18日、雨中の中京競馬場で行われた4R・2歳新馬(ダート1800m)は、ドゥラメンテ産駒のアスクドゥラメンテが快勝。鞍上の福永祐一騎手は、この勝利で12年連続となるJRA年間100勝を達成した。
「良い勝ち方ができました。キックバックも問題なかったですし、追ってからもしっかりしていました。調教よりも実戦にいって良かったですし、これからもっと良くなると思います」
2着馬に2馬身半差をつける会心の勝利を振り返り、福永騎手はそうコメントを残した。スポーツ各紙も「福永騎手年間100勝目」の一報を次々と報道……。
ところがネット上で話題をかっさらったのは敗れた2着馬の方だった。
その馬の名前はナオミニデレデレヤ(牝2歳、栗東・杉山佳明厩舎)。12頭立て9番人気という伏兵だったが、直線はいったん先頭に立つ見せ場十分の内容で2着を確保した。
勝ち馬以上に注目を集めた理由は、レース実況を担当したラジオNIKKEIの山本直アナが発した“関西弁”だ。
「なおみに、デレデレや~」
ナオミニデレデレヤが見せ場たっぷりの2着に入ったこともあって、レース中は山本アナの口から何度も「なおみに、デレデレや」という言葉が……無論、馬名を実況しているのだが、気を遣ったのか、馬名を呼ぶ度に特別に関西弁のイントネーションを用いたため、聞いている側には「なおみに、デレデレや」と言っているように聞こえるのだ。
これにはTwitterなどでたくさんの反響があったようで『競馬予想TV!』(フジテレビONE)でもおなじみのパソコン競馬ライター、市丸博司氏も「山本直アナの『ナオミニデレデレヤ』の発音、すげーす」とツイートするなど、まさかの関西訛りにほっこりしたファンが次々と反応。
数分後にはTwitterのトレンドで「ナオミニデレデレヤ」が1位にランクインしていた。
当の山本アナはレース直後、自身のTwitterに「非ネイティブの弱み。」と投稿。関東の神奈川県出身だけに100点というわけにはいかなかったようだが、これを見たファンからは「日本競馬史に残る名実況」、「これぞプロフェッショナルの仕事!」など好意的な意見が目立った。
「一方で、『実況はお遊びじゃない』、『ナオミニのイントネーションがちょっと違うよね』といったネガティブな反応も少なからずあったようですが、おかげでナオミニデレデレヤが注目されることになりましたし、面白い試みだったことは間違いないでしょうね。
ちなみにオーナーの塩澤正樹氏は滋賀県の方なので、関西訛りのイントネーションに悪い気はしていないと思いますよ。どちらにしても、ナオミニデレデレヤが次のレースに出走した際の実況アナはプレッシャーを感じるでしょうね(笑)」(競馬誌ライター)
珍しい馬名の由来は、冠名の「ナオミ」と「デレデレや」の組み合わせで、父エスケンデレヤから連想したものだという。
今後も注目を浴びる存在となったナオミニデレデレヤ。次走はそのパフォーマンスで話題をかっさらえるか。
(文=中川大河)
<著者プロフィール>
競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。