フィッシャーズ、東海オンエア、コムドット…人気YouTuberに共通点

 チャンネル登録者数739万人を超える人気YouTuberグループ「フィッシャーズ」が5月31日、地元の東京・葛飾区の観光大使任命式に出席した。彼らに限らず、浮き沈みの激しいYouTube界で高い人気を維持しているグループには「地元愛」というキーワードが共通してあるようだ。

 フィッシャーズは、葛飾区内の中学校の同級生で2010年に結成。これまで「地元で100万円使って豪遊してみた」「地元の大型ショッピングモールで本気の鬼ごっこ対決」などといった動画を通して、葛飾の魅力を発信してきた。

 2019年には葛飾で「YouTuber初」となる一日警察署長を務めたこともあり、今回はそうした功績が認められて「かつしか観光大使」に任命された。葛飾といえば中高年層におなじみの「フーテンの寅さん」という偉大なキャラクターがいるが、若者層からの人気や発信力が高いフィッシャーズにもっと地元を盛り上げてもらいたいという狙いがあるようだ。

 観光大使就任に際し、リーダーのシルクロードは「僕たちフィッシャーズのメンバーは子どもの頃から葛飾区で育ち、地域に支えられて大人になりました。観光大使として、もっと葛飾の街のよさ、人のよさを動画を通じて伝えて、葛飾区に恩返しできればと思っています」などとコメントを寄せた。

東海オンエアやコムドットも「地元」にこだわり

 YouTube界では、フィッシャーズと双璧をなす人気グループの「東海オンエア」も地元愛が強いことで知られる。

東海オンエアは、その名のとおり東海地方の愛知県岡崎市を拠点とし、メンバーたちは「どんなに売れても東京へは出ない」と口をそろえている。その地元愛の強さによって2016年から「岡崎観光伝道師」に任命され、市役所や主要駅などで放映されるPR動画も手がけている。

 岡崎市は徳川家康の生誕地として知られ、来年のNHK大河ドラマを見据えて「家康のルーツ」としてアピールを開始しているが、市民からは「それより岡崎は東海オンエアのイメージのほうが強いのでは」という声が上がるほど人気だ。

 若手グループでは、チャンネル登録者数340万人超を誇る「コムドット」の地元愛が強いことで有名だ。

 西東京市を拠点とするコムドットは、2018年に幼なじみ5人で「地元ノリを全国へ」をスローガンに結成。少しやんちゃなところがありながらも地元と仲間を愛する“マイルドヤンキー”的なノリが若者層に受け、2021年に登録者数を急増させた。

 昨年12月に発売した写真集が累計発行部数32万部(男性写真集の歴代1位)を突破し、5月から初のテレビCMが放送されるなどネットの枠を超えた人気者となったが、彼らの根底には現在も変わらずに「地元愛」「地元ノリ」がある。

 YouTuberとして高い人気を得るためには、全国に目を向けなければいけないように思いがちだが、生まれ育った地元を愛しているほうが好感を持たれやすいのかもしれない。今後、ブレイクを狙うYouTuberたちにとっても「地元愛」は重要な要素のひとつとなりそうだ。