LGT銀行と知られざるプライベートバンキングの世界

 2021年に創立100周年を迎えたLGT銀行。リヒテンシュタイン公爵家のファミリーオフィスであり、国際的にプライベートバンキングを提供するLGT銀行は、同年に日本への活動拠点としてLGTウェルスマネジメント信託株式会社を設立したことでも話題になりました。

 富裕層の資産管理を専門に行うプライベートバンキングは日本ではあまり馴染みのないものですが、ヨーロッパの富裕層の間ではLGT銀行の100周年という歴史が示すように、深く浸透しています。まずは、プライベートバンキングについて、学んでみましょう。

LGT銀行が提供する「プライベートバンキング」とは

 プライベートバンキングは、金融機関の富裕層向けの資産管理サービスです。元々はスイスを発祥とする「プライベートバンク」が、主に世界中の王族や貴族を含む富裕層を顧客として資産保全、資産運用を行っており、そこから転じて富裕層向けの資産管理サービスがプライベートバンキングと呼ばれるようになりました。

 プライベートバンクは銀行の形態としては、顧客に無限責任を負う「プライベートバンカー」が経営する銀行です。オーナーかつ経営者であるプライベートバンカーがパートナーとして個人資産を含めて責任を負うため、短期的に利益を求めることがなく、信頼度が高いとされてきました。

 なお現在は経済のグローバル化から旧来のパートナー制のプライベートバンクは減少しており、プライベートバンクの多くは有限会社や株式会社の形態をとりながらプライベートバンキングを行っています。またプライベートバンク以外の様々な金融機関もプライベートバンキングに参入しています。

LGT銀行などが提供するプライベートバンキングのルーツ

 LGT銀行などが提供する富裕層の資産保全、資産運用サービスを行うプライベートバンキング。そのルーツであるプライベートバンクの源流がスイスにあるのは、歴史的な事情がありました。

 中世のスイスはイタリアやドイツ、フランスの貿易の中継点で、ジュネーブやチューリヒ、バーゼルといった都市がその中心となっていました。商人たちは外国通貨建ての手形の割引や通貨の両替を手掛けるようになり、やがて金融を専門とする業者が現れ、そこから個人銀行(プライベートバンク)になっていきました。

 スイスのプライベートバンクの登場には、2つの要因があったとされます。15世紀から18世紀にかけて、ヨーロッパの様々な戦争に参加したスイス傭兵がもたらした多額の報酬。この傭兵たちの家族の資産管理が必要でした。もう1つはフランスの宗教改革で迫害を受けたユグノー(カルヴァン派の信者)がジュネーブに亡命し、自分たちの資産を保全するために銀行を開業したことです。亡命したユグノーの大半は銀行家などの中産階級で、資金と手法が持ち込まれ一気に金融業が活発になりました。

LGT銀行とプライベートバンクに共通する信頼性の高さ

 ヨーロッパで混乱が起きるたびにスイスへ資金が流入しましたが、その背景としては、スイスは上記のように金融業が発達していたこと、また永世中立という政治的に安定した条件が整っていたことが挙げられます。

 特にプライベートバンクを飛躍的に発展させたのは、第一次・第二次世界大戦時の富裕層のスイスへの資産の移動でした。スイスに資産を移す際、富裕層は安全に保管されることを希望し、委託されたプライベートバンカーには信頼が求められました。プライベートバンクは言うなればプライベートバンカーの個人商店ですので、信用が命です。そのためプライベートバンカーは出所のいかがわしい金銭は多額でも一切受け付けず、信用を築いてきたという歴史があります。その歴史がブライベートバンクの発展に繋がりました。

LGTウェルスマネジメント信託の「ウェルスマネジメント」とは

 LGT銀行は、1929年の世界恐慌で財政難に陥った国立銀行を、リヒテンシュタイン公爵家が大株主となって救済したのがルーツです。プライベートバンクは信用が命であるという点は、LGT銀行にも当てはまります。リヒテンシュタイン公爵家がオーナーであるLGT銀行は、伝統ある公爵家の名を決して汚してはならないからです。

 LGT銀行の日本拠点、LGTウェルスマネジメント信託の「ウェルスマネジメント」とは、プライベートバンキングとほぼ同じ意味で用いられています。ウェルスマネジメントは14世紀、十字軍遠征の際の領土保全などを目的としたイギリスの信託制度から始まったとされています。それがサービスとしてビジネスとなったのは19世紀半ばのイギリスで、その頃書かれたディケンズの『荒涼館』には、貴族の財産の信託と相続を専門とする弁護士が登場します。19世紀末に入って管理の対象は金融商品全体に拡大し、イギリスでは現在も遺言執行をつかさどる公証人が財産管理に大きな役割を果たしています。

