日曜朝の情報番組『サンデーモーニング』(TBS系)内での津波警報・注意報をめぐる報道で、MCの関口宏が放った発言が批判を呼び、降板を求める声も続出する事態に発展している。
15日に発生した太平洋のトンガ諸島での大規模な海底火山噴火を受けて、気象庁は16日未明、日本の広い範囲で津波警報・注意報を発令。同日朝のテレビ各局の情報番組はこぞって関連の最新情報を提供し、朝8時から放送された『サンモニ』でも画面上に常時、日本地図で警報と注意報が発令されている地域を表示していた。
問題のシーンは新型コロナウイルス感染拡大を取り上げるコーナーで起きた。掲示されたパネルと画面右上に表示されていた日本地図が重なり、関口は次のように発言したのだ。
「画面がどうしても、津波の警報を出すために日本地図をあそこへ出さなきゃならないんでしょうか」
「ちょっとこれは見にくいかもしれませんが、今日はちょっとお許しください」
さらに今回の津波警報・注意報についても、
「なんだかよくわかりません、今回のこと。気象庁ですら、今回のことがまだはっきりわかっていないっていう、非常に珍しいことが起こっているわけだね」
とコメント。一連の発言に対し、Twitter上では次のように批判の声が続出している。
<今までの震災で津波の被害にあった人たちに失礼だ。TBSも視聴率いいからと守らず、打ち切りするべき>(原文ママ、以下同)
<いちおう報道番組なのに津波の情報が邪魔とか、言ったらアカンことを言ったらダメ>
<悪意がない発言だから余計質が悪い>
<何が日本の視聴者にとって重要な事か判断できず、自己中>
<事の重大性がわかっていない>
<自分の番組の画面が見ずらくなる地図なんか邪魔だという論理ですね。公共の電波に出るのは、ご遠慮頂きたいです>
<TBS上層部の方々、真剣に関口宏に降板を要請して下さい>
<TBSはそろそろサンモニ自体を打ち切りにした方が良いと思う>
「できたから、何なんだ?」
関口といえば、過去にも『サンモニ』内での発言が波紋を呼ぶことが少なくなかった。
・2017年8月
東京ヤクルトスワローズの小川泰弘投手がノーヒットノーランを達成した件について、コメンテーターの張本勲氏が「『ノーラン』というのはアメリカのノーラン・ライアンの名前を取って『ノーヒットノーラン』と名前付けてるんですよ」とコメントし、関口は「らしいですねぇ」と同調。事実誤認を指摘する声が相次いだ。
・17年12月
張本氏の発言中に関口が「ちょっと待ってください、この話からいってください」と遮り、張本氏が「そっちの話は、あとにしてくださいよ」と抵抗。それでも関口が「いやいやいや」と進めようとし、張本氏が「用意してあるんですから」と反論し、コメンテーターの話を途中で遮り、さらに口論におよんだとの意見も。
・20年4月
コロナの院内感染を取り上げたコーナーで、
「医療従事者の方たちの今の苦労は本当に大変なものだろうと思うけれど、どうして専門家なのにうつってしまうんだ? っていう疑問は拭えないよね」
と発言。ゲスト出演していた感染症学が専門の白鴎大学教授・岡田晴恵氏の黙り込む様子が映し出された。
・21年5月
プロ野球、千葉ロッテマリーンズ投手で大物ルーキーの佐々木朗希が、入団2年目でプロ初登板したニュースで、
「(デビューが)遅いな、もっと早く活躍しろよとこう思うんです」
と発言。
・21年9月放送回
イタリア人パイロットが高速道路のトンネル内の小型飛行機による飛行としては世界最長記録を記録したニュースについて、
「できたから、何なんだ?」
とコメント。
『サンモニ』は長寿番組かつ高視聴率番組
テレビ局関係者はいう。
「意外に思われるかもしれないが、放送開始から30年以上続く『サンデーモーニング』は今でも平均世帯視聴率14%以上をコンスタントに稼ぐ人気番組。局内でも、よほどの理由がない限り打ち切りという判断はないだろう。
また、関口宏も『サンモニ』に加え、TBSの人気番組だった『クイズ100人に聞きました』や『東京フレンドパーク』の司会を長年務めてきた、局にとって功労者。たまに失言をするからといって簡単に降板させることはできない。
『サンモニ』には10年以上にもわたり見続けている根強い固定ファンがついており、終了させて新番組を始めたり、番組を継続させて司会を交代させれば、今より視聴率が下がるのは目に見えているので、そうした判断は難しい」
一方、こんな意見も。
「コロナ感染が本格化して東京都が不要不急の外出の自粛を呼びかけていた20年3月の放送回で、これまでメディアでもタブー視されていたパチンコ店の営業問題について関口が突然触れ、『ちょっと細かい話ですけど、パチンコはいいんですか? あれ』とコメントし、議論に風穴を開けた。こうした関口の忖度なしの無遠慮な発言が良いほうに転がることもあり、それが視聴者に支持される大きな要因になっている。
今回の津波警報をめぐる発言も、視聴者への配慮として“パネルを出すときぐらい、それと重ならないように一時的に地図を隠せないのか?”という意味合いで言った可能性もある。ただ、“津波の警報を出すために日本地図をあそこへ出さなきゃならないのか”という物言いは明らかに不適切であり、報道番組である以上は人命軽視という誹りは免れない。BPO(放送倫理・番組向上機構)の審議対象となってもおかしくない案件だ。
そもそも、いくら『サンモニ』を30年以上続けているとはいえ、俳優出身の関口は通常の局アナウンサーが受けるような基本的な教育を受けていないだろうし、災害報道や事件報道のイロハを知っているわけではないので、そうしたニュースでの立ち位置は難しい面はあるだろう」(別のテレビ局関係者)
果たして次回放送回で、本人の口から釈明などはなされるのだろうか。
(文=編集部)