『おかえりモネ』テレビ局のチャラい記者を演じる玉置玲央は次代の名バイプレーヤー?

 車いすマラソンの選手の鮫島祐希(菅原小春)のサポートメンバーになった永浦百音(清原果耶)は、選考会に向けて鮫島を支える毎日を送る中、医師の菅波光太朗(坂口健太郎)との距離を縮めていった。ほんのり恋模様も見せた8月9日(月)~13日(金)のNHK連続テレビ小説『おかえりモネ』を振り返ろう。

百音たちのサポートで鮫島が強化指定選手に

 鮫島の弱点は暑さに弱いこと。体質改善とレース中の遮熱改善に着手するため、朝岡覚(西島秀俊)は医師の中村信弘(平山祐介)に協力を求めた。後日、練習場を訪れたのは菅波だった。

 百音と菅波は2人で鮫島のサポートをする中、帰りに相合い傘をするほど距離が近づいていく。しかし、それ以上の進展はなく、百音の親友・野村明日美(恒松祐里)をヤキモキさせた。

―――

 さまざまな分析結果から、鮫島は心部体温が上がりやすいため、暑さでパフォーマンスが落ちてしまうことがわかった。百音と菅波が心部体温の上昇を抑える方法を考えているときに、菅波が“アイスクリーム頭痛”になってしまい、百音はレース中のスポーツドリンクをシャーベット状に変更する方法を思いつく。実際に試してみると、気温が高くても鮫島のタイムが落ちることはなくなった。

 選考会が近づく中、鮫島は強化指定選手に選ばれるための標準タイム55分20秒を切れなくなっていた。精神的に追い詰められ、走っていてもおもしろくない、向かい風の中を切り裂いてゴールするのが忘れられない、と弱音を吐いた。

 百音はもう一度過去のデータを分析し、選考会では予定通りラップタイム重視の走りをして、思うようにタイムが伸びなければ本来の走り方で勝負してもいいのではないか、と話した。すると、鮫島は「感覚で勝負できなくなったからデータで勝とうとしてるんだ」と激怒。冷静さを取り戻すと「自分のために自分で選んだ方法で勝つ」と言い残して去って行った。

 その様子を陰から見ていた菅波は、「鮫島が自分の意思を譲らない人でよかったと思う」と百音を慰めた。

―――

 後日、百音は鮫島を怒らせてしまったことをメンバーに報告した。朝岡は「選手を迷わせるようなことを言ってはいけない、確実な情報を提供するべきだ」と叱咤するが、「地球が動いている限り、絶対はない。状況が変われば、即座にそれに合わせた案に移行する必要がある」と続け、鮫島の性格に合ったプランBを立てることになった。

 その後、鮫島を含めたチーム全員で、選考会当日の気象予報とプランBを話し合った。

―――

 選考会当日。百音は会場で気象を計測しながら鮫島のサポートに当たるが、徐々にラップタイムが落ちていき、会社で分析に当たるメンバーの間に重たい空気が流れた。

 しかし、天候が変わり、予測通り強風が吹いたため、鮫島はラップタイムを意識する走りから逆風の中を突っ切るスタイルに切り替え、55分6秒でゴールした。

 帰社後、鮫島は強化指定選手に選ばれたことを報告。そして、百音を信じて「はじめからプランBでいくと決めていた」と告白した。

―――

 登米から戻ってきた菅波に選考会の結果を伝えた百音は、過去に何があったのかについても聞いてみた。すると、菅波は研修後に初めて担当した患者のことを話し出した。それは肺の病気を患うホルン演奏者で、患者は菅波が提案する治療法に賛同したが、病気が進行していたため、結果的にプロに復帰することは叶わなかった。

 後日、患者は治療法に迷っていたが、菅波を信頼していたため手術に踏み切ったことを知った。つらそうに過去を語る菅波を、百音は優しく慰めた。

チャラい記者・沢渡を演じるのは?

 今週は、スポーツ気象への思いが高まった朝岡がついに『あさキラッ』降板を申し出て、百音や神野マリアンナ莉子(今田美桜)たちだけでなく、テレビ局側の人間も巻き込む大事件となる。

 今のところ百音たちとのからみは少ないが、個性的なキャラクターで頭から離れないのが、テレビ局の気象庁担当記者・沢渡公平玉置玲央)だ。言動がチャラい半面、仕事はキッチリと行う、不思議な人物だ。

 そんな沢渡を演じるのは、俳優で演出家の玉置玲央。2005年から舞台を中心に活動する傍ら、テレビドラマにも出演している。最近では、『恋する母たち』(TBS系)で仲里依紗が演じる蒲原まりの夫・蒲原繁樹役を務めた。妻に隠れて不倫をする弁護士役で、不倫相手の復讐で失脚。天から地に落ちて行くエリート役を見事に演じきった。

 また、NHKの土曜ドラマ『ひきこもり先生』にも出演しており、大人のひきこもり・依田浩二を演じた。軽くて飄々としている沢渡とは正反対の役柄で、玉置の演技の幅がうかがえる。

 朝岡がいなくなって神野と百音が中継コーナーを担当することになり、必然的に沢渡とのからみも多くなるはず。今後、間違いなく名バイプレーヤーの一人となるであろう玉置の演技を楽しもう。

(文=安倍川モチ子/フリーライター)