「第46回日本アカデミー賞」の優秀賞が決定し、23日に発表された。3月10日に授賞式が行われ各部門の最優秀賞も発表されるが、優秀賞受賞者の「ジャニーズ率」の高さが物議を醸しているようだ。
ジャニーズ事務所には多くの男性アイドルが所属しており、その多くがテレビや映画、舞台などで俳優の仕事もしている。第46回日本アカデミー賞は2022年1月1日~12月31日までに公開された映画が対象だが、ジャニタレが優秀賞を受賞したり、優秀賞に選ばれた作品にジャニタレが出演しているものも目立つ。
まず、優秀作品賞を見てみると、今回選ばれたのは『シン・ウルトラマン』『ハケンアニメ!』『流浪の月』『ある男』『月の満ち欠け』で、優秀アニメーション作品賞は『劇場アニメーション「犬王」』『ONE PIECE FILM RED』『すずめの戸締まり』『かがみの孤城』『THE FIRST SLAM DUNK』というラインナップ。
優秀主演男優賞には『流浪の月』から松坂桃李、『ある男』から妻夫木聡、『月の満ち欠け』から大泉洋、『死刑にいたる病』から阿部サダヲ、『ラーゲリより愛を込めて』から嵐・二宮和也が選出。優秀助演男優賞には『ハケンアニメ!』から柄本佑、『流浪の月』から横浜流星、『ある男』から窪田正孝、『月の満ち欠け』からSnow Man・目黒蓮、『ヘルドッグス』から坂口健太郎が選出された。
なお、『月の満ち欠け』の目黒は新人俳優賞にも選ばれ、同賞のほかの男性陣は『シン・ウルトラマン』からHey! Say! JUMP・有岡大貴、『ホリック xxxHOLiC』からSixTONES・松村北斗、『サバカン SABAKAN』から番家一路という顔ぶれ。
結果的に、ジャニーズからは二宮、目黒、有岡、松村が選出。さらに新人賞の男優4人中3人がジャニタレということもあり、ネット上では「多すぎ」「ジャニーズ祭か」と指摘されている状況だ。
選定プロセスに疑問も
実は昨年の日本アカデミー賞では個人で優秀賞に選ばれたジャニタレはおらず、「ジャニーズ色」がまったくなかった。一方、その前年の日本アカデミー賞では、『浅田家!』が優秀作品賞に、そして主演を務めた二宮が優秀主演男優賞に選ばれていたが、この年は2017年にジャニーズ事務所を退所した草なぎ剛が『ミッドナイトスワン』で最優秀主演男優賞に輝き、作品自体も最優秀作品賞を獲得していた。
「日本アカデミー賞の授賞式では前年に最優秀主演賞を取った俳優が、なんらかのかたちで登場することが多い。昨年も日本アカデミー賞の授賞式に前年に最優秀主演男優賞を取った草なぎがプレゼンターとして登場し、最優秀主演男優賞を受賞した西島秀俊(『ドライブ・マイ・カー』)にブロンズを手渡すなどしていた。
草なぎは17年に稲垣吾郎、香取慎吾とジャニーズを退所し、一時期テレビからはほぼ『干され状態』が続いた。19年7月には3人の起用を制限する圧力をかけた場合は独占禁止法に触れるおそれがあるとして、ジャニーズ事務所が公正取引委員会から注意を受けたこともあった。以降、あからさまな圧力はなくなったといわれているものの、やはり現役ジャニタレと『辞めジャニーズ』の共演はなかなか難しい状況は変わらない。そうした事情もあり、草なぎがプレゼンターを務めることがわかっていた昨年の日本アカデミー賞では、ジャニーズ側があえて所属タレントを選出させなかったか、はたまた賞の運営サイドが忖度した可能性も指摘されている」(スポーツ紙記者)
また、テレビ局関係者は言う。
「明らかに不自然で、実際のところはどういうプロセスで受賞者が選ばれているのか疑問。日本アカデミー賞の公平性が揺らいでいる」
木村拓哉は過去に辞退
一昨年の日本アカデミー賞授賞式では草なぎと二宮が笑顔で会話している場面も見られ、この時の新人俳優賞には『弱虫ペダル』からKing&Prince・永瀬廉も選ばれていた。
「この年に草なぎが頂点に立ったことで、せっかく『もう業界内で忖度がなくなった』という見方も広まりそうだったのに、昨年の日本アカデミー賞はジャニーズ不在、今年はその反動のように『新人賞はジャニーズ祭』となってしまったことは、なんだか残念」(テレビ局関係者)
ちなみに、ジャニーズで初めて日本アカデミー賞を受賞したのは、当時V6のメンバーだった岡田准一。15年に『永遠の0』での最優秀主演男優賞と、『蜩ノ記』での最優秀助演男優賞をダブル受賞した。その翌年、『母と暮せば』の二宮和也が最優秀主演男優賞を獲得。また、この時は新人俳優賞にHey! Say! JUMP・山田涼介(『映画 暗殺教室』)も選出されていた。
一方で07年の日本アカデミー賞では、木村拓哉が主演映画『武士の一分』での主演男優賞のノミネートを辞退したことも話題に。当時のジャニーズは賞レースには参加しないという方針で、木村も納得していたのだと思いたいが、今年「ジャニーズ祭」などと言われている状況について、木村はどう感じているのか。
(文=Business Journal編集部)