22日、札幌競馬場では“真夏のスーパーG2”と呼ばれる札幌記念(G2)が行われる。G1に匹敵するメンバーがそろうことも多く、今年は4頭のG1ウイナーが出走を予定している。
中でも最も注目されるのはG1・2勝馬のソダシ(牝3歳、栗東・須貝尚介厩舎)だろう。
昨年7月に函館でデビュー戦勝利を飾ると、無傷の5連勝で桜花賞(G1)を制覇。そのうち2戦目の札幌2歳S(G3)と桜花賞はレコード勝ちだった。
無敗で牝馬2冠を狙った5月のオークス(G1)。それまで3倍を切ることがなかった単勝オッズは、なんと1.9倍。血統的に距離不安を抱えながらも、多くのファンはソダシの勝利を確信していた。
しかし好スタートを切ったソダシと鞍上の吉田隼人騎手に待ち受けていたのは、他陣営からの徹底マーク。特に厳しかったのは、最初のコーナーで外から被せ気味にソダシを交わしていったステラリアと川田将雅騎手だろう。鞍上が手綱を引く形になったソダシは力んでしまったのか、2コーナーにかけて折り合いを欠いてしまう。
「2-4-5-6」というコーナー通過順を見ても分かるとおり、ソダシがチグハグな競馬を強いられたのは明らか。それでも直線は一瞬伸びるかに見えたが、最後は失速し8着に敗れた。
オークス後は、6月に札幌記念への参戦プランが浮上。7月中旬に正式に参戦が決まると、同月22日に函館に入厩し、調整されてきた。デビューから2戦2勝と好走経験がある洋芝、かつオークスから2ハロンの距離短縮はソダシにとって大きなプラスとなるだろう。
クロフネ産駒が2000m以上の平地重賞レースを勝利していない事実は重くのしかかるが、今後の路線を占う意味でも重要な一戦となりそうだ。
そのソダシに立ちはだかる相手筆頭が同じくG1を2勝しているラヴズオンリーユー(牝5歳、栗東・矢作芳人厩舎)だ。
2年前のオークスをデビュー4連勝で制したが、その後は2年近く勝つことができず。復活を果たしたのは今年2月の京都記念(G2)だった。
有馬記念(G1)10着からの巻き返しを図ったラヴズオンリーユー。中団追走から、上がり最速の末脚を繰り出し、直線粘る僚馬のステイフーリッシュを差し切った。
その後は自身初の海外遠征にも挑戦。3月のドバイシーマクラシック(G1)ではミシュリフ、クロノジェネシスと激しい追い比べを演じるも、「クビ+クビ」差の3着に惜敗した。
4月には香港のクイーンエリザベス2世C(G1)に出走。出走馬7頭中4頭が日本馬というレースで3番人気に支持された。道中はちょうど中団の4番手を追走。4角手前までじっくり脚をため、鞍上のC.ホー騎手がゴーサインを送ると、これに鋭く反応。最後はグローリーヴェイズとデアリングタクトを力でねじ伏せた。
管理する矢作調教師は「ドバイからは1頭となり調整が難しい中、たくましく成長してくれた」と愛馬の成長曲線に目を細めた。グランアレグリア、クロノジェネシスなど最強世代と呼び声が高い5歳牝馬を代表する1頭のラヴズオンリーユー。52kgのソダシに対し55kgを背負うが、そんな斤量差を差し引いても負けるわけにはいかない。
実績面ではG1ウイナーの2頭に劣るが、4歳牝馬のウインキートス(牝4歳、美浦・宗像義忠厩舎)も力をつけている。
これまでの戦績は16戦して「5-5-3-3」。3角で大きな不利があり15着に敗れた2走前の日経賞(G2)以外は全て掲示板を確保している堅実派だ。
重賞2度目の出走となった前走・目黒記念(G2)は大逃げを打ったトップウイナーを離れた2番手から追走。直線半ばで抜け出すと、危なげなく押し切った。
昨夏には1勝クラスで2着、1着と札幌の洋芝をこなしているのは大きな強み。2強の一角崩しを狙う今回は、前走から一気にメンバーが強化。ウインキートスにとっては今後の試金石となりそうだ。
鞍上を務める丹内祐次騎手は、12日に札幌で行われた1週前追い切りにまたがり、感触を確かめた。滞在先の函館からわざわざ足を運んでの追い切りからも、その本気度がうかがえる。
2年前のこのレースを制したブラストワンピース(牡6歳、美浦・手塚貴久厩舎)。5歳春以降はスランプに陥っていたが、前走・鳴尾記念(G3)で3着に入り、復調気配が漂う。
この他には、1年10か月ぶりに2000m戦に臨むユーキャンスマイル(牡6歳、栗東・友道康夫厩舎)、七夕賞(G3)で待望の重賞初勝利を飾ったトーラスジェミニ(牡5歳、美浦・小桧山悟厩舎)、これが3年連続参戦となるペルシアンナイト(牡7歳、栗東・池江泰寿厩舎)などが上位をうかがう。
4頭のG1馬が出走する“スーパーG2”札幌記念は22日15時45分に発走予定だ。