日本沈没、期待外れの声続出のワケ…『真犯人フラグ』に絶賛&騒然、視聴率逆転も

 視聴者からの評価的には、意外な結果になっているようだ――。

 10日、今クールの連続テレビドラマ『日本沈没 -希望のひと-』(TBS系)と『真犯人フラグ』(日本テレビ系)の第1話が放送された。

『日本沈没』は小松左京のベストセラー小説が原作で、主演の小栗旬を筆頭に、松山ケンイチ、杏、香川照之、仲村トオル、國村準、石橋蓮司、杉本哲太、風間杜夫、吉田鋼太郎、比嘉愛未など超豪華キャストが揃えられ、監督は前クールの同枠で放送され最終回の平均世帯視聴率19.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)をマークした『TOKYO MER~走る緊急救命室~』を手掛けた平野俊一氏。

 第1話では、東山栄一首相(仲村)が推進するクリーンエネルギー計画「COMS(コムス)」によって“関東沈没”が起こると予言する地震学者・田所雄介(香川照之)が世間の注目を浴び、これに危機感を抱いた環境省の官僚・天海啓示(小栗)や経産省の常盤紘一(松山)は、省庁横断型の日本未来推進会議に田所と、東山首相の右腕でCOMSの学術的支柱である東大教授・世良徹(國村)を呼び、議論に白黒を付けることを狙う。その場で田所の主張は間違いであると結論付けられようとしていたまさにその時、田所が関東沈没の前兆として発生すると予言していた日之島の沈没が起こり、日本中が騒然とするところまでが放送された。

 視聴率は『TOKYO MER』の第1話を上回る15.8%を記録し、Twitter上でも

<テンポも引きも良く面白かった。原作読んだの大分前だが、今後のダイジェストを見る限りではポイントは押さえていそう。さりげない権力批判もあり。原作はSFと言う以上に、大きな事態受けて社会がどう動くのかシミュレートし、人がどう生きていくのかを描いた傑作だった。>(原文ママ、以下同)

<ドラマの割には規模が大きいのとキャストも豪華すぎて、映画を見てるような感じ?。とにかく毎週楽しみな作品になりました>

<天海の複雑な感情と共にこちらも乗せられていった感じ。野心家で強引だけれど憎めないところもあり、真実と向き合う覚悟もある。これが信じられるリーダーか!と思った。現実とリンクするところもあり、怖いんだけど。とにかく今後も楽しみ!>

<初回からすごいボリューム!壮大な展開に圧倒され引き込まれました>

<仕事に情熱が中々見出せない人や、熱く生きたい!そう思っている人に是非見てほしいドラマだなと感じました 次回もすごく楽しみです>

と評価する声が上がる一方、以下のように期待外れだという声もみられる。

<やっぱりなと残念な気持ち。現代のリアリティもわかるけど、最近のドラマの傾向である政治的なストーリーに重きを置きすぎて。幼い頃に見たドラマの恐怖感がまったく無い>

<まったくハマらなかった。ストーリーも。小栗旬、ウェンツ、中村アン、ホランも、主題歌も…。その他の芝居巧者たちが勿体ない。。。残念、脱落です>

<想像通りのシンゴジラ丸出し感。過剰な人間関係と背景を切捨てることでディザスタ描写と会話劇を加速させ視聴者を当事者にした庵野秀明が捨てた部分の詰め合わせ感。ゴジラ以前以後でこのジャンルは変わったと改めて実感した>

<登場キャラの設定がいかにも民放ドラマ的でわかりやすくて、したがって今後の話もなんとなく見えているので、まあ別にいいかな……という感じにもなりつつ。むしろ原作読む方がいいのかな>

<ややリアリティや設定の甘さが目立つかなぁ 環境に力を入れる善人がが総理大臣にまで上り詰めるかなぁ 地質学に関しても…?って部分が>

<半沢直樹演出はこの手のドラマに全く合わないから排していただきたい>

<芸人やらバラエティ色の強い人がチラホラ出てきて、全くシリアス感なかったから世界に入り込めず、、、あれだけ個性強いタレント揃えて見栄え重視の作品感になってるってことは、視聴者がドキドキハラハラドラマの世界に没頭する作品・・てとこは狙ってないのかな>

<「天気の子」ラスト、「キミセカ」みたいな途中、「シンゴジラ」っぽい途中って感じで中途半端な嫌な感じがする、、笑 というか、やりたいことシンゴジラやけど、やりきれる力量ある?>

『真犯人フラグ』、ネット上で考察が盛り上がり

 その一方で放送後から話題になっているのが、『日本沈没』放送終了直後からスタートした『真犯人フラグ』だ。

 2019年に放送され最終回の平均視聴率19.4%をマークしたミステリードラマ『あなたの番です』(日本テレビ系)と同じスタッフ陣で制作されるということで前評判が高かったが、第1話では西島秀俊演じる主人公の平凡な会社員・相良凌介の家族が突然失踪し、世間から相良が疑惑の目で見られる展開に。さらに相良のもとに長男の凍結された遺体が届けられるという衝撃のラストを受け、Twitter上では

<これクソ面白いドラマ確定>

<真犯人フラグのことばかり考えて授業に集中できない…>

<考えすぎて寝られない>

<展開ほんとに急だし怖すぎ 犯人誰ですか!>

といった声が溢れ、早くも真犯人が誰なのかをめぐって考察合戦が繰り広げられている。

 視聴率は8.4%と『日本沈没』を下回ったが、テレビ局関係者は語る。

「『日本沈没』はやはり前半がかなり“間延び”している感が強かったのと、リアリティーの薄さが“期待外れ”という評価を招いてしまった原因でしょう。たとえば閣議前の様子と見られる大臣たちがお菓子を手に宴会かのように騒ぐシーンや、日本未来推進会議の官僚たちが水筒の飲み物をすすりながらダラけた発言をしたり、明確な根拠もなく寄ってたかって田所の主張を否定して大声で糾弾したりと、誰が見ても“さすがにこれはないだろう”と感じる場面が目立った。日本沈没という天変地異をめぐる政治的リアリティーを描くドラマだけに、こうした粗が視聴者を白けさてしまったのではないか。

 Twitter上でも指摘されているように映画『シン・ゴジラ』を意識しているとみられる演出も散見されたが、『シン・ゴジラ』ではリアリティーを出すために、実際に生の官僚の会議を録音して出演キャストたちに聞かせたといわれるほどの徹底ぶりだった。早いテンポと圧倒的な凝縮感で2時間があっという間に終わり、“間延び”など皆無で、そうした部分が『日本沈没』が及ばない点ではないか」

 また、別のテレビ局関係者は語る。

「恐らく1話あたりの制作費は『真犯人フラグ』は『日本沈没』の数分の1、下手すると10分の1くらいではないか。その『真犯人フラグ』が今後ぐんぐん視聴率を伸ばし『日本沈没』を逆転するようなことがあれば、それこそ快挙。『あなたの番です』も放送開始当初は視聴率が低迷していたが、中高生などの間でじわじわと口コミで話題になり視聴率が伸びた経緯もあり、その可能性は十分にあると思う」

 いずれにしても今クールの話題作である両ドラマ、今後の視聴率争いも気になるところである。

(文=編集部)