JRA現場サイドの「造反行為」は危機意識の欠如から!? 丸山元気、江田照男は無事復帰も……、関係者が漏らした不満の声

 先日報じられたJRA騎手初となる丸山元気騎手のコロナ感染。これを受けて、同騎手を除く57人にPCR検査が実施された結果、江田照男騎手の感染が判明した。

 隔離期間を終えた両名とも元気な姿を見せ、今週からレースに復帰する予定とのこと。2名の感染者が出たとはいえ、大きな拡大とならずに済んだのは何よりだった。

 だが、最近では助手や厩務員、新聞記者など、関係者への蔓延が広まっていることも事実だ。

「毎日のように広報から『トレセン関係者が感染しました。隔離期間を設けて、適切に対応していますので競馬開催に影響はありません』なんて発表がありますが、何の意味があるのか分からなくてなってきました。

もっと詳細な情報を示すなり、どういった対応を取るのかをはっきり明記してもらわないと、『それだけ?』という印象もあります。誰が感染したとか、調教時間を何時にするとか、いつまでそういった措置を続けるのかとか、もう少し具体的な内容が欲しいですね」(競馬記者)

 現場サイドでも限られた情報に留まるため、不安ばかりが募るという声も出始めているらしい。

 その一方で、傾向的に美浦よりも栗東の感染者の方が多いという。記者の話によると、札幌の最終週では、看過できないニュースがあったようだ。

「関西の某トップトレーナーの助手たちが、新聞記者など6人程で夜中まで飲食を共にしてコロナに感染したそうですよ。北海道では夜20時が門限でしたが、日を跨ぐ寸前の24時近くに帰ってきたみたい。

ルールを守っていて感染するのは仕方のない事ですが、今回の件は時間も人数も守らない造反ともいえる行為。どういった処罰が下されるのかは分かりませんが、ただでさえ、こういった状況下。個人名は出しませんが、非常識と受け取られても仕方ありませんね」(同)

 記者の口から厳しい言葉が出たのも無理はない。

 最近は騎手や厩務員、新聞記者にも感染者が続出したこともあり、距離を置く調教師や助手が増えている。一部の人間の取った行動とはいえ、これでは世間的に同じ目で見られてしまうと、前述の記者も不満を漏らしていた。

 確かに極論を言えば、軽率な行動が原因で感染者が急増すると、競馬の開催自体が危ぶまれる事にもなりかねない。

 最悪の事態ともなれば、競馬に携わる新聞会社、調教師や厩舎スタッフなど多くの人の生活に多大な影響を残してしまう。そのくらいの危機意識を持って行動してもらいたいということだろう。

 この話も騎手会の方には、まだ伝わっていないようだが、危機意識の高い騎手の耳に入れば、インタビューなどで降りて来ないように忠告されるなど、厳しい注文をされることもあるのではないかと心配していた。

 まだまだ猛威を奮っているコロナ禍。一刻も早く収束し、かつてのような通常開催に戻ることを願いたいものである。そのためにも、関係者は感染拡大防止について、今以上にしっかりとした危機意識が求められることになるのではないか。

(文=高城陽)

<著者プロフィール>
 大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。