JRA名実況「河内の夢か、ユタカの意地か、どっちだー!?」、G1ラスト実況から間もなく10年……フジテレビ・三宅正治アナに「復帰待望論」噴出!?

「13歳 真夏の大冒険!」

 これは今夏おこなわれた東京五輪のスケートボード女子ストリート決勝で飛び出したフレーズだ。声の主はフジテレビの倉田大誠アナウンサー。13歳・西矢椛選手がフィニッシュする場面でそう絶叫した。

 西矢選手が金メダルを獲得したことも相まって、SNSなどでは“名実況”として話題に。同時に倉田アナの存在にも注目が集まった。

 倉田アナといえば、『みんなのKEIBA』(フジテレビ系)内でレース実況を務め、競馬ファンの間でもよく知られている。G1初実況は2011年のフェブラリーSで、毎年コンスタントにG1レースで大役を担っている。

「個人的な意見ですが、倉田アナの実況は落ち着いたトーンで、非常に聞き取りやすく、ミスも少ないイメージです。ただ、『真夏の大冒険!』のような代表的なフレーズは競馬実況では記憶にありません。

先日、様々なネットニュース・記事を配信する『ねとらぼ』(運営:アイティメディア)で興味深いアンケート企画がありました。『スポーツ実況に向いていると思う男性アナウンサーは誰?』という内容で、幾つかのキー局から3人ずつ名前を挙げていました」(競馬誌ライター)

『ねとらぼ』がフジテレビから挙げたのは倉田アナ、青嶋達也アナ、そして佐野瑞樹アナの3人。青嶋アナはとにかく早口で知られる“名スプリンター”、佐野アナは16年1月から『みんなのKEIBA』でMCを務め、時折茶目っ気を見せる司会ぶりで知られる。

 しかし、『ねとらぼ』のアンケートで堂々1位に輝いたのは、30.7%という極めて高いシェアを獲得した三宅正治アナだった。

 現在は『めざましテレビ』の総合司会としてフジテレビの朝の顔を務める三宅アナだが、元々はスポーツ畑が主戦場。特に古い競馬ファンにとっては数々の名実況を生み出したアナウンサーとして評価は高い。

 代表的なのが2000年の日本ダービー(G1)のゴール前で飛び出したあのフレーズだろう。

「河内の夢か、ユタカの意地か、どっちだー!?」

 1番人気エアシャカールで2冠を狙った武豊騎手と、アグネスフライトで悲願のダービー制覇に挑んだ河内洋現調教師の兄弟弟子コンビ。その壮絶なたたき合いから飛び出した。それ以外にもジャパンC(G1)やオークス(G1)などで飛び出した名言は数えればきりがない。

 しかし、そんな三宅アナもG1実況は11年の有馬記念を最後に10年近く遠ざかっている。12年以降は倉田アナなど若手に活躍の場を譲る形となっている。

 現在58歳の三宅アナ。来年秋には60歳となり、定年を迎える。『ねとらぼ』記事に対するファンの声を幾つか拾うと、「競馬実況に戻ってほしい」や「どのスポーツ実況でも、本当に上手い」、さらには「(定年退職後は)フリーとしてスポーツアナに戻ってこないかな?」などスポーツ実況への復帰待望論が渦巻いているようだ。

 かつて関西テレビに所属し、ほぼ競馬一筋のアナウンサー人生を歩んだ杉本清アナは、1997年に定年退職した後も数年間は菊花賞や宝塚記念を担当していた例もある。三宅アナの“神実況”を再び聞きたいファンは決して少なくないはずだ。

(文=中川大河)

<著者プロフィール>
 競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。