日テレ・TBS・テレ東が同時間帯で起用…バラエティで日向坂46争奪戦が過熱のワケ

 今、日向坂46をめぐって各局で熾烈な争奪戦が繰り広げられている。たとえば木曜夜7時台の『THE突破ファイル』(日本テレビ系)、『プレバト!!』(TBS系)、『超かわいい映像連発!どうぶつピース!!』(テレビ東京系)という同時間帯の3番組が、争うように彼女たちを起用しているのだ。

「モーニング娘。やAKB48など、これまでもブレイクしたアイドルグループのメンバーがゴールデン帯の番組にブッキングされることはありましたが、ここまで競うようにオファーが相次ぐケースは極めて異例のことです」(テレビ局関係者)

 もちろん、個人での指名も多い。齊藤京子がヒコロヒーと共演する20分のバラエティ番組『キョコロヒー』(テレビ朝日系)は、この10月7日(6日深夜)から2時間早い24時台に昇格、しかも30分に拡大する。ちなみに10月2日には、テレビ朝日の深夜14番組の中から一番おもしろい番組を決める「バラバラ大選挙」で視聴者投票1位を獲得した記念に、23時から1時間SPを放送する。

 また、キャプテン・佐々木久美は、同じく10月から千原ジュニアとともにトークプログラム『2分59秒』(テレビ朝日・Abema)を担当する。これは9月29日で終了した、佐々木が東野幸治と組んでいた『みえる』の枠でオンエアされるものだ。松田好花は、10月から『日向坂46松田好花の日向坂高校放送部』(ニッポン放送)でラジオ番組のパーソナリティに初挑戦する。

 ほかにも丹生明里、渡邉美穂、松田は交代制で、オリエンタルラジオ・藤森慎吾とeスポーツリーグの新番組『X-MOMENT Presents CHOTeN ~今週、誰を予想する?~』(テレビ東京系)にレギュラー出演する。もちろん、グループの冠番組『日向坂で会いましょう』(テレビ東京系/略称:ひなあい)、『ひなちょい Season2』(ひかりTVチャンネル)も好調だ。

日向坂がテレビ界を席巻する理由

 こうして、徐々にテレビの真ん中に来つつある日向坂。『ひなあい』司会のオードリーをはじめ、有吉弘行、ロンドンブーツ1号2号・田村淳、宮川一朗太、また現在は『そこ曲がったら、櫻坂?』(テレビ東京系)のMCである土田晃之、ハライチ・澤部佑も、かつては『欅って、書けない?』(テレビ東京系)で彼女たちの体当たり精神を感じ入ってきた。

 いったい、なぜそこまで彼女たちは“求められる”のだろうか?

「まず、各局が若者層の取り込みを急いでいることが挙げられます。ドラスティックにとらえれば、若者の視聴者をテレビにつなぎとめるための人材とも言い換えられますが、いずれにしても、彼女たちを使えばそれだけ大きな反響があることは確かです。

 さらに“名は体を表す”というように、日向坂のハッピーオーラが受け入れられているのだと思います。もちろん別のグループ名でも十分に活躍できたメンバーですが、考えてみれば、齊藤京子、加藤史帆、上村ひなのなど、個性的な面子が多い中、『日向坂』というグループ名がうまく包んでくれている気がします。

 もちろん、その上村や佐々木久美、松田好花など、アイドルとバラエティで求められる役割とのギャップに悩むメンバーもいるとは思いますが、現在のテレビ界に欠かせないグループであることには変わりありません。

 ただ、変に合わせて順応していくというよりは、少し居心地の悪さがあるぐらいのほうが、テレビをつくっている人間としては逆に起用したくなるものです。みちょぱや若槻千夏といった“ド”バラエティのタレントは、ほかにもいますからね。アイドルとバラエティタレントの狭間でもがく姿こそが、応援したくなる要因ではないでしょうか」(同)

 では、日向坂のメンバーたちはどこで“覚醒”したのだろうか?

「やはり、そもそもの始まりが欅坂46(昨年10月に櫻坂46に改名)のアンダーグループ『けやき坂46』だったことが大きいでしょう。当時のオーディション要綱には『けやき坂は欅坂46のアンダーグループ』と明記されていました。当初、アンダーが何を意味するのか知らないメンバーもいたようですが、要は2軍ですよね。

 乃木坂46が『AKB48の公式ライバル』という“比べられるアイドル”から出発したように、彼女たちも『漢字さん』と『ひらがなけやき』と比較される戦略で名を売っていった。しかも、当初は長濱ねるが欅坂と兼任していました。そこに入ってきたほかのメンバーは、彼女への畏敬の念とともに、自分たちの存在意義に大いに悩んだそうです。しかし、長濱の兼任が解かれて欅坂専任となり、のちに日向坂46というグループ名をもらったことでカラーが鮮明化し、よりキャラを出せるようになったのでしょう」(同)

 かつて『全力!欅坂46バラエティーKEYABINGO!3』(日本テレビ系)では、欅坂とけやき坂がSNS上の視聴者のコメントの多さを競う企画が行われていたが、今思えば残酷なコーナーだった気もする。そんな“微妙な関係性”について、潮紗理菜はグループが日向坂46に改名した半年後、こう語っている。

「いままでは漢字さん(欅坂46)がメインで、けやき坂は“おまけ”みたいな存在なんじゃないかと心配していたこともあった」(「EX大衆」2019 年8月号)

乃木坂や櫻坂にはない魅力とは

 そんな日向坂は、ほかの坂道グループと何が違うのだろうか?

「大きな違いは、誰がバッターボックスに立っても結果を残してくれるところではないでしょうか。もちろん、ほかのタレントが話している中をいきなり割って入るようなことはできないときもありますが、そうした振る舞いを過度に要求するのは酷。ほかには、団結力からくる全員野球というか、全員選抜の面が乃木坂や櫻坂よりも強いことが挙げられます。つまり、グループ全体で盛り上げてくれるところです。6thシングル『ってか』のジャケット写真のテーマは『日向坂46の不思議な文化祭』とのことですが、いわば女子高生たちによる『終わらない文化祭』を見ているような感覚です」(同)

 しかし、絶好調の日向坂にも死角がないわけではないという。

「現在のメンバーは三期生までで22人。今後、追加募集することもあるでしょう。ただ、これはグループの宿命ですが、どうしても一期生のイメージが強くなる。しかも、日向坂の場合はクセの強いメンバーばかりですからね。現在中核を担うメンバーが卒業していったとき、どう次世代にバトンを渡し、日向坂のブランドイメージを育てていくかが大事になってきます」(同)

 目下、アリーナツアー「全国おひさま化計画 2021」公演中の日向坂。次の目標は、新型コロナで昨年の開催が見送りになってしまった東京ドームライブだ。感染状況次第では今年の年末開催の期待も高まる中、実現すれば、さらに人気に弾みがつくことだろう。「おひさま化計画」が着々と進みつつある日向坂の、さらなる活躍が楽しみだ。

(文=編集部)