 プライベートバンキング/ウェルスマネジメントの特徴は、金融資産運用だけではなく、財産継承、居住国・財産管理国変更、ファミリービジネス支援、慈善活動支援など広範な業務を含むことが挙げられます。

 この公証人や弁護士による信託が主であった富裕層の資産管理が、取り扱う財産などが増加し、その運用形態が複雑化したため、「ファミリーオフィス」が生まれていきます。

リヒテンシュタイン公爵家の「ファミリーオフィス」であるLGT銀行

 LGT銀行はリヒテンシュタイン公爵家のファミリーオフィスです。ファミリーオフィスは家族集団の財産管理のために複数の財産管理人を雇う財産管理形態で、米ロックフェラー家が設立したものが世界初とされています。ファミリーオフィスの財産管理は非常に長期にわたるもので、資産を増やす運用より財産保全が優先され、プライベートバンキングの中でも特に信頼関係に基づくサービスといえます。

 では、大手銀行などのプライベートバンキング部門との違いはなんでしょうか?

 例えば大手銀行などのプライベートバンキング部門では業績のため、手数料収入を得ようと顧客に証券や為替の売買を不必要に求め、時には損害を与えてしまうことがあります。

 LGT銀行はファミリーオフィスとして、顧客でありオーナーでもあるリヒテンシュタイン公爵家の資産を運用しているので、絶対に顧客の利益にならない行動はとりません。これがLGT銀行の最大の特徴で、LGT銀行の資産管理サービスを受ける最大のメリットです。LGT銀行が外部に提供する資産管理サービスは、リヒテンシュタイン公爵家と同じ手法で運用されます。すなわち、LGT銀行は常に顧客の利益を追求してくれるということです。

リヒテンシュタイン公爵家の起源

 LGT銀行のオーナーであるリヒテンシュタイン家の家名が歴史上に現れるのは、12世紀に築城された古城が由来です。このリヒテンシュタイン城を居城にした始祖フーゴが、城の名をとって家名としました。リヒテンシュタイン家は14世紀からはオーストリアのハプスブルク家に仕え、領地を拡大していきました。領地経営に成功して潤沢な富を蓄え、皇帝にも貸し付けを行っていたといいます。またその富を元手に美術品を収集し、そのコレクションが現在にも伝えられています。公爵の地位を得たのは1608年。1712年にリヒテンシュタイン公国が当時の皇帝に承認され成立。神聖ローマ帝国が解散に伴い独立国になっています。

 第二次世界大戦と戦後の混乱などでかなりの領地を失いますが、その後は税制の優遇による企業誘致など、現代的な手法で危機を乗り切っています。約900年の長きにわたり、リヒテンシュタイン家は存続し、資産を保ち続けてきました。その根幹にはサバイバルの知恵とサステナビリティを重視する姿勢があるといいます。

LGT銀行に伝わるリヒテンシュタイン公爵家の経営哲学

 リヒテンシュタイン公国の人口は約3.9万人と小国です。しかし一人当たりのGDPは世界トップなうえ、公的債務が全く存在せず、とても豊かな国です。それは近年では仮想通貨やブロックチェーンなどの関連企業を含む金融サービスの集積地を目指すなど、常に積極的な生存戦略を立てて行動しているからです。

 また同時に国や資産を永続的に保つためには、長期的思考に則って行動することが必要です。リヒテンシュタイン公爵家が数百年にわたって守ってきた価値観では、長期的な経済的成功は、働き手、現地のコミュニティ、社会など周囲のすべての豊かさを考慮してこそ、達成できるものだとされています。

企業経営に求められるサステナビリティ

 昨今は企業経営にサステナビリティが求められるようになっています。企業のサステナビリティには、ステークホルダー・エンゲージメントが重要とされていますが、リヒテンシュタイン公爵家では利害関係者(ステークホルダー)と長期的に良好な関係を築くこと(エンゲージメント)を伝統的に実践しており、その行動規範はLGT銀行の経営にも反映されています。

