「多目的トイレ不倫」で芸能活動を自粛していたアンジャッシュの渡部建が、2月15日、千葉テレビの『白黒アンジャッシュ』で1年8カ月ぶりに活動を再開した。「見ていて痛々しい」「重すぎる」などの声も上がっているが、個人的には深く印象に残った。
冒頭で児嶋一哉がお詫びをし、続けて渡部がスタジオに登場。終始頭を下げ続ける渡部に、これまでのような偉そうな雰囲気は微塵もない。予定調和の雰囲気を感じなかったのは、おそらくアンジャッシュの2人が打ち合わせなしで本番を撮ったからではないだろうか。見ていて、そんな気にさせられた。
“手下”だった児嶋からのダメ出し連発
「渡部さんは、一連のスキャンダルやバッシングで、これまでの芸能界にはなかったポジションに位置しているといえます。渡部復帰のニュースは、あちこちのサイトやテレビ番組で取り上げられましたよね。つまり、それだけ注目度が高いんです」(芸能ライター)
なぜ、そこまで注目度が高いのだろうか。
「偉そうにしてきた男のこれ以上ない転落ぶりに、世間はある種の快感を得ているわけです。例えは悪いですが、嫌いだった学級委員長が大ミスを犯してクラスメイトからつまはじきにされている、といったような感じでしょうか。一言で言えば、『ざまーみろ』という感情ですね」(同)
コロナ禍で仕事が減った、人生がうまくいかない……。そんな人たちが、渡部の凋落ぶりに溜飲を下げているというのだ。芸能界でのし上がり、美人女優を妻にした成功者が、以前は手下的存在だった児嶋にダメ出しを連発されて、頭を下げまくる。
「そんな現状を、多くの人は“お前の偉そうな態度が招いたツケだ”と思っているわけです。過剰ともいえるバッシングを問題視する声も一部でありましたが、いわば渡部さんはコロナ禍で鬱屈する社会の恰好の標的となりました」(同)
重罪を犯したわけではないが、妻を裏切り、女性を多目的トイレに呼び出した挙げ句、1万円で事を済ませた。これに対しては、ビートたけしが「芸人はケチじゃダメ」と苦言を呈したほどだ。あまりに自己中心的な振る舞いが露呈した末に、2020年12月には「芸のなさ」が垣間見えるしどろもどろの記者会見で、逆に復帰が遠のいた。
今回、ようやく芸能界復帰を果たしたとはいえ、あまりのイメージダウンで以前のような活躍は無理だろう。
「忙しい児嶋と暇な渡部」で立場が逆転
それでも、と前出の芸能ライターは続ける。
「アンジャッシュのすれ違いコントだけは天下一品です。テレビで以前のような活躍が難しいのであれば、お互いのYouTubeチャンネルで“新たなすれ違いコント”をやっていくのはひとつの手だと思います。これなら、テレビでの活動の障壁となるスポンサーの理解も不要です。最初はこれまでのネタをアレンジして、視聴者が増えたら『不倫』や『トイレ』をネタにする。これがうまくいくか否かのカギは“渡部さんのキャラ変”です。自らの失態をネタにして、新たなアンジャッシュを作っていくのが一番だと思います」(同)
ただし、この方向性についても一つだけ懸念があるという。
「果たして、児嶋さんの協力をどれほど得られるか。というのも、渡部さんのスキャンダル後、児嶋さんの人気はうなぎのぼりとなり、2人の関係性は以前と真逆になりました。わかりやすく言えば、忙しい児嶋さんと暇な渡部さんです。そういう状況で、スケジュールの合間を縫って渡部さんのために新たなコントを作っていくというのは、児嶋さんにとっては損かもしれません」(同)
アンジャッシュのコントは絶品である。以前のような立ち位置は無理としても、ネタを練りに練ってYouTubeに上げる。そして、渡部がキャラを変えて突っ込まれやすくなれば……。アンジャッシュ復活のカギはここにある。
(文=井山良介/フリーライター)