59歳で、今年9月の誕生日には60歳を迎える松本。ネット上には「引退なんて寂しい」「一生続けてほしいと思ってしまう」という声もみられるが、「60歳にもなれば、引き際を考えるのも自然なこと」「もう十分働いて、お金も稼いだだろうから、残念だけど仕方がない」など、惜しい気持ちはあっても理解を示す声も。一方、「過去にも似たようなことを言いつつ今までやってきたから、まだわからない」といった指摘もみられる。

 松本は、1994年発売の自著『遺書』(朝日新聞社)のなかで、自身のピークを40歳と想定し、「そのあと、俳優だとか司会だとか、とにかく形態を変えてまで芸能界に残りたくない」「引退ですね。引退したいことはないけど、まあ、せなあかんでしょうね」とつづっていた。しかし、松本は40歳を過ぎても芸能活動を継続。テレビ界で松本への需要がなくならなかったということなのだろう。

 そんな松本は、2019年3月放送の『ワイドナショー』(フジ系)で、当時芸能界引退を発表していた歌手・森昌子(同12月に引退)の話題に触れるなかで、自分自身も「「もちろん(引退を)考える」「60歳ってやっぱり、俺もあと5年やから」とコメント。また、21年9月放送の同番組内でも引退をほのめかしていた。この時、番組では放送倫理・番組向上機構(BPO)の青少年委員会が「痛みを伴うことを笑いの対象とするバラエティ」を「審議対象とする」と決めたことを取り上げており、番組アシスタントの佐々木恭子アナウンサーから意見を求められた松本は、「僕はね、本当にいいんですよ。数年で辞めるんで」と発言。その上で、後輩芸人たちのことを考えると「やっぱり選択肢は広いほうがいいのかなぁ」と、BPOの決定にも思うところがある様子だった。

上岡龍太郎さんと島田紳助さんの存在

 そして、今回の「早ければもう2年」「遅くても5年」で引退するという宣言。松本はなぜ、そこまで引き際を意識しているのか。

「松本は19年の『ワイドナショー』内で引退時期に言及した際も名前を出していたが、かつて『俺の芸は21世紀には通用しない』と言って2000年に引退した上岡龍太郎さんのような幕の引き方を理想としている模様。そのほか、引退の経緯は異なるが、人気絶頂のまま11年に表舞台から身を引いた島田紳助さんにも影響を受けている様子。2人とも60歳を迎える前に引退している。松本自身、若い頃にピークと想定していた40歳は越えたものの、60歳を目前に控えて『いよいよ』という気持ちが高まってきたのでは」(芸能記者)

 ちなみに、明石家さんまもかつて「後輩たちに席を譲るため」という理由で60歳での引退をほのめかしていたが、14年4月(当時58歳)放送の『痛快!明石家電視台』(MBS)で爆笑問題・太田光から反対され、「ズルズルいくよ」と引退宣言を撤回。太田は、同年1月の『爆笑問題の日曜サンデー』(TBSラジオ)でも、さんまに「見苦しいと言われるまでやってほしい」と訴えていた。

 そんなさんまは20年6月、翌月に65歳の誕生日を控えていたタイミングで『行列のできる法律相談所』(日本テレビ系、現在は『行列のできる相談所』に改題)の特番に出演した時、「次に辞めるのは65歳やなと(思っていた)」ものの、「そういうチャンスも失った」と述べていた。

「松本は以前、『ダウンタウンなう』(フジテレビ系)で俳優の小栗旬が『今のテレビ、ヤバいじゃないですか』と今のテレビ放送には規制が多すぎると危機感を示した際、神妙な面持ちで同調していたが、やはり松本の芸風を考えても、以前と比べて『やりにくくなった』という不満を強く抱いているのでは。21年にBPOが『痛みを伴うことを笑いにする』ことに警鐘を鳴らし、その年には大みそか恒例番組『絶対に笑ってはいけない』(日本テレビ系)の放送が見合わせになり、昨年末も放送はなかったが、今のテレビ界が置かれた状況が松本のモチベーションを下げる方向にいっていることは間違いなく、強い行き詰まり感を感じていてもおかしくはない。本当に引退してしまう可能性は結構高いと感じる」(テレビ局関係者)

 さんまも松本も、やはりいつかはその決断を下す時が来るのかもしれない。長年お茶の間を明るくしてきた彼らの引退には、多くのファンが涙しそうだが、それも含め伝説となるのだろうか。

(文=Business Journal編集部)