 LGT銀行は、サステナブルなビジネスを行うことを、基本的な企業理念の1つに挙げています。それはリヒテンシュタイン公爵家の長期的な思考に基づくものです。

 LGT銀行会長のマックス・フォン・ウント・ツー・リヒテンシュタイン公子は、「我々にとって、サステナビリティとは、社会に対して責任ある方法で、また、長期的かつ全体的な視点をもって活動を行うことを意味します」と述べています。

 具体的には「ESG」と呼ばれる、環境(E: Environment)、社会(S: Social)、ガバナンス(G: Governance)の3つの観点を重視する経営と、このESGを重視する企業に投資する「ESG投資」です。

 ESGという言葉は、2006年に国連が「PRI(責任投資原則)」を提唱したことをきっかけに広まりました。当時のアナン国連事務総長が機関投資家に対し、ESGへの配慮を投資の意思決定プロセスに組み入れることを呼びかけたのです。LGT銀行もPRIに署名しており、ESGの基準を用いて投資先を選別しています。そして自らもまた、ESGを重視した経営を行っています。

LGT銀行の代表的なESGに対する取り組み

環境(E):LGT銀行は2025年までに、従業員1人あたりのCO2排出量を2017年比で20%削減すること、熱供給と暖房については全世界で再生可能エネルギーのみを利用することを目指しています。さらに紙使用量については、グループ全体で2017年比30%を削減します。

社会(S):LGT銀行は従業員に対し、公正かつ魅力的な労働条件と快適な労働環境を提供する努力をしており、LGT Bank SwitzerlandとLGT Bank Liechtensteinが「トップ・エンプロイヤー・アワード」を何度も受賞しています。

ガバナンス(G):LGT銀行はステークホルダーとの長く深い相互の成功を達成するために、「LGT行動規範」を定めています。これは世界20カ所以上の拠点で働き、50以上の国にまたがる従業員をひとつのチームにまとめるための大切な要素で、すべての従業員はこの行動規範に従い、常に顧客とLGT銀行にとって最善かつ長期的な貢献ができるよう考え、行動しています。

LGT銀行の取り組むサステナブル投資

 LGT銀行のESGおよびサステナブル投資は、「社会に対してよいことをする」あるいは「会社の業績を上げる」かのどちらかを選択するのではなく、環境、社会的要因を考慮し投資プロセスに組み込むことで、運用成果を向上させる投資手法です。リヒテンシュタイン公爵家の価値観に基づく超長期的な運用方針のもと、LGT銀行が投資した資金が持続可能な社会の構築に活用されることで、リターンと社会課題の双方が改善されます。

 LGT銀行はリヒテンシュタイン公爵家の資産運用に「Princely Portfolio」というポートフォリオを用いています。このPrincely Portfolioは、LGT銀行のプライベートバンキング事業にも提供されます。LGT銀行によればPrincely Portfolioは、1999年から2021年に至るまで、USドルベースの5年間ローリングリターンの計算で、一度も元本割れが生じていないという運用実績があるそうです。

 ローリングリターンとは長期投資の効果を見る指標の1つで、一定の期間、例えば5年間運用するならどの時点から始めたかで差が出るかどうかを見るものです。LGT銀行は5年間で考えた場合、どの時点から運用を開始しても、USドルベースでは元本を割り込んでいない持続可能なポートフォリオを世界中の富裕層に提供しているのです。

まとめ

 LGT銀行はリヒテンシュタイン公爵家のファミリーオフィスで、世界の富裕層にプライベートバンキングを提供しています。ファミリーオフィスはプライベートバンキングの中でも特に超長期の信頼関係に基づくサービスで、LGT銀行は顧客の利益に反することは行いません。

 LGT銀行のプライベートバンキングの利用者は、リヒテンシュタイン公爵家の投資基準によるポートフォリオ「Princely Portfolio」による投資に共同で取り組むことができます。その投資基準は長年にわたりリヒテンシュタイン公爵家が重視してきた長期的思考によるもので、現在ではサステナブル投資へと発展しているものです。

■企業概要
会社名:LGT銀行(LGTリヒテンシュタイン銀行)
代表者名:フィリップ フォン・ウント・ツー・リヒテンシュタイン公子 (会長)
設立:1920年11月22日
日本語版コーポレートサイト:https://www.lgt.com/asia/jp/sustainability/
創業:1920年11月22日
従業員数:約4,100人

日本法人:LGTウェルスマネジメント信託株式会社
ウエブサイト:https://www.lgt.com/asia/jp/
日本法人所在地:〒105-0001東京都港区虎ノ門2丁目10-4

※本稿はPR記事です。