ジャニーズ事務所の東山紀之(少年隊)、堂本光一(KinKi Kids)、井ノ原快彦(20th Century)が演出を務め、HiHi Jets、美 少年、少年忍者らジャニーズJr.のメンバーたちが出演する舞台『JOHNNYS’ World Next Stage』(東京・帝国劇場)。公演スケジュールは1月1日~26日となっているが、11日、関係者の体調不良により同日午後の公演を中止すると発表された。チケット購入者のなかには地方から遠征してくる人も多く、開演直前に中止が発表されたとあって、Twitter上には悲鳴が続出。さらには、他の公演中止の例でみられる出演者による即席トークショーなど、中止の代替策としてなんらかのファンサービスが行われることを求める声など、さまざまな意見があがり、Twitter上では「ジャニワ」というキーワードがトレンド入りしていた。
この日、まずは12時30分から予定されていた公演が中止となり、同舞台の公式サイトには「ご来場を楽しみにされていたお客様には、大変なご迷惑をお掛けいたしまして、誠に申し訳ございません。心より深くお詫び申し上げます」などと謝罪文が掲載され、チケットは払い戻しの対応をすると説明。その後、同日17時30分から予定されていた公演に関しても、同じように中止と払い戻し対応のアナウンスがあった。
これを受けTwitter上には、観劇予定だったファンからは次のように多くの嘆きが寄せられる事態となっていた。
「せっかく東京まで来たのにジャニワ中止!?」
「体調不良は仕方ないけど、直前の中止はツラい」
「振替があるとは思えないけど、どうなんだろう……」
「体調に問題ないメンバーだけでトークショーとか無理なのかな」
「ファンとしては短時間のトークショーでもやってもらえたら嬉しいよ」
新型コロナウイルス感染拡大が始まって以降、キャストやスタッフから体調不良の人が出たことで公演が中止になるケースは珍しくなくなったが、主催者側があの手この手で少しでもチケット購入者の悲しみを和らげようとする取り組みもみられる。たとえば、コロナ禍が始まる前の事例だが、2019年2月、スマートフォンゲーム『あんさんぶるスターズ!』の2.5次元舞台『「あんさんぶるスターズ!エクストラ・ステージ」~Memory of Marionette~』の公演が出演者の体調不良で中止になった際、ほかのキャストで30分程度のトークショーが行われた。最近では昨年12月、コロナ感染ではないが、『饗宴「茜さすセカイでキミと詠う~縁~」』が出演者の体調不良により公演中止となり、ほかのキャストによるトークショーが行われた。
「今回のジャニワでも、短い時間でもいいからキャストによるトークショーをやってほしかったという声もみられるが、感染の疑いがあるスタッフやキャストが多数の関係者と接する立場の人であれば、濃厚接触者を特定するのは難しく、トークショーに出て良い人と出てはいけない人の選別はできない。主催元としては、やむを得ない判断といえる」(テレビ局関係者)
過去には神対応も
昨年上演された舞台『ショウ・マスト・ゴー・オン』では、出演者が怪我や体調不良で出演を見合わせた時、作・演出を手がける脚本家の三谷幸喜氏が代役を務めるという展開もあった。三谷氏は小林隆、シルビア・グラブ、浅野和之の代役を順にこなした後、最終的には主演・鈴木京香の代役としても登板。三谷氏の“ナイスプレー”はその都度ネットニュースにも取り上げられ、話題になった。
過去にはジャニーズの公演中止などの際に「神対応」が見られたこともある。たとえば、今回のジャニワの演出にも名を連ねている堂本光一は、新型コロナウイルスが猛威を振るい始めた20年3月、主演ミュージカル『Endless SHOCK』の公演が中止となった際に、帝国劇場からInstagramの生配信を実施し、ファンを喜ばせた。
また、22年8月にはKing&Princeのコンサート中、ステージ上の機材が発火したため、急きょ公演中止に。その後、メンバーはインスタライブを行って生歌を披露したり、寄せられた質問に答えたりと、改めてファンとの交流を楽しんだ。なお、キンプリはこの発火事故時、会場のファンを落ち着かせるためか、ステージ上でトークを続けていたとの報告がTwitter上に寄せられたが、「スタッフの対応がダメ」「メンバーにしゃべらせてる場合じゃなかったと思う」との指摘もなされていた。
「今回のジャニワでは、地方から飛行機を使って来たり、ホテルに宿泊する人もおり、そうした多額の費用が無駄になってしまったことを嘆く声もみられる。それ以前にジャニーズファンたちはみな、時間と労力をかけて高倍率の抽選をくぐり抜けてなんとかチケットを入手し、会社を休んで遠方の会場まで足を運ぶこともあるため、そうした努力がすべて泡に帰すことによる絶望感というのは、味わった人でないとわからないものがある。一方の主催者側も、公演中止による損失をカバーする保険に入っているのかはわからないが、損失がまったくないとは考えにくく、それなりの損失を被る。ライブや舞台では興行主側もファン側も『大きな損をするリスク』を承知の上で参加しなければならないという厳しい時代になった」(ジャニーズに詳しい週刊誌記者)
何よりも安全を優先して判断しなければならないことを考えると、ジャニワもひとまず公演中止とするほかなかったかもしれない。
(文=Business Journal編集部)